【好評連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出
~約500社の営業コンサルティング実績から成功法則を伝授~
(株)スリーシーズ 代表取締役 畑中康彦氏
◆第2回 営業を仕組化する
株式会社スリーシーズ 代表取締役の畑中康彦です。第2回目のコラムは、「営業を仕組化する」について書いてまいります。
ここ最近、営業の仕組化に取り組む企業が増えてきております。そもそも、仕組化とは一体どのようなことなのでしょうか。
従来、営業という職種は、属人的な業務が大半を占めると言われてきました。営業担当者の個性が大事にされることもありますので、これから先も属人的な部分がなくなることはありません。
営業の仕組化とは、担当者の個性に依存することのない「営業業務の進め方」について、
1、 再現性があること
2、 継続性があること
3、 誰にでも見えていること
を意識しながら、会社としての型を作ることです。
営業担当者のやり方にすべて任せ、営業業務がブラックボックス化していた会社にとっては、なかなか大変なことです。
仕組化を進める上で、最初の取組みは、顧客創造のプロセスを可視化することです。
ちなみに、弊社が提唱している顧客創造のプロセスは、図1のようになります。
世の中に存在するターゲットとなるお客さますべては、「潜在客」となります。その潜在客に対して、リードジェネレーション(獲得)という業務を通じて、「顕在客」にします。顕在客とは、個人情報を保有しているターゲットリストのこと、という方が分かりやすいでしょう。
顕在客に対して、リードナーチャリング(育成)という業務を通じて、「見込客」にします。見込客とは、商談を行っている=顔が見えているが、契約には至っていないお客さまのことです。
見込客に対して、商談活動という業務を通じて、「顧客」にします。一般的に営業活動とはこの部分を指すことが多いです。
そして、顧客に対して、アップセルやクロスセルという業務を通じて、「重点顧客」にするのです。
この顧客創造のプロセスを自社に置き換えて、自社流のプロセス図を作ることが第一歩です。
そして、このプロセスに従って、誰が・何を・どのくらい・どのように行なうのかを見える化していきます。
各プロセスに付随する業務も全てプロセス化され、見える化されていきます。工場の生産ラインの発想と近いかもしれません。
どの企業もすべて営業を仕組化すれば良いかと言えば、そうではありません。
営業が組織化され、新陳代謝が激しくなってきた辺りから仕組化が必要となります。つまり、経営者層で顧客を開拓するのではなく、営業組織で顧客を開拓しようと決めた瞬間から仕組化に取り組む必要があるのです。
<アーカイブス>
==第1回== 問題を特定し、一つずつ改善を
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プロフィール
畑中 康彦 (株)スリーシーズ代表取締役/ 顧客開拓研究家
慶応義塾大学法学部卒。
1999年リードエグジビションジャパン株式会社入社。IT系の国際見本市のプロデューサーとして、企画営業・来場者動員に従事。
2003年に営業コンサルティング分野で唯一の上場会社である、株式会社セレブリックスに入社。コンサルティング事業本部統括マネージャーとして、100社を超える顧客開拓プロジェクトを指揮。顧客3倍増など数々のプロジェクトで成功を収める。
2010年、営業ツール制作を軸とした「営業の仕組化」支援を行なう(株)スリーシーズを設立し、代表取締役に就任。
「営業の仕組化/標準化」「営業力の強化」「リードの育成」などのテーマで日々、クライアント企業に対して具体的な営業支援を提供している。
株式会社スリーシーズ http://www.salestool.jp/