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「STAY HOME」で繋がるオンライン音楽フェスプロジェクト「BLOCK.FESTIVAL Vol.1」が開催

block.fmは、アーティストと音楽ファンが「STAY HOME」でつながるオンライン音楽フェス「BLOCK.FESTIVAL(ブロック フェスティバル)」Vol.1を5月5日(火)に開催する。

このイベントは、フェスやライブなどの自粛が続く中、アーティストと音楽ファンが、オンラインで音楽やエンターテインメントを共有するもの。さらに新型コロナウイルスの終焉後には、リアルな音楽フェスにつなげる継続的な音楽フェスプロジェクト。
今回は14組のアーティストの出演が決定。10時間にわたり「自宅」からライブやトークで盛り上げる。

アーティストがライブやトークを繰り広げるだけでなく、LINE LIVEの応援アイテムを使った「投げ銭」システムや、支援することで「自宅にフェスTシャツが届く」仕組みなど、音楽フェスにいるかのように、楽しみながら応援することができる。
収益は、未来のリアルに開催する音楽フェスへの開催資金として、またアーティスト、音楽・ライブ関係者の支援につなげていく構えだ。

4月18日にライブ配信サービス「LINE LIVE」で開催した「BLOCK.FESTIVAL」 Vol.0は、7組のアーティストが出演し、約48万人もの視聴者数と、770万円以上の支援が集まり、音楽ファンのみならずアーティスト内にも大きな反響を呼んだ。

アーティスト追加出演情報、タイムスケジュールは随時公式サイト、block.fm Twitter(@blockfmjp)で告知予定。また、BLOCK.FESTIVAL Vol.1の前日、5月4日(月・祝)には、block.fmパーソナリティ達による前夜祭も開催予定となっている。

■開催概要
配信日時:2020年5月5日(火) 14:00〜24:00
料  金:視聴無料
公式サイト:「BLOCK.FESTIVAL Vol.1
番組URL:https://live.line.me/channels/21/upcoming/13600831
参加アーティスト ※50音順:
Iri、eill、m-flo、Campanella、Kiki vivi lily、SASUKE、SKY-HI、TAAR、NAGAN SERVER、Mom、MINMI、向井太一、YonYon、RIRI ほか

同時に多人数の体温計測を可能にする「イベント検温ゲート」の予約を開始 ゴンドラ

イベント、セールスプロモーションの企画・制作を行うゴンドラは4月27日、イベント再開時に向けた新型コロナウイルス対策として、最大30人まで瞬時に体温測定が可能な高精度体温検知システムとオペレートスタッフがセットになったパッケージサービス「イベント検温ゲート」の予約を開始した。

高精度体温検知システムは、多くの病院や空港、地下鉄等での導入実績を持つSUNELL社のシステムを採用したもので、従来のサーモグラフィのみによる測定とは異なり、IPカメラやAI顔認証技術、温度校正器を組みあわせることによって、大勢の人が集まる場所で、同時多数かつ高速に、高い精度で体温を測定することが可能となる。

「イベント検温ゲート」は一次検査用顔認証機能付き検温システム1式と二次検査用体温計1式、ゲートサイン1式とオペレートスタッフ(時間・人数はイベントにより調整)がセットになったパッケージサービス。運営に必要なハードウェアやスタッフも含まれており、検温では来場者に「イベント検温ゲート」を通過してもらうだけなので、主催者側の運営負担を軽減する。

サービス提供の背景としてゴンドラは、自粛活動終了後のイベント会場は、従来のチケット確認や配布物の提供などに加えて新型コロナウイルス対策の検温が加わることで、イベント運営に大きな負担がかかることが予想されることから、その課題解決として「イベント検温ゲート」の提供の行ったとしている。

■「高精度体温検知システム」の詳細
・非接触測定が可能
・マスク装着測定が可能
・測定誤差:±0.3℃以内
・同時認識人数:最大30名
・測定スピード:30ミリ秒~100ミリ秒
・設置方法:三脚設置
・顔認識可能(マスク装着時でも一定以上の認識率あり)
・AI機能:顔認識により自動追尾および定期測定が可能

■サービス概要
・名称   :「イベント検温ゲート」
・価格   :日額15万円~(※運搬およびオペレートは内容により別途)

