【好評連載】営業活動を成功させ、安定的な売上を創出
~約500社の営業コンサルティング実績から成功法則を伝授~
(株)スリーシーズ 代表取締役 畑中康彦氏
◆第4回 営業戦略:ターゲットの考え方
株式会社スリーシーズ 代表取締役の畑中康彦です。
第4回目のコラムは、「営業戦略:ターゲットの考え方」についてです。
弊社の定義ですが、「受注率が向上する5STEP」というものがあります。(図参照)
これは、500社を超える営業コンサルティング経験を通じ、順調に営業活動を行っている企業の共通点を整理しまとめたものです。
STEP1に「正しい営業戦略がある」と定義されているように、営業戦略を固めることが、全ての起点となります。逆に、営業戦略を間違えてしまえば、どんなに一生懸命、営業活動を行ったとしても、大きな成果を得られない可能性があります。
では、営業戦略というのは、いったい何を決めることなのでしょう。色々な考え方がありますが、弊社では、下記のように定義しております。
誰に(ターゲットの設定)
何を(商品・サービスの組合せや販売する順番の設定)
どのように(競合優位性、解決できる顧客課題の設定)
誰が(商流、自社販売の場合・担当するメンバーの設定)
いくらで(販売価格・卸価格の設定)
どのくらい(販売目標の設定)
を決めること。
営業戦略が決まったところで、今度は、具体的な販売方法、つまりは、営業戦術を決めていくことになります。
営業戦略の中でも「誰に=ターゲット」の部分は、かなりの時間を使って慎重に決めていきます。
ターゲットを決める方法として、2つの方法を用いることが多いです。
それは、「現実」と「仮想」です。
現実とは、現在取引をしている顧客の共通点を見つけ出す作業になります。共通点で言えば、「業種」「部署」「会社の規模」「解決したい課題」など様々あります。1つの場合もあれば、これが複数組み合わさる場合もあります。
見つけ出した共通点を元に、その共通点を持つ会社をピックアップしていき、そのリストが、ターゲットとなります。
仮想とは、誰が困っているか?誰が価値を感じてくれるか?を考える作業です。ここで重要なのは、誰に売りたいか?では無いということです。
例えば、「儲かっている会社」「上場企業」という括りではダメで、それは、売り手側の勝手な論理だからということです。
あることに困っている、もしくは、これから困ることが予想される。しかも、なかなか良い解決策が見つかっていない。そんなターゲットはどんな会社であり、どんな人達なのかを、想像し言葉にまとめていくと、それがターゲットとなります。
このような形で、「誰に=ターゲット」を明確にし、と同時に、その他の営業戦略の項目も決定していくのです。
<アーカイブス>
==第1回== 問題を特定し、一つずつ改善を
==第2回== 営業を仕組化する
==第3回== 営業の仕組化:成功事例から学ぶ
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プロフィール
畑中 康彦 (株)スリーシーズ代表取締役/ 顧客開拓研究家
慶応義塾大学法学部卒。
1999年リードエグジビションジャパン株式会社入社。IT系の国際見本市のプロデューサーとして、企画営業・来場者動員に従事。
2003年に営業コンサルティング分野で唯一の上場会社である、株式会社セレブリックスに入社。コンサルティング事業本部統括マネージャーとして、100社を超える顧客開拓プロジェクトを指揮。顧客3倍増など数々のプロジェクトで成功を収める。
2010年、営業ツール制作を軸とした「営業の仕組化」支援を行なう(株)スリーシーズを設立し、代表取締役に就任。
「営業の仕組化/標準化」「営業力の強化」「リードの育成」などのテーマで日々、クライアント企業に対して具体的な営業支援を提供している。
株式会社スリーシーズ http://www.salestool.jp/