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【PR】アークベンチャーズ「空間デザインウェビナー」開催へ

アークベンチャーズと東京企画装飾は12月17日、「LED ディスプレイのトレンドから考えるデジタル空間デザイン」をテーマにオンラインセミナーを開催する。参加費は無料(事前登録制)。

LEDディスプレイのトレンドや最新事例、コロナ禍でのデジタルサイネージ活用法を解説する。講師は宮内茜氏(アークベンチャーズ)、池田和宏氏(東京企画装飾)が務める。


 

■開催概要
日時:2020年12月17日(木) 16:00~17:00
会場:オンライン(Zoom)
主催:アークベンチャーズ
参加費:無料(事前申込制)
申込URL
https://www.ark.ventures/webinar/

めまぐるしく変わる配信イベント環境と現在地

日本映像機材レンタル協会(JVRA)は10月2日、「第41回総会」を開催した。従来の総会は年に一度、全国各地で開催していたが今回は新型コロナの影響を受けオンラインで実施した。新型コロナによるイベント減少で影響を受けている企業は多いが、中でも豊富な映像音響・配信機材を有するJVRA 会員は、リアルイベント減、オンラインイベント増という極端な変化に挟まれ最も対応力と判断力が求められる特殊な企業群であると言えよう。今回はJVRA 事務局・高山英樹氏とオンライン総会の機材オペレーションを担当したタケナカ・植木誠氏に配信イベントの現状を語っていただいた。

EventBiz vol.21 掲載)


配信イベントのあり方とプラットフォームの選び方

高山 今回われわれが開催した総会もそうですが、オンラインで開催するイベントはリアルイベントの代替手段として位置付けられやすい。それゆえ、従来やってきたことをオンライン上でできないかという発想になりますし、使用するプラットフォームも、その目的に見合ったものになりがちです。今回は配信イベント向けの「Zoomウェビナー」ではなく、あえて「Zoomミーティング」を使用しました。本来、主催者側から視聴者側を制御しやすいのはウェビナーの方ですが、これまで開催してきた総会の大きな魅力は年に一度、全国から会員企業が集まり、実際に顔を合わせて交流できること。
今回はその点を重視し、ミーティングで1つの画面上に参加した皆さんの顔が映ったり、手を振ったりしてコミュニケーションできた方が開催意義に合っているだろうと考えました。

植木 Zoom以外にも配信用プラットフォームは数多く存在します。実際の配信イベントでZoomを使用するケースは多いですが、「Microsoft Teams」や「Cisco Webex」も比較的よく使われています。機能差で選ぶというよりは、主催者側が普段、社内会議をする際に使うツール、つまり使い慣れているものをイベントでも選ぶことが多いですね。
プラットフォームによっては商用利用のイベントではロゴを使用しなければならないレギュレーションがあったりもするので、そのあたりも選定の判断材料になります。

高山 逆に社内の規約などでZoomを使用できない企業もあります。既存のプラットフォームはたくさんありますが、今後はさらに増えていくでしょう。そのような中では、何を使うべきかという議論がなされるでしょうし、これからは例えば「Zoomはアンケート機能が簡単で良いですよ」とか「配信を見てもらうだけならYouTube Liveの方が画質の面で有利ですよ」といったニーズに合ったアドバイスができるよう、われわれの業界は特に新しい情報を吸収していかなければならないと思います。

 

配信イベントでありがちなトラブルとその対策

高山 今回の総会で使用した資料は基本的には動画を使わず、パワーポイントのスライドを切り替えるかたちで進行しましたが、その際、動作が重くなってしまい見栄えにも影響するためグラフのアニメーションも避けました。ほかにもスライドの文字は大きく太めのフォントを使うことも大切。Zoomミーティングを使用したことも関係するのですが、どのような画面レイアウトで視聴するかは、結局は視聴者側の端末次第なので。

植木 話さない人がミュート(消音)にすることは基本的なポイントです。これは大きい音が鳴ると反応して画面が切り替わるモードがあり、それによるトラブルを防ぐためです。
また、ハウリングはスピーカーから出る音をマイクが拾うことが原因で発生するので、イヤホンをすると防げます。

