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【インタビュー】BtoB ビジネスにメタバース空間の コミュニケーションを活かす【ジクウ】

ジクウはBtoBに特化したメタバースイベントプラットフォーム「ZIKU」を提供し、新しいイベントのコミュニケーションを創り出している。メタバースの現状とイベントでの活用事例について、堀譲治代表取締役社長に聞いた。

(本記事は2023年5月31日発行 雑誌「EventBiz」特集】イベントのDX化とハイブリッド/オンラインイベントより抜粋した記事です)

「ZIKU」が生むコミュニケーション

 
─ZIKU」とはどのようなサービスなのでしょうか

「ZIKU」は3D空間のメタバースイベントプラットフォームで、ユーザーはアバターで会場内を自由に歩き回ることができ、音声、チャットで出展者とのコミュニケーションが可能です。

やや古いパソコンでもブラウザと十字キーで空間内を自由に動き回れるため、ご高齢の方やお子さんでも簡単に操作ができます。

他社のメタバースのサービスと比べてBtoBのイベントに特化しており、特定の来場者が訪問したブースや閲覧した資料、会話をした担当者など全ての履歴データを細かく取得できます。

また、MAツールや営業支援システムと連携させることで、イベント後のフォローアップも並行することで、リアルイベントと同じような商談の機会を創出します。

また、非常に簡単にメタバースが始められる点もメリットです。

メタバースは通常、3DCGの空間を1から作るためにスケジュールとコストがかさんでしまい、非常に導入のハードルが高いですが、「ZIKU」は予めテンプレートが用意されているため、クライアントとのヒアリング後、すぐにイメージに沿った空間を提案できます。

このスピード感が、イベントをすぐ企画したい、イメージを掴みたい、まずは価格を抑えてメタバースを試したいといったニーズに応えます。

最近のアップデートとしては、来場者間でも会話をしたい、より深いコミュニケーションを図りたいというニーズが多かったため、出展者と来場者だけでなく、来場ユーザーのアバター同士でコミュニケーションが取れる機能を実装しました。

音声とテキストによるチャットがすぐに開始できます。具体的な用途は、学会のパネルポスターセッションや大企業の社内展示会などで、お互い遠く離れた事業部にいる社員同士でもメタバース上であれば気軽に会話ができるようになりました。

─「ZIKU」を使った最新事例についてお話しください

みずほ銀行の事例では、ベンチャー企業とみずほ銀行の取引先企業同士をマッチングさせる展示会型のイベントを実施しました。

従来はZoomを利用したイベントで、セミナーなど一方通行の発信はできても、イベントで偶然の出会いを作ることや双方向のコミュニケーションは実現できていませんでした。

しかし「ZIKU」のメタバース空間でイベントを開催することによって、ユーザーが自らメタバース空間内を歩いてベンチャー企業のブースに入り、ブースの担当者と交流するといったリアルイベントに近い体験が可能になりました。


 

次の利用ステージの到来

 
─現在のオンライン・ハイブリッドイベントの現状をどのように分析していますか

われわれのサービスを活用する利用者のステージが変わってきていると感じています。

リアル開催できる状況であっても、オンラインやメタバースでの開催を続けるイベントは、よりオンラインでなくてはならない必然性が高く、メリットがあるからです。

例えば人材採用のイベントでは、現在もオンライン開催が多い。急激に増加するインバウンドの需要に対して、旅行業や外食業界は人手が足りておらず、より多くの働き手を求めています。

オンラインならば遠方や海外の参加者も気軽にイベントに参加できるため、メタバースを含むオンラインイベントが活用されています。

DXを推進する事業部からもニーズが多いです。会社全体の活動についてDXが求められ、その一環で社外や社内に向けたイベントを開催するパターンです。

ただ単にイベントをデジタル化するのではなく、データや参加者のログが取れるため、リアルイベントより効果測定がしやすく、成果を最大限に生かしたマーケティングが可能です。

─現在のメタバースについて、効果的な利用方法はありますか

まず、メタバースを活用すれば類似イベントの差別化が図れます。

参加する側へ目新しさと、セミナーの配信ではなくリアルイベントとも異なった、新しい参加体験を提供できます。

また、リアル開催だけならば1年に2回しかできなかった開催頻度も、オンラインを活用すればコストや人手を節約しつつ、回数を増やすことができます。

開催回数を増やすことは、人との出会いやコミュニケーションのチャンスが増えますし、メタバースならリアルイベントでの搬出入の大変さも、台風や大雪といった悪天候のリスクもありません。

