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「第909号 見本市展示会通信」発行しました


 

 

展示会やMICEなどに関する最新ニュースを伝えるタブロイド判の業界紙「第909号 見本市展示会通信」を発行しました。

特集
ポートメッセなごや開業50周年
主な記事
・〈連載〉「米国流の展示会ビジネス実践法⑧」管埜寛之氏
・業種別開催データ(2023年12月~ 2024年5月)
・一般ニュース

発行について:第909号 2023年(令和5年)11月1日

☞「見本市展示会通信」の詳細はこちら<

【取材レポート】モビリティショー開幕 豊田会長「夢と感動を届け、人が集まる場所に」

「JAPAN MOBILITY SHOW2023(JMS)」が開幕した。「東京モーターショー」から名称を変更し初の開催となった今回、東京ビッグサイトを全館を使って10月26日から11月5日まで開催される。(一般公開は28日から)

25日には報道陣向けに一足先に公開された。
豊田章男会長

開幕に先立ち行われたオープニングセレモニーでJMSを主催する日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長はモビリティの考え方について「ムーブという言葉には移動という意味だけではなく、感動という意味ある。移動することは生きることそのもので、人は自分の意思で自由に移動したいという根源的な欲求を持っている。移動によって色々な風景や人、物と出会い、刺激の中で心まで動かされる。私は感動が人生を豊かにし未来をつくる原動力になると思っている。これからのモビリティは街や人とつながり、心をもつなげ、心と心、共感によってつながった多くの仲間がこれまで以上の感動を生み出す。これが自工会の提案するモビリティ社会」と語った。

 

また今回のショーについては「会場にはオールジャパンの技術を結集したモビリティの未来があり、そこには誰のための未来を作りたいのかという明確な意思がある。みんなで未来をもっと良くしたいという共感がある」とショーのキーワードである未来について強調し、「規制や外部の圧力によって作られた未来と今を生きる大人たちが未来を託す子どもたちのために仲間を信頼し共感して作る未来は違うものになると信じている。テーマである『乗りたい未来を探しに行こう』という言葉に、未来はみんなで作るもの信頼と共感で作るものという思いを込めた。前回の東京モーターショーの時に出会った『人が集まる九か条』という言葉のなかに『人は夢が見られるところに集まる』『人は感動を求めて集まる』という項目があった。ジャパン・モデリティショーが多くの人々に夢と感動を届け、人が集まる場所となってほしい」と続けた。

自工会の総裁を務める三笠宮家の瑶子女王殿下(中央)によるスイッチオンによって開幕した

ショーは25日から報道関係者向けに公開がされており、東展示棟で展開された各メーカーのブースはショーのコンセプトの一つである未来を意識したモビリティが一足早く公開された。

スバルは新型SUV「レヴォーグ レイバック」といった事前発表のあった車両展示に加え、極秘開発していたエアモビリティのコンセプトモデルを世界初公開した。

日産は架空のキャラクターを使うことで未来のクルマの在り方を提案。それぞれのキャラクターの価値観や生活に合った新しいモビリティのひとつとしてEVコンセプトカー「ハイパーフォース」を発表した。

ハイパーフォース
日産のプレスカンファレンスの様子
レクサスは「LF-ZC」を世界初公開
マツダは「MAZDA ICONIC SP」を世界初公開

西展示棟では「Tokyo Future Tour」と題して“モビリティが変える未来の東京”をコンセプトにした企画を展開している。LIFE、EMERGENCY、PLAY、FOODという4つの切り口から、ショー仕立てで提案を行う。

ショーの様子

Tokyo Future Tourの「エマージェンシー& モビリティ」エリアでは、11月3日に全国ロードショー予定の映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」とスペシャルコラボレーションし、ゴジラが破壊した街をモビリティや新しいテクノロジーがどのように活躍し、復興させていくのかをショー仕立てで見せ、有事でもモビリティが活躍する未来を見せた。