高山 運営上、コールセンターを設置することもトラブル回避には有効です。今回は電話番号を3回線用意し対応しました。リアルイベントにも言えることですが、開始時刻になっても参加者や出演者が来ないときに一番確実なのは電話をかけること。オンラインイベントは特に参加者のITリテラシーに左右されるため、より必要性がありますね。

あとはちょっとした工夫ですが、PC のインカメラやウェブカメラを使わず、ビデオカメラを使うことをおすすめします。ウェブカメラと呼ばれるものは顔さえ分かれば及第点というレベルで、そもそもカメラとしての性能を追求していないものが多いです。例えば会社の備品でハンディカムをお持ちの方は変換アダプタなどを用意し使用することで映像のクオリティは格段に上がります。
はじめは配信イベント自体の物珍しさから、顔さえ映っていれば満足ということもありましたが、慣れてくるとお客さん自身も次第に「もう少し何とかならないのか、もっと質の良い内容にしたい」と感じてくるようです。そうなったときが、われわれのような専門業者の力が最も発揮される場面なのでしょうね。

 

 

 

 


第41回総会(オンライン)での主な使用機材

日本映像機材レンタル協会 公式HP

「第839号 見本市展示会通信」発行しました

 

 

展示会やMICEなどに関する最新ニュースを伝えるタブロイド判の業界紙
「第839号 見本市展示会通信」を発行しました。

主な記事
・一面のニュース:スーパーマーケット・トレードショー2021 商談重視の質の高い展示会に、来年3月、インテックス大阪で開催 2021モバックショウ ほか
・第7回JACEイベントアワード
・業種別開催データ(2021年1月~6月)
・〈連載〉窓のあなたの空とおく 第一回 メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン 小原暁子 氏
・人事・一般ニュース

発行について:第839号 2020年(令和2年)12月1日

☞「見本市展示会通信」の詳細はこちら

【PR】 什器レンタルのローザ、コロナ対策製品の販売・レンタルを開始~オーダーメイドにも対応~

什器レンタル、マネキン・トルソーレンタル、装飾施工を手掛けるローザは、新型コロナウイルス感染症の対策商品の販売・レンタルを開始した。

飛沫感染防止のパネルや、ソーシャルディスタンスを厳守するための表示シールなど、既製品のほか細部にまでこだわったオーダーメイドにも対応する。

以下におすすめの商品を紹介する。

口腔ケアフード(商品名:トライアングルワン)

口腔ケア時、気管挿管時の飛沫を防止し、患者体液の飛沫から医療スタッフを守るためのフード。 ※本製品は医療器具ではない

【特徴】
① 軽量 ベッドに容易にセットできる。
② 折り畳み式 保管しやすく、収納時にかさばらない。
③ シングルユース 使い捨ての低コストビニールカバーを使用しているので洗浄の手間が省ける(本体の消毒・洗浄は必要。ステンレス製なので、塩素系洗剤・ アルコール等で消毒・洗浄が可能) 。
④ 減圧可 挿入ポートに吸引チューブを挿入し、ビニールカバー内を減圧して空気が漏れないようにできる。
⑤ ケアしやすい ビニールカバーの3カ所(両側面スリット・尾側開口部)からアプローチできるので両手でケアしやすい。ビニールカバーであることから操作性がよく、手を入れる部分はスリットのためフード内から空気が漏れにくい。

 

サーモグラフィカメラ (RSC-S1000)

高感度サーモグラフィカメラを活用した体表温度感知システム。エントランスでの異常発熱者を効率的にスクリーニングできる。

【特徴】
① 検温誤差±0.3度業界最高値の検温精度
専用ソフトで制御・補正し、検温精度を向上。従来の製品と違い、ヒトの皮膚(体表温)の検温誤差を ±0.3度まで縮めた業界最高値の検温精度。
② 高い映像処理能力を有し、複数名を同時に検知
サーモグラフィカメラ前を通行する方の映像ラグを最小限に抑えることで、 一時停止せずにスムーズな運営が可能な業界最高値の映像処理能力。
③ 業界最軽量・高いデザイン性
コンパクト、軽量設計、高いデザイン性を有し、コンセプト性の高い環境に最適。