従来のオンラインイベントとの活用方法の違いがあるとすれば、イベント前後のアクションです。

セミナーなどを配信する流れは2Dのオンラインイベントと変わりはありませんが、セミナー後に聴講者からセミナーの感想について尋ねたり、質問を受け付けたりすることが重要で、この双方向のコミュニケーションによって、格段にアポイントにつながる確率が高くなります。このプロセスはリアル開催と似ており、いかにコミュニケーション戦略を取るかによって、効果が大きく変化します。

─今後、予定しているアップデートはありますか

モバイルへの対応を強化し、スマートフォンでもスムーズにメタバース空間内を歩けるようにしていきます。

さらにBtoCイベントや細かいカスタマイズにも対応し、よりリッチな世界観の構築を目指します。

将来的には日本国内のメーカーがメタバースを通して海外バイヤーへ気軽にテストマーケティングを行ったり、逆に海外出展者が集結するイベントへ日本のバイヤーが来場したりと、メタバース上でビジネスの新しい出会いが生まれる場を提供していきたいと思います。
 

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【インタビュー】主催者の負担を減らし 「会いたい人に会える」イベントを実現する【ストラーツ】

「EventBASE」を提供するストラーツ。リアルイベントへの回帰が進むなか、イベントプラットフォームを提供する企業に求められているものは何なのか。

8月末には Zoom 拡張サービス「EventAMP」を控えているストラーツ代表取締役の堀江和敬氏に話を聞いた。

(本記事は2023年5月31日発行 雑誌「EventBiz」特集】イベントのDX化とハイブリッド/オンラインイベントより抜粋した記事です)

─ストラーツの強みは

「EventBASE」についてですが、一つ目は、サイトがわかりやすいことです。

一つの画面の中にすべてが収まっており、来場者が迷子にならない「一覧性」に優れています。

また、直感的に操作できるUI(ユーザーインターフェイス)も利用者から好評を頂いています。

二つ目は、使いやすい料金プランです。全てのプランで全機能が解放されており、人数による従量制というシンプルな設計になっているため、主催者の予算に合わせて、イベントを手軽に開催できます。

単月利用も可能です。利用者にはまっさらなアカウントをお渡しするのではなく、「どのようなイベントを開催したいのか」「何の機能が必要なのか」をヒアリングをして、ある程度ゴールイメージに近いものを弊社で作ってからお渡しさせて頂きます。

利用者は最低限の設定をするだけでイベントを開催可能です。

─昨年から環境の変化はありましたか

リアルイベントへの回帰が起こっていると思います。「来場者登録システムだけ使いたい」という問い合わせがあったりもするんですよ。

最近は、特に「主催者の手間をできるだけ減らすためのツール」が求められていると感じています。

リアルのイベントを開催するのはただでさえ大変なのに、ハイブリッドでやろうとするとさらにダブルコストになってしまう。

主催者としてはリアルに力を入れたいわけですが、来場者からはオンラインでも開催してほしいという声がある。

忙しくオンラインの部分に手間をかけられない、そんな主催者に対してEventBASEが提供しているのが「出展者セミナー」です。

主催者としては出展者にアカウントを発行するだけでよく、各出展者に短いセミナー動画を収録、もしくはアップロードしてもらいます。

たとえば出展者の動画が100個あれば、それだけでオンラインイベントが開催でき、主催者自身がコンテンツを用意する必要がありません。

来場者の方にとっても、会期中だけでなくセミナー動画をいつでも見られるのは便利です。

オンラインイベントでは、来場者は自分から積極的には動きません。自分から商談したりメッセージを送ったりするのではなく、動画をずっと見ている人が多い。

EventBASEの「出展者セミナー」機能では、来場者が見たい動画をポチポチとクリックしていくだけで、あとは自動でその順番で動画が再生されるようになっています。

─最近のオンラインイベントについて

オンラインイベントのお問い合わせも引き続き頂いています。

企業のカンファレンス、NPO・自治体のイベント、展示会のハイブリッド化、ウェビナーを断続的に開催したいなど内容は様々なのですが、物理的な距離など何らかの事情で来場者の方に集まって頂くのが難しい場合にオンライン開催を検討される方が多いです。

─オンラインイベントの成功のポイントは

まず、出展者がいるイベントの場合は「こうやって使ってください」と出展者にしっかり啓蒙活動をしておくことが大切です。

リードを獲得するためのイベントなら文章をちゃんと書いてもらい、ダウンロード用の資料も営業資料のままではなく、ホワイトペーパーをしっかり作ってもらう。来場者のオンラインイベントでの動きは、「セミナーや動画を見る」「資料をダウンロードする」という二つが中心となってきます。