ゴジラに襲われた街で人命救助のために、パワースーツでがれきを取り除く人と自動で到着した担架

 

 

 

脱炭素社会に貢献するランバーテックの「LIDトラス」(第1回農業 脱炭素・SDGs EXPO)

非住宅建物を実現するランバーテックは10月11日から13日までの3日間、幕張メッセで開催された「第1回農業 脱炭素・SDGs EXPO」(主催:RX Japan)に「LIDトラス」を出展した。

LIDトラスは在来軸組の上に2×4材によって構成されるトラスを載せる同社の独自工法。屋根荷重をすべて外壁で支持するため、柱などが不要な大空間が可能となる。ベターリビングの認定と特許を取得している。

最大約22mスパンの大空間を実現できる点、間取りの可変性(柱が不要)、施工性、強度計算・耐震性、耐久性、コストといった6つの面でメリットがある。公式HPではバレエ教室や農業倉庫、店舗・倉庫兼事務所などのバーチャル内覧も可能。

形状A(4種)、形状B(10種)の計14パターンがあり、幅広い意匠や用途に対応する。同社はLIDトラスの活用により、脱炭素社会の実現に貢献する。

ニチエの簡単に収納できる「ポータブルLEDカウンター」(第64回サイン&ディスプレイショウ)

サイン・ディスプレイ用シート材料メーカーのニチエは10月12日から14日までの3日間、東京ビッグサイト南1ホールで開催された「第64回サイン&ディスプレイショウ」(主催:東京屋外広告美術協同組合)に「ポータブルLEDカウンター」を出展した。

LEDで全面が光る、内照式のポータブルカウンターで、フレームの展開と折りたたみは手で引いたり、押したりするだけのワンタッチで簡単に行える。ファブリックは交換可能なため、シーンに合わせて印象を変えられるのが特徴だ。

専用キャリーバッグで持ち運ぶことができるため、「イベントで急にカウンターが必要になった」といった有事の際でも簡単に持っていくことができる。また、不要な場合はわずか1分足らずで折りたたみ収容することができるため、スペースの確保も容易になる。

フレームサイズは80cm×50cm×100cmで、LEDタイプのほか非電照タイプも揃える。

日本セキソーの「防炎白パネルシリーズ」(第3回サステナブルマテリアル展)

緩衝材、積層段ボールの日本セキソーは10月4日から6日までの3日間、幕張メッセで開催された「第3回サステナブルマテリアル展」(主催:RX Japan)に「防炎白パネルシリーズ」を出展した。

防炎白パネルは日本防炎協会(JFRA)から防炎製品性能試験基準の適合を認定された防炎製品。試験法は45°メッケルバーナー法で、メッケルバーナー(65mm)で2分加熱。残炎時間10秒以下、残じん時間30秒以下、炭化面積70c㎡以下、加熱終了より15分後に発炎およびくすぶりが認められないといった基準を満たした。

材質は防炎コートボールで、安価なPコア強化中芯、綺麗な白色の白セキソー、耐水性を兼ね備える耐水セキソーの3タイプをラインナップする。企画寸法は2200mm×1200mm×16mm、2200mm×1200mm×8mmとなっており、最大寸法は3000mm×1200mm×100(8〜100)mm。なお、規格寸法以外も製造が可能。

タジマグループの新世代AI刺繍機「TMEZ-KC シリーズ」(58th FISMA TOKYO)

刺繍機の研究開発を行うタジマグループは10月3日と4日の両日に東京ビッグサイト西3ホールで開催された「58th FISMA TOKYO (東京ファッション産業機器展)」(主催:東京都ミシン商工業協同組合)に新世代AI刺繍機「TMEZ-KC シリーズ」を出展した。

完成品に対応するシリンダータイプ多頭機に、タジマ独自のAI刺繍技術「i-TM(自動上糸調整機能)」を搭載しており、ステッチの種類・生地の厚みを自動分析する。最適な縫いを供給して、常にベストな刺繍の仕上がりが得られる。