【仕様】
■サーモグラフィカメラと通常可視カメラのデュアルカメラ方式を採用
■非接触温度測定用高感度赤外線センサーで体表温情報を瞬時に検知、同時に可視カメラのリアル画像で対象者を視認できる
■複数名同時に体表温を監視、事前登録したしきい値を参照、異常体表温 検知時は、対象者を識別しアラームを発信するとともにキャプチャ保存する
■測定距離1-2メートル
■カメラ本体サイズ 95mm×88mm×40mm
■独自に開発した赤外線熱カメラ制御ソフトウェアを使用
■顔追跡アルゴリズムにより、赤外線熱カメラの画角内に写っている顔を瞬時に自動認識。 画角内で認識された顔のみを測定対象とし、表面温度を自動検出

【レンタル価格】
要相談(イベントの場合、レンタル1回につき1日~5日以内 )

 

飛沫防止パネル

簡単組み立て式の透明アクリルパネル。対面での飛沫感染を予防。

【特徴】
下部に書類等受け渡し用の窓口があるため、打ち合わせや商談に最適。

【仕様】
■サイズ:幅900mm×高さ710mm(希望に応じてサイズ変更等、特注対応)

【販売価格】
¥8,500

 

飛沫防止仕切り板(簡易型)

簡単組み立て式の透明アクリルパネル。

【特徴】
隣り合うデスクの仕切りとして、手軽に導入が可能。

【仕様】
■サイズ:幅600mm×高さ500mm(希望に応じてサイズ変更等、特注対応)

【販売価格】
¥5,000

 

飛沫防止仕切り板(特設型)

デスクに合わせたカスタム仕様の仕切り板。

【特徴】
現場調査・打ち合わせをしっかり行うことで、環境に合った感染対策ができる。

【仕様】
■サイズ:幅1,070mm×高さ680mm(参考サイズ)

【販売価格】
¥18,000~(参考価格)

 

飛沫防止パーティション(キャスター式)

組み立て式のキャスター式パーティション。

【特徴】
アルミ製・キャスター付きで軽く、スポーツジムや学習塾などで真価を発揮。簡単設計で工具付属。

【仕様】
■幅900mm×高さ1,800mmと幅900mm×高さ2,100mmの2タイプ

【販売価格】
¥37,500(幅 900mm×高さ1,800mm)
¥39,000(幅 900mm×高さ2,100mm)

 

飛沫防止カーテン

対面時の飛沫感染を予防する透明カーテン。レジや窓口など接客スペースに。

【特徴】
薄手ながらもコシのある素材で透明性が高いため、圧迫感がない。上部のハトメ加工によりS 字フックなどで簡単に取付が可能。

【仕様】
■幅1,000mm×高さ1,380mm(幅1,380mmまでの特注サイズにも対応)

【販売価格】
¥4,000

 

消毒液用スタンド

アルコール消毒液ポンプスタンドⅠ型。

【特徴】
簡易盗難防止金具が付いていて、金具の上下によりさまざまなボトルに対応。

【販売価格】
¥9,900(プレート無し)、¥10,900(プレート有り)

 

アルコール消毒液ポンプスタンドⅡ型。

【特徴】
コストパフォーマンスに優れたシンプルなポンプ台。ベースを大きくすることで、安定感を増している。
【販売価格】
¥8,700

アルコール消毒液ポンプスタンド簡易型。

【特徴】
コンパクトで低価格、マルチな活躍が期待できる。

【販売価格】
¥7,900

 

並び位置表示シール

導線の床に貼り、来場者にソーシャルディスタンスを促すシール。

【特徴】
再剥離タイプで、はがしても糊残りが少ない。サイズ・デザインなど特注にも対応。

【販売価格】
10~99枚:¥850(単価)
100枚以上:¥750(単価)