■セット内容
・一次検査用顔認証機能付き検温システム 1式
・二次検査用体温計 1式
・ゲートサイン1式
・オペレートスタッフ ※時間人数はイベントにより調整

全国の日本酒酒蔵の蔵元とオンライン飲み」をしよう! 「酒蔵応援プロジェクト!蔵元とオンライン飲み 飲んで買って応援!」

オリジナル日本酒のプロデュースや販売、イベント運営を行う、株式会社 耕は、「酒蔵応援プロジェクト!蔵元とオンライン飲み 飲んで買って応援!」を、5月1日〜6日にオンラインで開催する。
これは全国の日本酒酒蔵の蔵元とオンライン飲みを楽しみ、交流しながらその最中にお酒を購入し直接酒蔵を支援できる、双方向のライブコマース型イベント。

オンライン会議システム「Zoom」を用いて、全国・全世界の日本酒ファン・愛好家とオンライン飲みを実施。また、Zoomに馴染みがないもしくは参加しにくいと感じる層に向け、YouTube Live配信も同時に行う。全国の5つの酒蔵と協力し、日替わりで6日間の開催予定となっている。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、料飲店や宿泊施設などへの来客数減少により日本酒の出荷・販売本数は激減。日本酒業界が大きく揺らいでいることから、日本酒業界を支援する一環として「オンライン飲み」の機会を広げ、全国の酒蔵を応援する場を創出する。
同社のオンラインショッピングサイトでは、5月1日の18時から24時間ごとに、5つの酒蔵の日本酒を日替わりで期間限定販売を行う。販売する銘柄の情報は当日に発表する予定。

オンライン飲みには、日本酒蔵元、主催の法人代表を務める藤井耕太氏、酒米栽培の契約農家など日本酒造りに関連する人物、日本酒インフルエンサーなどをオンライン出演者として招き、参加者は座談会形式のトークを楽しむことができる。

参加者のマイクはオフで統一するが、カメラは任意でオンにすることができ、蔵元と一緒にオンライン飲みをしている感覚を味わえる。また、Zoomのチャット機能及びYouTube LIVEチャットでは参加者からの質問やコメントを受け付け、定期的にピックアップ、出演者がライブで返事をするなど双方向のコミュニケーションが可能なイベントとなっている。
ほかにも、購入者のうち希望者には蔵元がボトルなどに直接お礼の言葉やサインを書きこんだり、オンライン飲み開始前・最中に購入した参加者の名前を読み上げて蔵元が直接お礼を伝えたりなどの(ペンネームも使用可)、このイベントならではの特典も。

参加酒造や販売スケジュールは、同社サイト特設ページから。
→「酒蔵応援プロジェクト!蔵元とオンライン飲み

■開催概要
開催日時:2020年5月1日(金)〜6日(水)
各日20:00〜22:00(19:55よりZoom入室開始予定)
参加方法: Zoom会議(上限100名)、YouTube LIVE配信
・オンラインショップ: https://shop.koh-inc.jp
・YouTube LIVE 配信チャンネル: https://www.youtube.com/channel/UCCECYaH3b3tpF3icjNKDPhA

ZAIKOが新機能「ZAIKOストリーミング」開発 誰でも配信チケットが販売可能に

電子チケットプラットフォーム「ZAIKO」が、新機能「ZAIKOストリーミング」の提供を開始した。
従来のサービスではZAIKOでライブ配信イベントを開催する場合、ZAIKO上でアカウント登録や、イベントやチケットの設定を個別で行う必要があったが、「ZAIKOストリーミング」機能により、イベント主催者が特設ページのフォームからイベントの必要情報を記入し申請、承認されたイベントが予定した時刻にライブ配信をセルフで開始することが可能。これによりイベント主催者が、より自由にライブ配信イベントを行うことができるようにする狙い。
また、従来のライブ配信でも利用可能なSTICKITS(投げ銭)機能も、引き続き利用できる。

電子チケットプラットフォーム「ZAIKO」は、3月13日に開催されたceroによる電子チケット制配信ライブ「Contemporary http Cruise」を皮切りに、すでに100件近くの有料ライブ配信イベントで活用されている。

→問い合わせ、そのほかサポートメニューは「ZAIKOストリーミング」サイトから。

複合MICE施設「パシフィコ横浜ノース」が開業

本日、パシフィコ横浜の6番目の施設として、新MICE施設「パシフィコ横浜ノース(PACIFICO Yokohama North)」が開業した。

パシフィコ横浜ノースの外観は「汀(みぎわ=波打ち際)」をイメージしており、建物は地下1階から地上6階で延床面積は約47,000㎡。国内最大規模 約6,300㎡の多目的ホールと42室の会議室により、3000人規模の会議が可能だ。