布押えをデジタル的にコントロールする機能「DCP」により刺繍素材の「ばたつき」を抑え、刺繍を精密に美しく仕上げる。特にばたつきが発生しやすい縫製部分・革・厚物・伸縮素材などに大きな効果を発揮する。

ブースでは「TMEZ-K1204C」のデモを実施。スウェット、Tシャツ、ナイロン、ドライといった異なる4種類の生地に3D刺繍を行った。

【詳細】「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」コンテンツの全貌

日本自動車工業会は10月4日、東京ビッグサイトを中心に開催する「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」について、ほぼ全ての詳細コンテンツを発表した。

開催期間は、2023年10月26日(木)から11月5日(日)まで(一般公開は10月28日(土)から)。

自動車業界の枠を超えて、他産業やスタートアップ、来場客を含め、日本の未来を新しい仲間と一緒に創っていくことを目指す。

最新の参加社数は475社(前回開催のTOKYO MOTOR SHOW 2019は192社が出展・参加)。

自動車業界だけでなく他産業もスタートアップも多く参加し、「フルモデルチェンジ」を体現する今までにない企画を多く実施するという。

主催者プログラムである「シンボルコンテンツ」の詳細は以下の通り。

 

「Tokyo Future Tour(東京フューチャーツアー)」

自動車業界だけではないオールインダストリーで177社の企業とともに、来場客がまだ見たこともないモビリティや、ワクワクする技術で「モビリティが実現する、明るく楽しくワクワクする未来」を届ける。


 
LIFE/EMERGENCY/PLAY/FOODという4つの切り口で、モビリティが変える未来をショー仕立てで提案。

体験型コンテンツのうち「EMERGENCY & MOBILITY」エリアでは、2023年11月3日に全国ロードショーを予定している映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」とスペシャルコラボレーション。ゴジラによって壊された街の復興シーンを再現するという。

プロダクト一覧

 

「Startup Future Factory(スタートアップフューチャーファクトリー)」

スタートアップと大企業が出会う場として、Pitch Contest & Awardとビジネスマッチングイベントを開催。

Pitch Contest & Award は11月4日(土)に開催を予定している。

遠隔操作技術を駆使した作業効率化ロボットや、ワイヤレス電力伝送技術でモビリティを電動化するなど、多彩な業界、色々なフェーズのスタートアップ15社が登場、アワードを決定する。

ビジネスマッチングイベントは会期中に5回開催。

防災/少子高齢化/地域創生/環境・カーボンオフセット/ウェルビーイングなど、各テーマに沿って、モビリティ関連企業と、最新技術とアイデアをもつスタートアップ企業とを引き合わせることで、新規ビジネスの創出を含め、それぞれの企業の成長、ひいては、モビリティ産業の拡張を加速させることを目標としている。

【スタートアップストリート】
延べ100社に上るモビリティの未来を担うスタートアップがブース出展。

空を飛ぶドローン、水上を進むドローン、ロケットではなく気球で宇宙観光を目指すスタートアップなど、未来のモビリティ産業が集結する。

 

「Japan Future Session(ジャパンフューチャーセッション)」
日本の未来について討論するトークショー。

「モビリティと未来」という共通テーマを軸にサステナビリティやAIといったテーマのセッションに加えて、アウトドア、モータースポーツ、おもちゃといった柔らかいテーマまで、期間中、日替わりで実施される。

カーボンニュートラル×モビリティの未来

概要 使うときだけではなく、ものづくりを含めたモビリティライフサイクルの視点から脱炭素・地球環境を考える
日時 10/27(金)14:00-15:00
登壇者 北原 啓吾(株式会社ExRoad 代表取締役COO/CMO)
関山 和秀(Spiber株式会社 取締役兼代表執行役)