購入・レンタルに関する問い合わせは株式会社ローザ(TEL 048-268-1876)まで。

EventBiz(イベントビズ)vol.21 2021年イベントトレンド予測

編集内容

新型コロナウイルス感染拡大の影響によってこれまでにない変化を求められたMICE業界。衛生管理はもちろん、オンラインやハイブリッド対応など、ニューノーマル時代に合わせた変化が必要となった。それだけでなくDX(デジタルトランスフォーメーション)やSDGs対応など、社会の情勢に合わせた対応も求められている。今号では新時代に対応したイベント事例や、まだイベント業界に浸透していないものの、注目度の高いコンテンツを紹介。2021年以降、イベントを開催するうえで押さえておきたいトレンドをチェックする。

特集 2021年イベントトレンド予測

総論 耐え忍ぶ2020、飛躍する2021
デジタル・トランスフォーメーションはイベントに何を起こす NEC
空間づくりのDXをどう進め、先駆となるか 丹青社
携帯電話の運用データを分析 イベントの企画立案は進化する ドコモ・インサイトマーケティング
テクノロジーでイベントの効果を最大化する「イベントテック」とは Sansan
AIによるマッチングが思いがけないビジネスを呼び込む メッセナゴヤ2020 オンライン
さまざまな垣根を越え、すべての人にエンターテインメント体験を届ける サンシャインシティ
非接触型の音響サービスがもたらす新たな体験 乃村工藝社
めまぐるしく変わる配信イベント環境と現在地 日本映像機材レンタル協会
イベントクリエイターが考える「非対面時代」のイベントのかたち スタッフアルファコミュニケーション
“八方良し”のハイブリッドイベント実現のための心得 ホットスケープ
新しい地域おこしの呼び水となるか LANDO
イベントのリスク軽減のために -イベント保険の実際- ほけん設計
サステナビリティ・SDGsに配慮したイベント・MICE運営とは? 博展/セレスポ
SDGsへの取り組みが企業と業界の持続を可能にする 昭栄美術
日本からグローバル企業を ~オープンイノベーション×スタートアップ~ イノベーションリーダーズサミット
展示会でオープンイノベーションを創出するために JTBコミュニケーションデザイン/アペルザ

MICEReport 沖縄MICEが提案する 新時代のインセンティブ旅行

論点
MICE TOPICS① 第39回ディスプレイ産業大賞決まる 日デ連
MICE TOPICS② MICE誘致をサポートする有識者たちが一堂に
展示会の総合分析 2020年7月~9月
開催スケジュール(展示会) 2020年12月~2021年2月
論考 寺澤義親
Pick Up! Exhibition 第91回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2021
Pick Up! Exhibition 国際物流総合展2021
INFORMATION おんらいん京都マラソン2021
MICE TOPICS③ シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
MICE TOPICS④ 幅広い層のイベント参加者に対応 AMABIYeah!!
自創空間 芳賀 信享/ビジネスガイド社
MyMICEDay 安齋 陽斗/さいたまアリーナ


発売日:2020年11月30日
判型:A4判
ページ数:80ページ
定価:2,200円(税込)/1冊  8,800円(税込)/年間

全国有力書店で販売。また、小社からの発送も行っておりますので、上部の購入ボタンよりお申し込み下さい。
お問合せは(株)ピーオーピー 出版企画室(TEL: 03-5687-6841、FAX: 03-5687-6845)

ウィズコロナ・展示空間デザイン考 #1

ウィズコロナにおけるブースデザインのアイデアや考え方、今後の動向を展示会ブースなどを手掛ける、空間デザインのプロに聞く。

【第1回】空間デザイナーの未来は?
Designcafe™ 平澤 太 氏

見本市展示会通信 第836号/10月15日号 掲載記事を再編集)


Design Producer/Environmental Designer 平澤 太 氏

―出展者の現状はどうか

展示会に出展する会社にはフェーズがあり、大まかには①スタートアップの企業、②何年も出展し続け、プロダクトの知名度はあるが継続して売っていくため出展する企業、③誰もが知るグローバルメーカーで、新たに製品をローンチするため出展する企業の3つ。現在は新型コロナによってそれぞれの出展意欲にも違いが見られ、①はとにかく出展したい。②は様子見。③はよっぽど成長を見込んでいるカテゴリー以外では、わざわざリスクを背負ってまで出展しない。