企業カンファレンスでは、どういう人を呼ぶのか、何を話してもらうのかといったコンテンツの魅力度が重要です。

私たちプラットフォームを提供する会社としては、いかに来場者が見やすい画面か、迷子にならず資料DLまでたどり着ける導線になっているかなど、主に環境面でオンラインイベントの成功をお手伝いできればと考えています。

─イベントのDX化についてどうお考えですか

イベントDXについては重要なキーワードが二つあると思っていまして、一つは「わかりやすいこと」。

もう一つが「ワクワク感」です。

イベントの来場者はITリテラシーの高い方ばかりではないので、複雑なシステムはリアルイベントに向きません。

たとえば来場者のバッジをスキャンして管理するのではなく、ボタンを押すとお互いの名刺情報を交換できるなど、より使いやすい直感的なシステムが求められていると思います。

また概念的なものですが、ワクワク感というのも大切だと考えています。

ビジネスイベントの参加者は、「楽しみたい」という気持ちを持って来場される方も多いですから。

また、機能面ですとマッチングの部分を強化していくことが重要だと考えています。

リアルにしろオンラインにしろ、「人と人が会う」ことがビジネスの基本です。マッチングの精度や、より深くコミュニケーションを取れるような機能で人と人を結びつける、「会いたい人に会えるDX」と呼んでもいいかもしれません。

─今後の展望は

Zoomの配信画面をカスタマイズし、アンケート、資料などを自由に表示できるZoom拡張サービス「EventAMP」を今年8月末にリリースします。

また、EventBASEはリアルイベントに対応した来場登録機能の強化、またより出展者・来場者の方がわかりやすく、使ってもらいやすいことを目指していきます。
 

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【インタビュー】DXで主催社・来場者・出展社 すべてに価値の高いイベント開催を【スプラシア】

イベントのDXをサポートする「EXPOLINE」(エキスポライン)などを提供するスプラシア

その高いカスタマイズ性や、親会社の博展と連携してハイブリッドイベント全体をサポートできることを強みとしている。今回は代表取締役社長の中島優太氏に話を聞いた。

(本記事は2023年5月31日発行 雑誌「EventBiz」特集】イベントのDX化とハイブリッド/オンラインイベントより抜粋した記事です)

高いカスタマイズ性

 
─スプラシアの特徴と強みは

イベントプラットフォーム「EXPOLINE」はセミオーダー型で柔軟性の高い、クラウド型のイベントマネジメントサービスとなっています。これ1つで、オンラインはもちろん、ハイブリッドイベントにも対応が可能です。

その強みは「高いカスタマイズ性」にあります。デザインだけでなく、UI・機能面についても抜き差しやカスタマイズが可能なので、やりたいことや予算に合わせてイベントを開催できます。

機能面の例をあげると、リコメンド(おすすめのコンテンツが表示される)やカート機能、マッチング、クライアントの基幹システムやITツールとの連携などです。giftee(ギフティ)と連携して「動画を3本見たらデジタルギフトをプレゼント」ということも可能なんですよ。

また当社はエンジニアだけでなく、私も含め、イベントのプロデューサーを経験してきたベテランが多く在籍しています。

リアルイベントを手掛ける親会社の博展と連携しイベント全体をサポートできますので、プラットフォームの提供のみならず、企画やコンテンツ制作まで支援できることも大きな強みです。

─昨年度からの変化は

プラットフォーム単体で提供してほしいというよりは、制作プロセスを含めたDXの支援をして欲しいという案件が多くなっています。

例えば出展社との契約をまとめたり、各種申請やコンテンツの収集を管理し、事務局の工数を削減するツールに対しても要望が多く、EXPOLINEの機能を拡張し提供することが多くなっています。

カスタマイズ性を活かした細かい調整を求められることも多く、EXPOLINEの利用事例を見て頂くとわかるのですが、クライアントやイベントによって、ページの見た目も使われている機能も、かなり異なっています。

そのぶん料金は他社よりお高めですが、ブランディングにもつながりますし、イベントごと、クライアントごとに存在する特殊な個別課題にお答えできていると思います。

 

業界に新しいスタンダードを

 
─最近、クライアントから求められるものは

「コロナ前より、リアルイベントの集客に苦戦している」という声はよく頂きます。

HubSpotのアンケート調査で興味深いデータがありまして、売り手は「対面でのコミュニケーション」を望む回答が多かったのと比較して、買い手は「リモートまたはどちらでも良い」と考える回答が多かったそうです。