アウトドア×モビリティの未来

概要 子供からシニアまで誰でも楽しめるモビリティ・アウトドアライフの始め方
日時 10/27(金) 16:00-17:00
登壇者 バイきんぐ 西村 瑞樹(お笑いタレント)
藤井 昭文(キャンピングカー専門店 株式会社トイファクトリー 代表取締役)
竹下 充(アウトドア雑誌「GO OUT」統括プロデューサー)

SF×モビリティの未来

概要 これから地球に起きる危機にどう立ち向かうか?映画「ゴジラ-1.0」の公開を記念し、SFが生み出す未来のモビリティの可能性について語る
日時 10/28(土) 10:30-11:30
登壇者 山崎 貴(映画監督・脚本・VFX)
小谷 知也(「WIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所」 所長)

地球環境×モビリティの未来

概要 持続可能な社会のために、モビリティ産業ができる多様なアプローチについて語る
日時 10/28(土)13:00-14:00
登壇者 大西 俊介(富士通株式会社 執行役員 SEVP Chief Revenue Officer)
高村 ゆかり(東京大学 未来ビジョン研究センター 教授)

モータージャーナリスト×モビリティの未来

概要 JMS2023の注目ポイントをモータージャーナリストが紹介。自動車にとどまらないモビリティの未来を語る
日時 10/29(日) 13:30-14:30
登壇者 河口 まなぶ(モータージャーナリスト)
五味 やすたか(モータージャーナリスト)
今井 優杏(モータージャーナリスト)

TBSラジオ『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』トークイベント

概要 TBSラジオがお届けする人気ポッドキャスト番組。
昔懐かしい車にまつわる話から次世代のモビリティまで、幅広くトークします
日時 10/29(日) 16:00-17:00
登壇者 ジェーン・スー(プロデューサー・作詞家・コラムニスト)
堀井 美香(フリーアナウンサー)

ロボット×モビリティの未来

概要 人とロボット/モビリティの新しいコミュニケーションのカタチを考える
日時 10/31(火)11:00-12:00
登壇者 林 要(GROOVE X株式会社 代表取締役社長)
吉藤 オリィ(株式会社オリィ研究所 所長)

メタバース×モビリティの未来

概要 メタバース・リアルを行き来する時代。モビリティやモノづくりに与える影響とは?
日時 10/31(火) 17:30-18:30
登壇者 加藤 直人(クラスター株式会社 代表取締役CEO)
タツナミシュウイチ(プロマインクラフター 東京大学 大学院情報学環 客員研究員)
佐々木 俊尚(作家・ジャーナリスト)

水素×モビリティの未来

概要 つくる・ためる・運ぶ・使う 新しいエネルギーの候補となる水素の未来、そこから生まれるモビリティの未来とは
日時 11/3(金) 12:30-13:30
登壇者 大平 英二(NEDO〈国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構〉ストラテジーアーキテクト)
花井 真紀子(日刊自動車新聞社 代表取締役社長)

 

 

「H2 Energy Festival(エイチツーエナジーフェスティバル)」
今回の新しい試みとして開設する有料エンタメエリアでは、モビリティの未来を支える水素エネルギーを使った特設ステージにて、数々のアーティストによるライブ、芸人のお笑いライブなど、ショーを盛り上げるコンテンツを実施。

 

「Out of KidZania in JMS 2023」

東京モーターショー2019に続き、人気の子ども向け職業体験型施設「キッザニア」とのコラボレーションで“こども達が働く街”「Out of KidZania in JMS 2023」を開催。

10月5日(木)より参加予約を開始している。

カーモデラーやメカニック、職人の技など、ここでしか体験することができないモビリティに関わる多彩な11種類のプログラム(職業体験)を小学生向けに提供することで、こども達が本気で楽しみ、将来や夢への可能性を広げられる機会を創出。

また、会場には未就学児(3歳以上)が参加費無料、予約不要で楽しめる「未就学児コーナー」も設置する。

 

