【座談会】 今、企業が求める “活躍できる”人材とは(2)
~イベント・展示会業界リクルート座談会~

現場を管理できる人材が求められている

―採用活動の現状や、特に力を入れていることについてお聞かせください

 

DSC_0142笹本 大学や専門学校の合同企業説明会を中心に活動しています。毎年10 ~ 20名ほど採用しており、2017年度は15名を予定しています。イベント映像事業関連の採用が特に多いです。
われわれの仕事はさまざまなイベントに関わる事業です。一朝一夕ですべてを理解することはできないので、長く勤めていただける環境づくりには注力しています。今までの取り組みから職種に向いているかどうかを判断しているので、接触機会を増やすようにし、入社してからギャップに苦しまないよう、事前に現場のリアリティさを伝えるようにしてミスマッチを防いでいます。

 

秋山 3月1日の就職活動解禁を受け、当社も新卒の募集を開始しています。ここ2、3年では、採用予定数を25名程度と設定していますが、今年の4月には29名の新入社員が入社する予定です。一緒に働きたいと思える仲間を採用していますので、年度によって予定数に対して着地が増減することがあります。採用方法は職種別採用で、営業、デザイナー、プランナー、制作、スタッフの中から、職種を学生に決めてもらい、それぞれの職種別の選考方法に則って採用活動を進めていきます。
今後、オリンピック効果などで設備投資等が増加し、現場を管理する人材がより求められていくため、制作職の採用に特に力を入れています。 また、デザイン力を高めていくことを会社の方針としても掲げていますので、デザイナー、プランナー職についてもより優秀な人材に入社してもらえるように心がけています。

 

渡辺 プランDSC_0169ニング、デザイン、営業、制作管理職という4職種を中心に採用しています。現在もっとも重視しているのは制作管理職です。現場の人手が不足しがちなので、建築系の大学を幅広く回ってたくさんの学生とお会いするようにしています。今は同業他社とも合同で企業説明会に参加し、建築系の学生にディスプレイ業を知ってもらうために活動しています。まず、業界全体を盛り上げなくてはなりません。新卒採用人数は近年毎年20名ほどの募集だったのですが、今年度の採用から45名に増やしました。女性の採用比率が増えてきていて、女性が内定者の約4割~5割を占めています。性別を問わず活躍できる環境だと思っています。

 

藤原 今は大学を中心に回り、リクルートセミナーなどへ出向くことが多いです。展示会ビジネスはまだまだ知名度が低く、就活サイトでは業種が「広告」となっていることがそれを表しています。世界的に見れば「オーガナイザー」という確立された職種なのに、日本では広告や出版の一部として扱われてしまっている。 こういった現状を打破するため、外へ出てこの仕事の重要性を、もっと拡散したいと思っています。職種は国内外営業、会場運営、出展サポート、広報、制作と分かれているのですが、入社後に経験を経て職種が変わっていくこともあります。実際、サポートが得意な人でもやってみたら営業はもっと得意だった、ということもよくある例です。最近では大学のほかにも、帰国子女の学生が集まる展示会に出展し、展示会ビジネスを知ってもらう取り組みをしています。グローバルな仕事をしたいと考える帰国子女が多いので、展示会ビジネスがいかにグローバルであるということを理解していただきたいと思っています。

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