例えば勢いがあるスタートアップのIT企業は、現状でも20〜30小間で出展することもある。そういったブースをプランニングしていて個人的に一番つらかったのは感染症対策のため、展示品を直接触ることができないこと。IT系の企業のサービスは、インターフェースがスマホやタブレットであることも多い。その場合、操作性や滑らかさを自分の指ではなく説明員の指を使うことになる。リアルかバーチャルかの議論もあるが、それ以前に人間の五感を駆使しないと良さが分からないものは世の中にたくさんあるにもかかわらず制約を受けていることが非常に問題。都度消毒するなど対応をしてでも、良いものはどんどん体感していかないと駄目だと感じる。

 

―展示会を開催していくためのアイデアは何か

イベントは空間に人がたくさん集まってこその世界だが、今は「集まらないように」といわれている。そのような状況で開催していくために、まずはキープディスタンスや消毒などの基本的な感染症対策は継続して行っていく。その上でデザインだけのアイデアではどうすることもできないことだが、例えば会期を延ばすというのはひとつの手だ。会期が3日と5日では、トータルの来場者数が同じ3万人だったとしても1日あたりの収容人数を減らせるからだ。主催会社側のコストの都合や会場スケジュールの都合もあると思うが、展示会という商談&リアルプロモーションの場は中堅中小企業ほど切実なので、ある程度現実に即したやり方を実践するべきだ。さらに、会場の空調もコントロール(陽圧、陰圧)も有効だと感じる。陰圧・陽圧をコントロールすることは、現在は飲食店でもやりはじめている。イベント会場でも行うべきだと考えている。

 

―空間デザイナーとしての今後の展望は

商環境から展示会まで、いろいろな業種の方と一緒にこの業界に携わっているが、展示会産業は今後、斜陽化していくと考えている。モノの売り方が変わり、プロモーションの仕方が変わってきたためだ。これに関しては新型コロナは関係がない。ともあれ空間をつくる私たちが生き延びていくには横にリンクさせていくしかない。すなわち展示会とショールーム、カンファレンス、店舗、バーチャルスペースというふうに。ひとつで完結させるのではなく、横で連携させながらポテンシャルを維持、あるいは高める流れは確実にある。そこに空間デザイナーの活路はあると思う。同時にきちんと勉強しない限り展示デザイナーに常設空間はつくれない。そうなってくるとピュアなクリエイティブの側面だけでなく、クリエイターをアッセンブルする能力、お金の側面、スケジュールマネージメントなど包括的な視野の広いデザイナーが求められてくるはずで、そういう流れが実際に起き始めている。例えば店舗デザイナーは、必要に迫られているゆえに比較的この手の能力を備えている人が多く、空間だけでなく建築も手がけるケースがあるが、展示会デザイナーはそもそも求められていないスキルとなり、とても弱く感じる。デザイナーが最も苦手であろう、お金の側面を例に挙げると、展示会出展ではお金の出どころの大半が広告宣伝費だ。広告宣伝費は一括で年度ごとに費用計上するが、店舗やショールームでは減価償却が必要になる。当然投資効果を求められるのでデザインに対してもシビアになる。また社会不安や不況下では真っ先に広告宣伝費が削減される。そういった違いを認識し、ジャンルをまたげるデザイナーを目指していくべきで、クロスオーバーに対応できるデザイナーは、これからももてはやされると思う。問題解決のスキルを携えながら、情緒的な提案ができること。ただパースが描ければ良いというものではない。

コロナ禍における大阪ディスプレイ協同組合の取組みと展望

新型コロナウイルスにより2020年の展示会やイベントが中止・延期となったことで、会場やブースの装飾を担うディスプレイ業界は大きな痛手を被った。そのような中、大阪ディスプレイ協同組合は現状を打破するためにいち早く行動を起こし、コロナ対策特別委員会を立ち上げた。コロナ禍の影響や、委員会の活動内容について話を聞いた。

見本市展示会通信 第838号/11月15日号 掲載)