同施設の開業により、パシフィコ横浜は国内最大級の大型会議施設となる。

人とくるまのテクノロジー展 横浜/名古屋 ともに開催中止

公益社団法人自動車技術会は新型コロナウィルス感染症が拡大し深刻化している状況を鑑み、「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展 2020 横浜(5/20~22)」、「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展 2020 名古屋(7/8~10)」両展示会の中止を発表した。

両展示会の年内延期開催も検討されていたが、国内外での感染者数は更に拡大している状況にあり、政府から緊急事態宣言が発令されており未だ予断を許さない状況にあるため、来場者・出展社の安全や健康を第一に考え、延期開催についても中止という判断になったという。

「JIMTOF 2020」開催中止 東京オリンピック・パラリンピック延期により

東京ビッグサイトJIMTOF事務局は12月7日から12日の6日間、東京ビッグサイトで開催予定だった「JIMTOF 2020(第30回日本国際工作機械見本市)」の中止を発表した。

東京ビッグサイトは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で IBC(国際放送センター)・MPC(メインプレスセンター)として利用されることが決定していたが、新型コロナウイルス感染拡大により、同大会が来年2021年へ開催を延期。現在東展示棟で準備中である IBC(国際放送センター)の利用が延長されることとなった。
これにより同展は、展示会場を計画通り確保できなくなったことから、開催を断念することとなった。

JIMTOF」公式HP

前回「JIMTOF 2018」のようす

世界最大級のバーチャルイベント「バーチャルマーケット4」が出展ブースの詳細を発表

HIKKYは、4月29日から5月10日の12日間、バーチャルリアリティ(VR)空間上で行う世界最大級のイベント「バーチャルマーケット」を開催する。
この「バーチャルマーケット4」では、バーチャル空間上にある会場(ワールド)で企業や個人(サークル)の出展者と来場者が、3Dアイテムやリアル商品までさまざまなアイテムを売買する。また、バーチャルの乗り物に乗ったり、映像を見たり、コミュニケーションを楽しむこともできる。

今回は、企業出展ブースが集まる「パラリアルトーキョー」ほか全36会場(VR空間上で訪れることができるさまざまなコンセプトのエリア)に、企業40社、一般クリエイター1400サークルが出展予定。

パラリアルトーキョー イメージ図

企業出展会場となるゾーン「パラリアルトーキョー」では、バーチャル空間内に街を作り上げる。東京都のランドマークである東京タワーや歌舞伎座、東京スカイツリー、東京駅舎、秋葉原ラジオ会館などを模した建造物も設置し、バーチャル空間上でリアルな建物を眺めたり、建物内に入って遊んだりすることができる。

■「バーチャルマーケット」とは?
「バーチャルマーケット」は、VR法人HIKKYの「動く城のフィオ」の掛け声のもと、さまざまな個人クリエイターの協力によって2018年夏に発足した、バーチャル空間上で使用できる「3Dアイテム」を売り買いするマーケットフェスティバル。バーチャルリアリティ向けヘッドマウントディスプレイなどのVR機器、PCから誰でも参加可能。

2019年9月に開催された「バーチャルマーケット3」は、出展企業30社のほか、約600サークルが出展し、延べ71万人が参加。参加ユーザーの多くは、海外からの参加者となっており(「バーチャルマーケット3」では約70%が外国からの参加)、国際的なイベントであることも特徴。

■「バーチャルマーケット」に出品される商品(3Dアイテム)について
バーチャル空間では「アバター」と呼ばれる3Dモデルを使用して他者とコミュニケーションを取ることが一般的で、商品としても人気。来場者は、会場に展示された3Dアバターや3Dモデルなどを自由に試着、鑑賞、購入できます。ほかにもアバターに個性を出すのアクセサリーや衣装、バーチャル空間上の家や部屋など、あらゆるものが出品される。

■「個人(サークル)」出展ブース
個人(サークル)の出展者は、企業出展会場以外の35会場のいたる場所にブースを構える。出展者は、アバター(バーチャル空間上の自分に当たる3Dモデル)やアバターに個性を出すためのアクセサリー、衣装、バーチャル空間上の家や部屋などの3Dモデルのほか、出展者が自作した同人誌やイラスト、音楽などを出品。3Dアバターや3Dモデルは会場に展示され、自由に試着、鑑賞、購入することができる。

■企業出展ブースについて
今回は、40社(2020年4月21日時点)が、「バーチャルマーケット4」のメイン会場(ワールド)「パラリアルトーキョー」に集結。出展企業と出展内容の一部を紹介する。