「フードコート」
全45店舗が出店。4つのエリアで、普段では味わうことができないような食体験が一度に楽しめる。

Japan Meat Show / 西展示棟屋上
Japan Mobility Showの略称JMSの頭文字に合わせて、Japan Meat Showと銘打った、スペシャル肉イベント。日本初のバーガー選手権で優勝して日本一に輝いた「SHOGUN BURGER」や、横浜中華街で5店舗を構える大人気の小籠包専門店「王府井〜ワンフーチン〜」、半年先まで予約が埋まっている「肉山」などグルメのメイン会場となる西展示等屋上に集結

ご当地グルメ / 東展示棟
「車で食べに行きたい!全国のご当地グルメ」と題して、全国各地ならではの料理を提供。仙台の牛タンのような王道メニューだけではなく、京都ならではの黒七味を使ったハラミ焼肉丼などの次世代ご当地グルメも。

ワールドグルメ / 東展示棟
世界の車だけでなく、世界のグルメも楽しめる「ワールドグルメ」エリア。アフリカ流パエリアともいわれるジョロフライスは中々食べられないレアな料理。

ファミリーグルメ / 南展示棟
家族で休憩できるスペースとして、子供用のバルーンも設置したファミリーエリア。縁日の屋台グルメのような軽食をご用意しており、ゆっくりとくつろげる。また、自動車メーカー各社の社食カレーや特製カレーを食べ比べできるブースも。

 

モータースポーツエリア
クルマ・バイクファンに向けた多彩なプログラムも実施。

今回初めてとなるモータースポーツエリアも設置される。

さらに屋内展示エリアでは、レースカー展示に加え、e-Motorsportsの全日本大会の決勝やトークショーを開催。

また、レースに携わるメカニック、エンジニア、レースクイーンも参加したイベントを実施。

屋外では、プロドライバーによるレースカーのデモランや、タイヤ交換デモなどモータースポーツの魅力を存分に味わうことができる。

その他にも、日本RV協会との連携でキャンピングカーエリアを初めて設置。アウトドアシーンにおけるモビリティの楽しさを体験できる。

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)のガイドツアーも引き続き実施。その他、屋外無料エリアでも、軽トラ市、働くクルマ展示、スーパーカー展示など日替わりで様々なプログラムを実施する。


 

公式アプリ、公認アプリ
JAPAN MOBILITY SHOW 2023公式アプリ「推しモビ図鑑」と、体験を記録するJAPAN MOBILITY SHOW 2023公認アプリ「PAZR」、2つのアプリをリリース。

「推しモビ図鑑」はJapan Mobility Showのキャッチコピーである『乗りたい未来を、探しにいこう!』を、来場者が体験できるように、モビリティ・製品・サービスなどを、検索・案内・紹介する図鑑のようなアプリ。
「PAZR」はNUNW社が制作・提供する、体験したコンテンツをライフログとして記録するアプリで、各エリアを体験すると体験証明書となる「ピース」を取得することができるだけでなく、フードコートではお得なクーポンとして利用することができる、店舗ごとの「ピース」を提供する。

「TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド」2024年1月に東京ビッグサイトで初開催

メインビジュアル

XR・メタバース等産業展2024実行委員会(東京都、XRコンソーシアム、Metaverse Japan、東京商工会議所)は2024年1月26日から28日までの3日間、東京ビッグサイト南3・4ホールで「TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド」を初開催する。オンライン同時開催で、オンライン会期は1月19日から31日まで。

東京には市場の成長が見込まれるXR・メタバース関連の事業者や、リッチなデジタル空間の創出に不可欠なコンテンツ関連の事業者が集積している。展示会の開催を通じそれぞれの企業が持つ強みを結び付けることで、新たなビジネスの創出や販路の拡大などにつなげ、都内産業の更なる活性化を図る。