●出演者
大阪ディスプレイ協同組合 理事長 永田 智之 氏( フジヤ)
コロナ対策特別委員会 委員長 衣川 正一 氏( キヌガワ)
コロナ対策特別委員会 担当副理事長 水上 琢也 氏( 白水社大阪支店)
コロナ対策特別委員会 担当理事 堤 裕成 氏( シーマ)


左から衣川氏、水上氏、永田氏、堤氏

新型コロナウイルスにより
ディスプレイ業界に被害が

―大阪ディスプレイ協同組合(ODA)とはどのような組合なのでしょうか

永田 ODAは1970年大阪万博の開催決定をきっかけに、業界が一丸となって新たなスタートを切るために1963年に設立しました。ディスプレイを通じて生活文化の向上を図るとともに、ディスプレイ産業の健全な発達による消費経済の合理的な発達および国土景観の発揚に寄与することを目的としています。全国にあるディスプレイ業界団体の中でも57年と特に長い歴史を有しており、今日では展示会やイベント、商業施設などにおける企画・設計・施工など組合員95社、賛助会員34社の計129社が所属する東京に次ぐ規模の組合となっています。

―新型コロナがディスプレイ業界にどのような被害を与えたかを教えてください

水上 白水社は商業施設の設計や施工を主要事業として行っており、展示会やイベントが全体の2割程度であることを鑑みると、ディスプレイ業界の中では比較的被害が少なかった方だと思います。
というのも、商業施設の事業は展示会やイベントとは異なり、長期スパンで行うため、コロナ禍においても受注残もあり、6月頃までは縮小はあるにせよ、一定の売上は確保できました。しかし6月以降の新規案件が延期・中止となり大きなダメージを受けているのが実情です。ですので、非常に厳しい状況下であることは他社同様であります。
それに加え、われわれの主要な顧客は百貨店など小売であり、売上が落ちることで投資が減少し、計画が中止になるなど被害が長引く可能性が高いとみております。
さらに、これが最も危惧すべきことですが、同業者による仕事の奪い合いが激化し、過度な価格競争も生まれてしまっています。

 シーマではイベントにおけるLEDや映像機材レンタルが事業の過半数を占めています。新型コロナの被害に対しては雇用助成金で調整を行っているところですが、本来であれば2020年は五輪イヤーだったこともあり、用意した機材の多くが行き場を失っている状態です。現時点でも来年の東京五輪がどうなるかが見えていませんので、先行きは不透明と言えます。
最近ではオンラインイベントが注目されていて、シーマでも可能な限り対応していますが、正直単価が安すぎてビジネスとしては難しいというのが本音です。やはりイベントをビジネスとして成り立たせるには、集客が必須でしょう。

衣川 コロナ禍でイベント・展示会で使用する床材・壁装材・サイン資材の売上が前年比40〜45%まで落ち込みました。堤氏も仰っていましたが、東京五輪を見込んで仕入れた商材をキヌガワでも持て余しています。
一方で比較的被害が少ないのは看板ですね。また日本全国で見た場合、東京、大阪、名古屋の落ち込みが大きいのに対し、九州は比較的軽微でした。

永田 フジヤの事業は展示会やイベントが7割程度を占めています。3月は開催こそないものの既に手掛けていた仕事がありましたが、4月から6月にかけての3カ月間は軒並み中止となり被害が甚大でした。
そのような状況の中、被害を受けて休業体制を取りましたが全面休業とはせず、影響が比較的少なかった商業施設などの部門はほぼ出社していました。7月以降は徐々に展示会やイベント部門もコロナ禍でもできる活動を増やし、今は8割以上がテレワークを交えながら出勤しています。
まだまだ現場は少ないですが、リアルとオンラインのハイブリッド開催などを提案しつつ、狭まった仕事をシェアしながら雇用を守っていきます。

日本に住む外国人に文化やサービス発信 EXPAT EXPO TOKYO

11月6日・7日の2日間、港区の東京ワールドゲート内トラストシティカンファレンス・神谷町で、日本在住外国人向けの展示会「EXPAT EXPO TOKYO 2020」が初開催された。
主催はイノベント。