ソフトバンクは、5G時代ならではの臨場感あふれる視聴体験を実現するコンテンツ配信サービス「5G LAB」を紹介するブースを展開。バーチャルマーケット公式キャラクターと一緒にダンスを楽しめるほか、バーチャル空間上でタブレットをかざして巨大な昆虫を探すイベントなどを実施。

パナソニック・ネクティッドソリューションズ社は、会場の「パラリアルトーキョー」内を見渡せる展望ブースを出展。実店舗で活用している「在席検知技術」(人の数や「集まっている場所を検知」をバーチャル空間で再現し、会場内の盛り上がりをリアルタイムに検知してヒートマップで表示する。ヒートマップは、パナソニックの「シースルーデバイス」を再現したシステムによって展望ブースの窓に投影される。

セブン&アイ・ホールディングスとスクウェア・エニックスは共同コンテンツとして、実在するセブンイレブン千代田二番町店をバーチャル会場に完全再現。スクウェア・エニックスとのコラボレーションにより、同社のアイドル「GEMS COMPANY」の中の4人が店員として登場するほか、大人気ゲーム「ニーア オートマタ」の人気キャラクター「2B」と「9S」のアバターが展示され、3Dデータの販売を行う。

アウディ ジャパンは、自動車業界から初のバーチャルマーケット出展。Audi初のEVで日本未発売の「e-tron」をバーチャル空間内に複数出現させる。来場者は「e-tron」にタッチすると、巨大なアウディブースへワープ。車に乗ってコースを走るテストドライブ体験や経験豊富なスタッフから接客を受けることができる。

Netflixブースでは、Netflixオリジナルアニメシリーズ「攻殻機動隊 SAC_2045」が登場。ブースでは、設定画やイメージイラストを展示するほか、第一話を楽しめるスクリーンや劇中のキャラクター「タチコマ」も登場する。第一話は日本語に加えて、英語字幕、韓国語字幕でも上映され、海外ユーザーも楽しめる。

日本HPは、プロシェッショナルクリエイター向けワークステーション「HP Z8 G4 Workstation」を模したブースを展開。ブース内では、HPのワークステーションを使用して制作された映画やアニメを紹介。ブースの横には、「機動戦士ガンダム」からRX-78-2ガンダム、「ハクション大魔王2020」のあくびちゃんが登場。また、HPのワークステーションとヘッドマウントディスプレイのセット販売も実施。

三越伊勢丹ホールディングスは、パラリアルトーキョー内に仮想伊勢丹新宿本店を再現。実際に伊勢丹新宿店で出店しているメンズファッションブランド「MINOTAUR INST.」やレディースシューズブランド「NT」の3Dデータ を購入することができる。さらに、文化服装学院専任講師高橋優氏のデザインによるジャケットが3Dデータとして展示・販売されるほか、伊勢丹の象徴ともいえる紙袋“タータン「マクミラン/イセタン」のショッピングバッグ”の3Dデータを無料配布する。MINOTAUR INST.のアイテムは、バーチャル空間上のブースから 実在の商品も購入することができる。

SEGAブースでは、人気キャラクター「ソニック」の巨大スタチューが出現。ブースから訪問可能なバーチャルマーケット公式の3DモデルECサイト「バーチャルマーケットβ」では、セガの人気格闘ゲーム『Virtua Fighter™』から「結城晶」と「パイ・チェン」、VR展開で話題の音楽ゲーム『スペースチャンネル5 パート2』より「うらら」の3Dモデルを販売する。

CG 制作スタジオのAJISAIは、前回に引き続き出展。アーティスティックで摩訶不思議なブースがパラリアルトーキョーに登場。イラストレーター寺田克也氏とのスペシャルコラボレーションによるアバターや細部までこだわったブースデザインが特徴。

第一回からバーチャルマーケットが実施されてきたプラットフォームVRChatは、今回から出展企業にも名を連ね、バーチャルマーケットのパラリアルトーキョーにワゴン型のブースを出展する。

■「バーチャルマーケット4(VIRTUAL MARKET 4)」開催概要
主  催:VR法人HIKKY
会  期:2020年4月29日(水・祝)11:00~5月10日(日)23:00(12日間)
参加方法:公式サイト「バーチャルマーケット4 VRChatでのアクセス方法」から確認
会  場:VR会場内の特設ワールド(バーチャル空間)