主催社はこのような参加者のモチベーションを理解した上で、企画やコンテンツの検討に向き合う必要があると思います。

集客の面でもハイブリッドという形式でイベントを実施する方が良いことは明白なのですが、どうしても準備工数やコストが増えてしまいがちです。そこをいかに準備プロセス含めIT化していくか。

それは成果に直結する課題であり、そのような「イベントの裏方のシステム化」について支援を求められるケースも多いです。

あとは商談数を求められるケースも多いですね。例えば資料ダウンロードやオンデマンドコンテンツの視聴といったログからシステムが自動的に判断し、その参加者にあったコンテンツをリコメンドするなど、商談へのステップを後押しするような機能でサポートしています。

─イベントのDX化について

イベントDXを定義する上で大切なキーワードが3つあると考えています。

①イベント参加の満足度を向上させる「体験価値の向上」
●参加者にとっての情報収集が効率的に進み、探しているものが見つかる。パーソナライズされた体験が得られる。
●非日常の体験や感動が得られる。

パーソナライズの例を挙げると、会場の地図上に情報を表示したり、講演やブースをリコメンドする機能がそれにあたります。

また、来場者は情報収集のためだけに訪れているわけではありません。日常では得られないイベントでの出会いや演出で得られた心が動く体験は満足度の向上につながります。

②準備工数を軽減する「効率化・自動化」
●主催担当者における属人化は薄れ、担当者が変わっても同様のイベント成果が果たせる。
●コンテンツの量産はシステムが担保していき、自動生成やマルチユースが進む。

効率化はリソースを確保しイベントをハイブリッド開催するためにも重要です。

また、イベントは同じ内容でも手掛ける人によって毎回、成果が変わってしまうものですが、ワークフローを可能な限りIT化し、ノウハウを伝播していけば、担当者が変わっても同様の成果が出せるようになるのではと考えています。

なお、今後はコンテンツの自動生成ができるようになります。例えば自動で講演の声を文字起こしして記事、ブログ、ホワイトペーパーを作成するなど、マルチユースが進むと思います。

③データに基づいた意思決定とその高度化を促す「成果の最大化」
●全てのイベントデータが統合され、横断的に分析できる
●成果が事前にシミュレーションできるので投資判断がつけられる

「新規の顧客をこれだけ獲得し、結果的にどのくらい売上げになった」などイベントの成果は、評価に数か月以上の時間がかかることも多いです。

データを蓄積していくことで、「これくらいの規模、投資、人を集めればこのくらいの成果になる」というシミュレーションができるようになり、企業も精度の高い意思決定ができるようになります。

─今後の展望は

主力プロダクトであるイベントプラットフォーム「EXPOLINE」を軸としながらも、さらに新しいプロダクトの開発を続けていきます。

直近ですと、ウェビナー管理ツール「SmartWebinar」をリリースしました。

このツール一つで簡単にウェビナーを開催でき、営業や改善に役立つデータが取得できます。

当社のサービスだけで普段のウェビナーも年に一度のイベントも横断的にデータを取れるようになり、よりイベントの成果が見えるようになります。

「イベント業界に新しいスタンダードを実装する。」というビジョンを掲げ、デジタル技術を使って慣習をアップデートし、イベント業界の未来を拓いていきたいと考えています。
 

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【インタビュー】ハイクオリティな 3DCG 技術で体験価値を上げる【SoVeC】

イベントが次々と復活し、肌感だけでも十分に人の戻りが感じられた2023年上半期。新型コロナの5類への移行に伴い、さらにリアルイベントの勢いが増していくことが予想できる。

この動きに伴って、オンライン・ハイブリッドイベントへのニーズや使い方も変化している。

SoVeCはARやVRなどのXR技術、ハイクオリティな3DCG技術を駆使し、デジタルコミュニケーション領域に関するソリューションを提供している。

上川衛代表取締役に同社が持つ技術と、イベント業界でのニーズの変化について聞いた。

(本記事は2023年5月31日発行 雑誌「EventBiz」特集】イベントのDX化とハイブリッド/オンラインイベントより抜粋した記事です)

コロナの収束とイベントの変化

 
─オンライン・ハイブリッドイベントのニーズの変化について感じていることはありますか?

