【全体コンセプト】 ハイパー霊性 - 超感覚がめぐるところ Cycles of Hyper Intuition
深淵な山奥に足を踏み入れたとき、荘厳な滝の水しぶきを肌に受けるとき、人智を超えた「聖なる何か」を感じたことはないだろうか。人はかつて、崇高なる自然に畏怖の念を抱き、制御しえない時空間そのものを身体を通じて感じていたはずだ。
身体の内側、いわば深部感覚から「霊性」が立ち上がるとき、世界と身体のあいだに新たな世界がひらく。それは、この世界に存在するありとあらゆるものの質感および質量を超高解像度で受信したときにこそ惹起される、「Hyper Intuition(直観/超感覚)」と呼べるものだろう。その超感覚はまた、人の身体と脳を通じて、無自覚にも新たな崇高と美を生み出していく。
そして今、常時デジタル情報と接続している私たちの身体は、デジタルと旧来の自然の融合した新たな「自然」の中にある。ネット上を行き交う無数のイメージや情報は、制御不可能な濁流となって私たちの身体に流れ込んでくる。そのとき立ち上がる「Hyper Intuition」とは何だろうか?それは、日々インターネット上で生まれるミームの中から発見されるのかもしれない。人智を超えた「デジタル自然」と、人為を超えた「超感覚」がクロスするとき、新たなバナキュラー的(土着の)創造が生まれていく。
The New Japan Islands 2020では、日本古来の美意識である「霊性」とデジタル時代の感性とを融合し、新たな創造と美の哲学を訴えていく。
▶ 製品開発と出展の背景
日本では、”野菜は買うもの”という固定観念がありますが、グローバルでは野菜は自分たちで育てる、“Grow your own vegetable”というカルチャーが定着しつつあります。
遠くの産地から運ぶのではなく、近くにある空いたスペースで野菜を育てる。そんな半自給自足の生活を通じ、社会問題を解決・改善している事例が増加中。
すでにイギリス・ロンドンでは都市部に3000以上ものコミュニティファームがあり、80万トンもの野菜が都市民の手によって収穫され、アメリカ・ニューヨークでは農園付きのレジデンスがスタンダードとなり、カナダではスーパーマーケットの屋上に農園があるなど、従来の農業という選択肢一択ではない民主による野菜栽培のパラダイムシフトが急加速しています。
古来より農耕民族として生きてきた、江戸時代までは人口の約8割が農耕に携わっていた日本人だからこそ、自分で食べる野菜は自分で育てるというカルチャーを育むべく、都市部でも楽しく栽培を可能にするサービスを提供することを目指しています。