東京ビッグサイトが貸出休止期間を大幅変更

東京ビッグサイトは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会において
IBC(国際放送センター)・MPC(メインプレスセンター)として利用されることが決定
していたが、このたび、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が
来年2021年に開催延期されることに伴い、施設の貸出休止期間の大幅な変更を発表した。

○東展示棟
当 初:2019年4月1日(月)から2020年11月30日(月)まで貸出休止
変更後:延期後の大会日程終了後の一定期間(撤去工事完了の日)まで貸出休止

○ 西・南展示棟、会議棟
当 初:2020年5月6日(水)から同年9月30日(水)まで貸出休止
変更後:同期間の貸出が可能。2021年は、2020年と同様の時期について貸出休止

○ 青海展示棟
当 初:2020年7月15日(水)から同年9月9日(水)まで貸出休止
変更後:同期間の貸出が可能

なお、2021年の施設の貸出休止期間の詳細については、決定次第、追って発表される。

【寄稿】国際博覧会を語る MICE・展示会業界にとってのビジネス・チャンスとは 桜井 悌司 氏_前編

2025年には大阪・関西万国博覧会が開催される。万国博覧会や国際博覧会と言えば、1970年の大阪の千里丘陵で開催された「日本万国博覧会」(大阪万博)、比較的最近では、愛知県で2005年に開かれた「日本国際博覧会」(愛・地球博)を思い出すことであろう。この2つの博覧会以外にも、1975年に沖縄で行われた「沖縄国際海洋博覧会」、1985年筑波で開催された「国際科学技術博覧会」がある。日本は、博覧会大国なのだ。海外での国際博覧会の参加においても、常に高評価を得ている。

それにも拘らず、万国博覧会や国際博覧会について、十分な知識を持っている人が少ないようだ。展示会やMICE業界の関係者についてもしかりである。そこで、本稿では、展示会やMICE業界の関係者にわかりやすく、万国博覧会・国際博覧会について説明するとともに、業界関係者にとって、今度の2025年大阪・関西万国博覧会が、どのようなビジネス・チャンスがあるのかを紹介したい。なお、このレポートは、あくまで個人の意見である。

▽1.国際博覧会の簡単な歴史

万国博覧会・国際博覧会の由来と言えば、人類の交易が行われた古代の「市」に始まると言われているが、国家行事として、体系的に開催されるようになったのは、1851年の「第1回ロンドン万博」が最初である。ハイドパークが会場であったが、水晶宮(クリスタル・パレス)で来場者を驚かせた。その後、国威発揚と産業振興のために、フランス、オーストリア、米国等に広まった。ロンドン万博以降、1900年までに、パリで5回、ロンドンで2回、ダブリン、ウィーン、アントワープ、エジンバラ、バルセロナ、グラスゴー、ブラッセル等の欧州、ニューヨーク、フィラデルフィア、シカゴ等の米国、シドニーやメルボルンの豪州で開催された。パリが最も熱心に万博を組織したことが理解できよう。

では、万博は人類にとって何をもたらしたのであろうか?主要な展示品・モニュメントを紹介する。その時々の最新技術や製品を展示紹介することによって、世界に大いに貢献してきたことが理解できよう。

* 第2回ロンドン万博〈1862年〉 ベッセマ―式製鋼法、バベージ計算機
* フィラデルフィア国際博〈1875年〉 スチーム・エンジン、ベルの電話機、タイプライター、計算機、電動モーター
* 第3回パリ万博〈1878年〉 エレベーター
* 第4回パリ万博〈1889年〉 でエッフェル塔を建設、自転車、ガソリン自動車、小型電車、夜間照明
* パリ万博〈1900年〉 地下鉄の開通 花の都パリのイメージ確立 植字機械、映画装置、レントゲン撮影機、熱気球、実験段階の飛
行機、蒸気による発電機、等々である。

日本が、万博に初めて参加したのは、1867年の第2回パリ万博であった。徳川幕府と薩摩藩、鍋島藩が日本を代表する地位を争いながら出展した。日本が初めて公式に参加したのは、1873年のウイーン万博であった。日本の選りすぐりの工芸品、絵画等が出展
され、ヨーロッパにジャパニズムを普及させたことは良く知られている。