コロナ禍ではリアルイベントの代替としてオンラインを実施したいというニーズが中心でしたが、現在は状況も収束に向かい、イベントはリアル会場での実施に回帰しており、オンライン展示会そのものに対する需要は落ち着いてきています。

しかし、コロナ禍の中でオンラインの価値はイベント業界に強く刷り込まれました。

長期間でイベントを開催できることや、遠隔地からアクセスできる点などは、オンラインイベントにしかない価値であり、イベントの主催者もオンラインイベントとリアルイベントを、使い道が異なるツールとして捉えているのではないでしょうか。

例えば、東京のターゲットに対してはリアル開催を行い、地域のターゲットにはオンライン開催を行うなど、両方のメリットを取れる形を採用するイベントも少なくありません。

運営のDX推進やXRコンテンツを活用したいというニーズも引き続き増加しています。このような状況下ですが、オンラインイベントに一番求められているもののはやはり“リアルに近いコミュニケーション”です。

いかにこれらを作り出すためのサポートをシステムで行えるかが重要だと考えています。

 

XR技術で新しい価値と体験を創り出す

 
─SoVeCのXRサービスの特徴、強みはどんな点でしょうか

われわれは街の風景とデジタルコンテンツが空間上で連携・作用し合う新しい体験を提供する次世代ARアプリ「XRCHANNEL」と、バーチャル空間でのイベントDXプラットフォーム「そのまま展示会シリーズ」という、2つのXR技術を使ったサービスを展開しています。

「XRCHANNEL」はスマートフォンのカメラを通し、ARコンテンツを特定のロケーションに高精細に映し出すアプリケーションです。

都市や空間の立体的に収集された地図情報を利用し、その空間ならではの高精細な3DCGを融合させ、新しい体験を創り出します。

これはデータベース化された3Dの地図情報や構造物の情報と、スマートフォンに搭載されたカメラ(将来的にはスマートグラスに搭載されるカメラ)を通して見ている画像を照合し、カメラの向き含む高精度な位置情報を特定する「VPS(VisualPositioningService)」という技術を使用しています。

GPSと比べて、より正確にユーザーが向いている向きや位置を特定できるため、数センチ単位で現実の風景と3Dのデジタルコンテンツの出現位置を一致させるような、細かいARによる演出が可能です。

そのため、さまざまな場所でそのロケーションの特徴を生かしたPRが行えます。

例えば、三越銀座店とその周辺の銀座4丁目交差点の空間で開催したクリスマスのイベントでは、三越銀座店の壁面から3DCGで緻密に制作されたな美しいシャンデリアが飛び出してきたり、壁面の内部に強大なクリスマスツリーが現れたりする、圧倒的な迫力で臨場感のあるコンテンツを制作しました。

3Dの空間情報に合わせて現実の場所にあるかのようにコンテンツを作り配置するため、別の角度から見ればコンテンツの別の表情が楽しめる点も特徴です。

われわれはCGで制作するコンテンツのクオリティも大切にしており、鉄道開業150年を記念して開催されたJR東日本のイベントでは、実際の鉄道車両を撮影しフォトグラメトリーという手法を使って高精細な3DCGの車両を制作、ARコンテンツとして線路上に本物の車両と見間違うほどのリアルな車両を展示しました。

ARならではの演出として、3DCGの車両を空中に浮かべ、下から車両を見上げることもでき、鉄道ファンの皆さまに喜んでいただきました。

「そのまま展示会シリーズ」は、WEBブラウザ上で展示会や企業のプライベートショーが行えるプラットフォームです。

操作の煩わしいアバターを使わずに、簡単で直観的な操作で会場を回遊でき、BtoBの交流に特化しています。よりリアルな展示会の風景をCGで作るというよりは、コミュニケーションがしやすい場の構築を目指しています。

出展者が自由にいつも展示コンテンツを入れ替えられるほか、来場者がどのブースに訪問し、何を見たかリアルタイムに確認できます。

加えてワンボタンでテキストチャットやビデオ会議のリンクの共有が可能で、商談がしやすい環境を整えています。

このように高精細なCG制作、フォトグラメトリー(3D復元技術)、3Dの空間設計などの技術を駆使し、ARとVRの両方を取り扱い、サービスとアプリケーションを提供しているのがSoVeCの大きな強みです。

双方を突き詰め新しいコミュニケーションを創出する

 
─今後のイベントのDX化についての考え、展望についてお話しください

「そのまま展示会」のサービスを開発した当初は、オンラインでのバーチャル空間こそが価値だと考えていたため、回遊性や視認性が良く、どんなブラウザでも閲覧しやすいサービスを作ることに専念していました。

しかし「そのまま展示会」などでオンライン展示会を利用するユーザーが本当に求めているのは、出展者に自社の課題を相談したり名刺を交換したりといったコミュニケーションを図りビジネスにつなげることであり、システムはそのゴールまで導けるものでなくてはなりません。

もちろんCGや洗練された空間の構築も必要ですが、まずは出展者や主催者、来場者すべてのステータスの方が使いやすく、コミュニケーションが生まれやすい場を創り出していく必要があります。