展示会には日本語教育サービスや賃貸住宅関連、旅行サービス、エンターテインメントなどの企業が出展。外国人駐在員が対象ということもあり、会場内の案内やパンフレットなどはすべて英語で行われた。
国内外でMICEの企画運営を行うイベントサービスは、似顔絵、射的、輪投げといった日本コンテンツを縁日風のブースで展開。特に似顔絵は自分を戦国武将のように描いてもらえる、パーティーなどで行列ができる人気コンテンツで、来場者から注目を集めていた。

イノベントの森嶋勝利氏は「日本に住む外国の方に文化を発信することがわれわれの使命」と話す。EXPAT EXPOは来年11月に会場を都立産業貿易センター浜松町館に移し、規模を拡大して開催する。

Inter BEE 2020 ONLINEが今日から開幕

電子情報技術産業協会(JEITA)は今日から「Inter BEE 2020 ONLINE」を開催している。「Inter BEE」は最新の映像・放送・通信・音響・照明・メディアビジネスの最新情報とイノベーションが一堂に集まるメディア総合イベントで、今回は初のオンライン上での実施となった。

20日までの3日間をライブイベント期間としているが、会期終了後も2021年2月26日までオンデマンドで閲覧・視聴が可能。プロオーディオ部門、映像表現/プロライティング部門、映像制作/放送関連機材部門、ICT/クロスメディア部門の4部門から、140社・団体が出展する。

コンファレンスは基調講演の「INTER BEE FORUM」をはじめ、同時開催の「民放技術報告会」など合計で70セッション以上の配信も実施する。
明日19日はサンフォニックス・サウンドクリエイター奥村岳児氏による「ライブと配信ハイブリッド時代のサウンドクリエイティブ・テクニック」、20日は2019年の人気講演「神経美学と対話するデジタルコンテンツの未来」からさらに議論を掘り下げる「ポスト・コロナ時代の先進映像の役割」などのセッションを予定している。

また、新企画の「INTER BEE X-Cinema」では、映画・映像撮影にフォーカスし、ニューノーマル社会における撮影・制作現場の課題とあり方、取り組みなどを紹介する。

スポーツと健康産業の最新情報が集結 SPORTEC 2020

TSO Internationalは、12月2日から4日の3 日間、東京ビッグサイト青海展示棟で、日本最大のスポーツ・健康産業総合展「SPORTEC 2020」を開催する。
構成展は「ヘルス&フィットネスジャパン」、「ホームヘルス&ダイエットEXPO」、「スポーツイベントサービスEXPO」、「スポーツファシリティEXPO」、「スポーツウエア&用品EXPO」、「リハビリ・介護予防サービスEXPO」、「リラクゼーションEXPO」、「スポーツエンターテイメントEXPO」。

特別パビリオン「スポーツフードパビリオン」、「スポーツIOTパビリオン」、「スポーツサイエンステクノロジーパビリオン」を展開するほか、会場内で60 以上のセミナー・セッションを行い、業界のトレンドを発信する。

出展製品はフィットネスマシン・プログラム・サービス、ホームヘルスケア・ダイエット機器・用品、スポーツイベントを通じて地域活性化を支援する技術・サービス、スタジアム・アリーナ・体育館などのスポーツ施設建設・運営・設備、チームウエア・スポーツギア・グッズなどスポーツアパレル・用品、介護予防・高齢者リハビリ・高齢者自立生活支援サービス、リラクゼーション・癒し・ストレス対策向け製品・サービス・技術、スポーツエンターテインメントサービス・機器・用品など。

また、感染症対策製品を集めた日本唯一の専門展「感染症対策総合展inTOKYO」を同時開催する。今回初開催となる、注目の感染症対策をテーマとした専門展。100社以上が出展し、各社が工夫をこらした換気・消毒・抗菌・殺菌など数百点の製品・システムが一堂に会する。

新企画として、会場内をオンラインでLIVE中継する「Zoomバスツアー」を実施。Zoomウェビナーを使い、会場内を生中継。会場内の出展者から注目のブースを紹介する企画となっている。