コンテンツ産業の活性化を図る「展示・商談会」のほか、出展事業者等によるテーマ別「ピッチイベント」、XR・メタバース等について学べる「セミナー・ワークショップ」、全ての来場者が参加可能な「参加型体験企画」を予定。

10月19日に展示会への出展者の募集を開始した。出展対象は東京都を中心に国内外で事業を展開する中小企業や個人事業主(クリエイター等)、団体等。出展料金は①中小企業・団体等、②小規模企業者等、③個人事業主等、④大企業の4区分およびオンラインの有無によって異なる。申込締切は12月8日。

ステークホルダーとの連携強化でワンランク上のMICE施設へ|夢メッセみやぎ(みやぎ産業交流センター) 千葉 隆政 理事長

本記事は2023年10月15日発行の『見本市展示会通信』908号で掲載した内容の一部をWEB版記事として転載および再編集したものです。掲載されている内容や出演者の所属企業名、肩書等は取材当時のものです。

 

今年6月、夢メッセみやぎ(みやぎ産業交流センター)の新理事長に千葉隆政氏が就任した。本記事では、震災とコロナ禍を乗り越え、地域とMICE業界へのさらなる貢献を目指す施設の未来戦略を聞いた。

千葉 隆政 理事長
千葉 隆政 理事長

東日本大震災とコロナ禍を乗り越えた今

―理事長ご就任おめでとうございます。これまでのご経歴と夢メッセみやぎとの関わりを教えてください

私は38年間、宮城県の職員として勤務し、今年の3月まで経済商工観光部長を務めていました。これまで産業振興や政策の企画・調整を担う部署での経験が長く、職員の中でも珍しいケースでした。この経歴から、実は理事長就任前から夢メッセみやぎとは関係が深かったのです。2010年度からは海外ビジネス支援室長として、夢メッセみやぎと隣にある仙台港国際ビジネスサポートセンター(現在の「夢メッセみやぎ西館」)の担当でした。2011年に発生した東日本大震災では、当時の財団理事長と連絡を取り続け、500人以上の来場者の安否確認などを一晩中行っていました。

またコロナ禍においても夢メッセみやぎの支援を担当しており、1995年の開館以来、夢メッセみやぎの二つの大きな危機の時に私が携わったことから、その縁を強く感じています。

―震災を経験してから長い道のりを経て、夢メッセみやぎは現在どのような状況にありますか

東日本大震災を経験した後、施設の改善が行われ、現状としては、災害に強く、使いやすい施設として回復しています。しかし、コロナ禍と原発の処理水問題により、中国と香港への輸出が制限されているため、宮城県はもとより、東北地方全体が大きな影響を受けています。特に、水産加工業の販路拡大は今後の課題と考えています。先日、夢メッセみやぎで水産加工品の新商品展示会が行われた際、全国から多くのバイヤーが集まりました。食や防災など夢メッセみやぎで行われる地元宮城の特性を踏まえた展示会は、東北エリアだけでなく、全国からの参加が見込めると期待しています。

未活用のポテンシャルと次なるステップ

―就任して3ヶ月が経過した今、夢メッセみやぎについてどのように認識していますか

夢メッセみやぎは仙台近郊に位置しており、大規模な駐車場を有するだけでなく、仙台東部道路の2つのインターチェンジも近くにあるという点が強みです。東北は車社会なので、この施設は東北全体でビジネスを展開するにあたり有利であると考えています。

しかし、この施設の利便性はまだ広く知られていないと感じています。東京から仙台までは新幹線で1時間半というアクセスの良さについては、ビジネスパーソンならば一般的に知られていますが、仙台空港からの多様な航空路線については意外と知られていないようです。例えば、仙台空港からは大阪、札幌へ1日に10便以上が運行されています。さらに国際便も、台湾・台北へは週17便、韓国・ソウルへは週3便、加えて北京・大連便も運行されており、今後も上海便の再開やソウル便の増便が予定されています。このような航空路線の充実度も含め、仙台が国内や東アジアの主要都市とダイレクトにつながっているというメリットをもっと積極的にアピールしていく必要性を感じました。