SoVeCがVRとARの両方の分野でサービスを展開している強みを活かし、今後はオンラインイベントとリアルのロケーションでの両方のDX化を後押ししていきたいと考えています。

オンライン展示会のサービスの開発はまさにイベントのDX化と呼ぶことができ、同様に空間を利用したARコンテンツは、空間に今までにない価値を付与するものであり、新たなイベント体験を提供するDXのアプローチといえます。

今後はこの二つのサービスを相互活用する機会も増やしていきます。
 

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【インタビュー】データドリブンと工数削減でビジネスイベントの効果を最大化【EventHub(イベントハブ)】

EventHubはイベント運営に必要な機能を1つのツールで完結できるイベントプラットフォーム 「EventHub」を提供している。これまでに手掛けたイベントは2000件を超えるという。今回は代表取締役CEOの山本理恵氏に話を聞いた。

(本記事は2023年5月31日発行 雑誌「EventBiz」特集】イベントのDX化とハイブリッド/オンラインイベントより抜粋した記事です)

ビジネス上の目的を達成すること

 
─EventHubの強みは

一つは、ハイブリッド・オフライン・オンラインに関わらず、イベントの実績が多いところです。

EventHub はコロナ禍で使い始めた方が多いので、オンラインに強いと思われている方が多いのですが、実は最初はリアルイベントの DX を進めるサービスとして2018年に始まったものでして、オフラインイベント専用の料金プランもあるんですよ。

オンライン・オフラインの使い分けも簡単で、即日導入も可能です。

二つ目は、マーケティングや営業の成果を高めることに注力している点です。主催者は「リードを獲得したい」「関係を構築したい」「ブランディングにつなげたい」など、様々な目的があってイベントを開催するわけですが、準備や運営に追われる中で「イベント自体を成功すること」が目的になってしまうことがあります。

EventHub はいかにマーケティング効果が高かったか、営業効果が高かったかなど、成果を可視化できることが特徴です。

イベント参加者の満足度が高いことも大切ですが、ビジネス上の目的を達成することが重要だと我々では考えており、その点についてはこの半年でかなり機能を強化しました。

いくつか例を挙げるなら、まずはアンケート回収率を高める機能。これはツールとノウハウ提供の両面からサポートしており、実際に結果を出しています。

次にVIPの来場時、営業担当にプッシュ通知を送る機能。オンラインでもオフラインでも大切なお客様がいらっしゃったら、営業担当としてはお出迎えに行きたいものですよね。

またイベント参加者の膨大な情報を管理するため、SalesforceなどMA・SFAとの連携を進めており、ご好評いただいています。

2023年に求められているもの

 
─去年からの変化は

ハイブリッド開催とオフライン開催のお客様が増えています。ハイブリッド開催では、オンラインで参加する来場者とオフラインで参加する来場者の体験を、いかにシームレスに一体化させるが重要です。その運営フローもスムーズにできないといけません。

またハイブリッド開催でオンラインとオフライン、どちらも準備するのは主催者にとって大きな負担ですが、その工数を削減するという点でもEventHubはお役に立てていると思います。

今年はオフラインイベントも増えています。臨場感や体験、何よりも「人に会える」というのがオフラインの良さだと思いますが、EventHubには事前にイベントの参加者をアプリ内で閲覧し、「当日会場で名刺交換させてください」と約束を取り付けることができる交流機能があります。

これはオフラインでの体験を良くするだけでなく、来場率を高めるという効果も検証ができています。

また今年もウェビナーのニーズは高く、引き続きセミナーはオンライン上で開催するというお客様も多いです。

─オンライン開催に向いているイベントは?

来場者との距離が遠い場合や、来場者が非常に忙しい場合ですね。例えばお医者様向けのイベントなどがそれにあたります。

また、ダイバーシティ&インクルージョンが重要視される昨今、「特定の時間に会場に足を運べない来場者にも公平に参加の機会を提供できる」という点で、オンラインを選択する企業もあります。

商材や、どんな地域のどんな人にリーチしたいのか、広く集客して多くの方に知ってもらいたいのか、人数が限られてもいいから深い交流をしたいのか、目的によって変わると思います。

テクノロジーの力で成果を可視化

 
─これからのイベントに対して、どのように取り組んでいかれますか?

