フードディストリビューション2017 初日レポート~マキテック、村田機械などが出展~【展示会レポート】

2017年9月13日、東京ビッグサイトで「フードシステムソリューション」、「フードセーフティジャパン」、「フードファクトリー」、「フードディストリビューション」の4展が幕を開けた。中でもフードディストリビューションは初開催ということもあり、注目度の高さもひとしおだ。初日の模様をレポートする。

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フードディストリビューションは食品物流センターや物流倉庫を持つ食品卸、物流会社、食品メーカーなど物流効率化につながる多種多様な提案が集結する展示会だ。事務局の小倉玄吉氏(アテックス)によると「近年では食品業界において、製品を“運ぶ”ということに大きな注目が集まっています。すでに国際物流総合展という大きな物流の展示会がありますが、食料品の物流に的を絞った展示会が必要だと思い、立ち上げました」とのことだ。

 

受付を済ませ、東2ホールの入り口をくぐると向かって左側に8小間もの巨大なブースが見えてくる。ここが物流流通機器などの設計・製造・施工ならびに販売を行うマキテックのブースだ。そのなかでもひときわ目を引くのがクリーン環境型小物搬送用連続垂直搬送機『PlaSlat(プラスラット)』だ。

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マキテックが独自開発したプラスチックプレートチェーンとプラスチックチェーンを採用することで無給油を実現。スプロケットやスラット、主務チェーンがプラスチック製のため、大幅な軽量化、省エネにつながるとともに、環境にやさしいクリーンな搬送を可能にする。
今回の出展について、同社新エネルギー事業部 ソーラー中部の榊原次長は「社内の複数の部門がコラボした出展となっており、工場の設備からシステムまで提案します。さまざまな層の来場者の方に足を運んでいただくことで、事業のすそ野が広がると考えています」と話す。

 

続いて紹介するのは物流システムにおいて“使えるIoT”を目指し、その実現のためムラテックIoTを提案する村田機械だ。同社のIoTプラットフォームによるソリューションは、高レベルな予防保全・予知保全を実現するとともに、現場で発生するあらゆる事情をビジュアルとデータで把握し、単なる見える化から情報の利活用へと現場管理をステージアップさせる。

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システム開発グループの西村主任によると「センサーをつないだカメラシステムにより、振動による機械の故障を事前に予測して防止したり、食品の熟成過程などで重要な温湿度管理を徹底することができます」とのこと。
このプラットフォームは今まで試験的に運用していたが、データの収集も順調のため、9月末からは量産体制に入るとのことだ。既に物流業界で高い認知度を誇る同社は、フードディストリビューションへの出展でさらなる新規開拓を狙う。

 

魅力的な出展者が集い華々しいスタートを切ったフードディストリビューションだが、展示のみならずセミナーにも注目したい。
食品物流セミナー初日には「食品物流の現状と未来について」、「進化する物流政策」、「低温物流におけるマテハン設備と人に優しい設備」の3つが講演された。

セミナー会場には長蛇の列が
セミナー会場には長蛇の列が

2日目以降のセミナーも「食品を扱う物流施設の最新トレンド」、「人手不足・重労働解消に向けたマテハン/ロボット/IoTソリューション」、「食品の輸配送時の温度管理(トレーサビリティ)の向上」など見逃せないテーマが目白押しとなっているので、最前線の情報をつかむためにもぜひ参加してほしい。