20世紀になってからも、2017年のアスタナ国際博覧会までに大小含めて61の国際博覧会が世界の広範囲な国々で開催されている。(平野暁臣氏著「万博の歴史」参照のこと)
20世紀以降の万博開催地には、開催国・開催都市の広がりが見られる。例えば、アジアでは韓国が2回(大田、麗水)、中国が1回(上海)、スペインが2回(セビリャ、サラゴサ)、イタリア3回(ミラノ、ジェノア)、ポルトガル1回(リスボン)、ドイツ1回(ハノーバー)、カザフスタン1回(アスタナ)、米国14回(サンフランシスコ、ノックスビル、ニューオルリンズ等)、カナダ2回(モントリオール、バンクーバー)、オーストラリア1回(ブリスベーン)等々である。
今後2025年までに予定される万国博覧会は、ドバイ万国博覧会〈2020年、アラブ首長国連邦〉、ブエノスアイレス国際博覧会〈2023年、アルゼンチン〉、大阪・関西万国博覧会(2025年)である。

 

▽2.国際博覧会の種類

1) 国際博覧会条約と国際博覧会事務局(BIE)
博覧会は、国際条約に基づき開催されるイベントである。1928年に制定された「国際博覧会条約」の運用と保証の確保を目的として、同年、国際博覧会事務局(BIE:BureauInternational des Exposi-tions)がフランスのパリに設立された。その機能は、国際博覧会の開催計画の審査と開催の承認、並びに博覧会の運営について指導、助言及び監視することにある。現在、条約加盟国は、170カ国で、事務総長は、スペインの外交官出身のVicente Gonzalez Loscertales氏である。

今まで、「万国博覧会」と「国際博覧会」という言葉を使用してきたが、条約や博覧会事務局(BIE)では、「国際博覧会」という言葉を使用している。したがって、「国際博覧会」の中には、「万国博覧会」と「国際博覧会」の2つの博覧会が含まれると理解できよう。最初の「万国博覧会」は、後述する大型の一般博覧会(現在の登録博覧会)で、その他の小型の特別博覧会(現在の認定博覧会)を「国際博覧会」(名称は博覧会によって異なる)と考えるとわかりやすい。

2) 登録博覧会と認定博覧会
1988年に、国際博覧会条約の改正が行われた。その背景には、1960年代に4つの博覧会、70年代には、大阪万博を含め3つの博覧会、80年代には5つの博覧会が不規則に乱立して開催された。国際博覧会は、主催するにせよ、参加するにせよ巨額の経費がかかる。そこで、BIEは、「登録博覧会」と「認定博覧会」という考えを導入した。

「登録博覧会」は、従来の一般博覧会と特別博覧会のカテゴリーを一本化して、会期が6ヶ月以内の国際博覧会をいう。5年に1回開催される。主催国が参加国にパビリオン建設地を無償で提供し、原則、参加国が自分たちの経費でパビリオンを設計し、建設する。テーマは普遍的なもので、会場面積は無制限となっている。

「認定博覧会」は、5年間隔で開催される「登録博覧会」の間に、1回に限り開催が認められる国際博覧会で、会期を3ヶ月以内、会場の総面積を25ヘクタール以内として、展示館の建物は開催国が建設し、各参加国には、最高1000平米を限度として無償でスペースを提供することを義務付けた国際博覧会を言う。テーマは専門的なもの。

要するに、大型の一般博覧会に当たる「登録博覧会」はオリンピックのように、5年に1回開催し、その間に、1回に限り、小型の特別博覧会に当たる「認定博覧会」を開催できるようにしたのである。この分類から言うと、70年大阪万博は、「登録博覧会」で、沖縄海洋博、筑波科学技術博、愛・地球博はすべて「認定博覧会」(特別博覧会)となる。

3) オリンピックと万国博覧会
オリンピックと万国博覧会の相違表を下記に紹介する。故堺屋太一氏は生前、万博の組織は、オリンピックの10倍の手間暇がかかるということをよく発言していた。10倍が正しいかどうかはわからないが、オリンピック以上の経費、業務量が生ずることは、筆者の経験上でも間違いないと思われる。

現在までに、オリンピックと国際博の両方の大イベントを開催した国は、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ベルギー、オーストリア、フィンランド、オーストラリア、日本、韓国、中国の14カ国のみである。

発展途上国や新興国の中から、国際博覧会立候補国が出てきているのが最近の傾向である。2015年ミラノ万博の時は、トルコ、2020年ドバイ万博の時は、ロシア、トルコ、ドバイ(ブラジルのサンパウロとタイのアユタヤは途中撤退)、2025年大阪・関西万博の時は、ロシア、アゼルバイジャン(フランスのパリは途中で撤退)が立候補した。また参加国としても、中東のアラブ系の国々の出展が存在感を示すようになっている。