我々は「デジタルテクノロジーを使って工数を削減し、業務を効率化していくこと」と「イベントのマーケティング効果や営業効果を高めていくこと」の2点に力を入れています。

イベントの分野はデータの活用やデータドリブンな分析が進みづらい領域だったと思うのですが、我々はしかるべきソリューションテクノロジーを使って豊富なデータを分析し、それをベースに成果を高めていくことができます。

イベントは他のマーケティング手法と比べて深い体験を提供するものです。お客様が広告やウェブサイトを見る時間は数秒かもしれませんが、セミナーや展示会でお会いするというのは、お客様の時間を長時間頂くことになります。

それなのにイベント後、優先順位つけずにリストの上から営業したり、「参加ありがとうございました」と画一的なメールをお送りしたり、各お客様に合ったコミュニケーションをできているかというと、まだまだなところもあると思います。

我々のサービスをご利用いただくことで、お客さんに合ったアプローチの仕方を実現できればと考えています。

─最後に一言お願いします

テクノロジーの力を使って「ビジネスイベントは成果が出るんだ、意味があるんだ」ということを可視化することで、企業がこの領域に投資できるようにとか、そういった意思決定にまでつなげられる支援がしたいと思っています。

イベントを開催したのに、開催することで精一杯になり「すごく大変だったけど成果がなんとなく見えづらいし、お金もかかるから次年度はやめておこう」となってしまっているケースは多いのではないでしょうか。

それはすごくもったいないことだと思います。ちゃんとやれば成果が出る領域ですし、データで我々がそこを可視化して、成果を高めるということをすれば、どんどんイベントの数も増えていきますし、より多くの会社がこの領域に投資するようになりますし、そこまでしっかりできるようなサービスに育てていきたいと考えています。

なお自社イベントも頻繁に開催しており、6月8日にはカンファレンスを開催いたしました。またウェビナーは、毎週のように開催しております。ご興味ある方はぜひご参加いただけると幸いです。

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ニトムズのサステナブルな「コロコロeco」(JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2023)

ニトムズは8月24日から26日の3日間、幕張メッセで開催の「第59回 JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2023」(主催:日本DIY・ホームセンター協会)で、新製品の環境にやさしい「コロコロ」を出展した。

これは掃除ツール「コロコロ」を環境への負荷が少ない仕様に改良したもの。パッケージを紙素材に切り替え、印刷にはバイオマスインキを使用している。また、製品そのものの素材にもこだわり、粘着剤の一部にバイオマス材を配合し、テープ基材には再生紙を採用した。さらに従来、3本入りだった製品を2本にし、その分テープのロールを1.5倍に増やすことで、テープ芯の使用と廃棄量の削減につなげている。売上の一部を「緑の募金」へ寄付し、森林の保護や子どもたちへの森林環境の教育へ貢献する。ユーザーの使いやすさにもこだわり、カット幅を改良し、シートの切りやすさを向上させている。

日本初開催、デフリンピックの会場が決定【2025年11月】

4年に1度、世界規模で行われる聴覚障害者のための総合スポーツ競技大会であるデフリンピックについて、8月22日、大会ビジョンと21競技の会場が発表された。

2025年に東京で開催されるデフリンピックは、日本では初めての開催であり、また1924年にパリで第1回デフリンピックが開催されてから100周年の節目となる大会となる。

正式名称
日:第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025
英:25th Summer Deaflympics Tokyo 2025

大会期間 2025年11月15日~26日(12日間)

参加国 70~80か国・地域

選手数 約3,000人

競技数 21競技

<実施競技・競技会場等>

1 陸上 駒沢オリンピック公園総合運動場 等
2 バドミントン 武蔵野の森総合スポーツプラザ
3 バスケットボール 大田区総合体育館
4 ビーチバレー 大森東水辺スポーツ広場
5 ボウリング 東大和グランドボウル
6 自転車(ロード) 日本サイクルスポーツセンター(静岡県)
7 自転車(MTB) 日本サイクルスポーツセンター(静岡県)
8 サッカー Jヴィレッジ(福島県)
9 ゴルフ 若洲ゴルフリンクス
10 ハンドボール 駒沢オリンピック公園総合運動場
11 柔道 東京武道館
12 空手 東京武道館
13 オリエンテーリング 日比谷公園、伊豆大島
14 射撃 味の素ナショナルトレーニングセンター
15 水泳 東京アクアティクスセンター
16 卓球 東京体育館
17 テコンドー 中野区立総合体育館
18 テニス 有明テニスの森
19 バレーボール 駒沢オリンピック公園総合運動場
20 レスリング
(フリースタイル) 府中市立総合体育館
21  レスリング
(グレコローマン) 府中市立総合体育館
開閉会式 東京体育館

<大会ビジョン>
(1)デフスポーツの魅力や価値を伝え、人々や社会とつなぐ
(2)世界に、そして未来につながる大会へ
(3)“誰もが個性を活かし力を発揮できる”共生社会の実現