―全国規模や国際的な展示会も夢メッセみやぎで開催することも可能ということですね。逆に課題感を持っていることはありますか

施設の機能と賑わいは回復してきているものの、利用率はまだ理想的なレベルには達していません。この点に関しては、地元の認知度向上や施設の使い勝手を強調するPR活動を積極的に行っています。さらに、仙台観光国際協会主催のMICE誘致キャラバンに参加するなど、多角的なアプローチを用いて施設の魅力を高める取組みを行っています。

―施設運営だけでなく、主催事業も手掛けられています

我々が主催する「全国やきものフェアinみやぎ」は好評を博しており、来場者数も増加しています。海外バイヤーの参加もありました。しかし、来場者が多い日には駐車場の混雑が問題となっています。この課題に対する解決策が必要です。

また、今年11月8日には「ビジネスマッチ東北2023」を開催予定で、「情報・IT」「環境・くらし」「電気・機械」「ニュービジネス」「健康・福祉・スポーツ」「学術機関」「観光」「食と農」「企画・グループ出展」「ソリューションビジネス」という10の異なる業界で会場を構成しています。このイベントでは、地元東北の企業はもちろん、北海道や四国からも出展者が参加しています。

夢メッセみやぎの新たな挑戦と未来戦略

―今後の展望を教えてください

夢メッセみやぎのソフト面をより充実させ、価値のある施設にしていくのは指定管理者である我々の役目であり、さらに改善の余地は実はまだたくさんあると考えています。現在、3つの取組みを進めています。

まず1点目は「広告パッケージの提案」。指定管理の共同事業体にはマスコミも参加しているため、施設を利用する主催者に対してコマーシャルなどの広告手段を効率よく提供できるのではないかと構想しています。

2点目は「公共交通の活用」。大型イベント時に駐車場が満車になる可能性があり、また大規模なイベントを誘致するには公共交通機関の利用が重要です。大規模イベント開催時の現存のバス路線の増発についても、バス事業者と検討を進めています。

3点目は「多機能性の強化」。施設は展示会が基本型ですが、プロレスや音楽イベントなども開催されています。そのため、展示場以外の用途での利用も推進しています。地域の事業者と協力して、多様なイベントを誘致する戦略も構築していきたいと考えています。

これからの時代は、従来の運営手法だけでは施設の存続が難しく、多角的なアプローチとステークホルダーとの強力な連携が必要であると考えています。これらの取組みを通じて、施設の価値を高め、利用率を向上させることが目標です。 抱える課題や危機感を全員で共有し、アイデアを出し合えるような組織を目指しています。夢メッセみやぎが地域、さらには全国、世界での認知度を高められるよう、チーム一丸となって邁進していきます。

 

今週の展示会スケジュール(10/16~10/22)

10/16~10/22 開催の展示会

▽北海道

10月18日(水)~19日(木)
アクセスサッポロ
NEXT150北海道プロジェクト
・北海道 都市開発・建設総合展2023
・観光・ホテル・外食産業展 HOKKAIDO 2023
・災害リスク対策推進展 2023
・北海道 エネルギー技術革新EXPO 2023

▽千葉

10月17日(火)~20日(金)
幕張メッセ
CEATEC 2023

▽愛知

10月18日(水)~21日(土)
ポートメッセなごや
メカトロテックジャパン2023

▽大阪

10月16日(月)~18日(水)
インテックス大阪
ビューティーワールド ジャパン 大阪

▽徳島

10月19日(木)~21日(土)
アスティとくしま(徳島県立産業観光交流センター)
徳島ビジネスチャレンジメッセ 2023
https://2023.challenge-messe.com/

▽福岡

10月18日(水)~20日(金)
マリンメッセ福岡
モノづくりフェア2023