【10月下旬】23区内唯一のサーキットコース「CITY CIRCUIT TOKYO BAY(シティサーキット東京ベイ)」開業へ

トムスは、モータースポーツとテクノロジーが融合したエンターテインメント施設「CITY CIRCUIT TOKYO BAY(シティサーキット東京ベイ)」を2023年10月下旬に東京・ベイエリアに開業予定だと発表した。

施設の立地は、複合施設「パレットタウン」跡地の一部で、現在再開発が進む東京臨海副都心エリアに位置する。

EV(電動)レーシングカートをメインとした都市型サーキットで、東京23区内では唯一の※モータースポーツ・サーキットコースとなる。

※トムス調べ(2023年8月時点)、東京都23区内におけるサーキットコースとして

当施設は、レーシングカートの国内大会「全日本カート選手権」でEV部門の車両開発を手掛けるトムスが専用に開発したEVレーシングカートとシミュレーターを使用し、屋外および屋内コースで、都市型レーシング体験とVRなどによるe-Motorsports体験を提供する。

屋内コースではプロジェクションマッピングなど新技術を活用した今までにないドライビング体験を演出するほか、キッチンカーによる飲食、ラウンジやサウナなどの併設も計画しており、モータースポーツファンからファミリー層までが一日中楽しむことのできる空間を目指している。

EVカートは、「静音」「排出ガス無し」「デジタル制御」という特性を持つことで、騒音の軽減、環境負荷の低減、安全性の向上を実現でき、今まで郊外という立地に限られていたサーキットを都市部に作ることが可能になったという。

利便性の高い立地で、夜間の営業も可能なことから、インバウンド観光や夜間観光(ナイトライフ観光)の促進も期待される。

今後、CITY CIRCUIT TOKYO BAYでは、ゲーム、映像、音楽、メタバースなどあらゆるテクノロジーを取り入れ、eスポーツとのデジタルツインを推進することで、一層革新的なエンターテインメント体験を提供していくという。

また、トムスは共同企画を行なった乃村工藝社と共に、モビリティエンターテイメントの拡大に向けて、当事業の全国への展開も検討している。

360度から肉眼で体験できるホログラフィックサイネージ「brightvox 3D」

映像装置の研究開発を行うブライトヴォックスは昨年12月より、展示会やイベントを対象に、肉眼で全方位から映像体験ができるホログラフィックサイネージ「brightvox 3D」のレンタルを行っている。今回、その特徴や活用シーンについて話を聞いた。

左から取締役CTO笠原亮介氏、代表取締役CEO灰谷公良氏、取締役CPO北川岳寿氏

 

3Dをバーチャルから現実へ
「SF映画の世界を再現したい」

―貴社の事業内容について教えてください

当社は2022年設立した会社です。元々はリコーの社内外統合ビジネスコンテストTRIBUS社内起業家チームで、2022年4月にカーブアウト(分離・独立)しました。

事業としては、円柱状のホログラフィックディスプレイ「brightvox 3D」の研究開発と、それを使ったイベントサービスの提供を行っています。基礎研究から製造までを一気通貫で行っているのが特徴です。

イベントサービス面でも運搬から設置・設営、補修までトータルでやっており、最近では経済産業省の「出向起業等創出支援事業」や、東京都の「未来のものづくりベンチャー発掘コンテスト」などに採択され、遊園地やアートイベント、サッカーイベントなどでも活用が進み、少しずつ注目度が高まっていると感じています。

―brightvox 3Dのコンセプトについて教えてください

分かりやすく言うと、SF映画でよく見かけるホログラム演出を現実でも可能にしようというコンセプトです。街中のいたるところに3Dのキャラクターや広告が浮かんでいるシーンなどは皆さん見たことがあるのではないでしょうか。

コロナ禍をきっかけに、最近ではバーチャル空間で開催されるイベントがすごく盛り上がっていて、仮想現実である「メタバース」が注目を集めたこともあり、アバターやバーチャルヒューマンなど魅力的な3Dコンテンツが数多く登場しています。それらの3Dコンテンツをbrightvox 3Dによってリアルの世界に持ってくることができれば、リアルな場のイベントは今以上に盛り上がると思っています。

 

3Dコンテンツをそのまま投影し
大人数が同時にコンテンツを体験

―3Dホログラムを投影できる装置は最近目にする機会が増えましたが、brightvox 3Dの強みはどこでしょう

3Dコンテンツをそのまま投影することができる点が強みだと考えています。従来の3Dホログラムの座標軸はX軸とY軸のピクセルで、3次元のものであっても一度2次元に変換する必要がありました。ところがbrightvox 3Dの座標軸はX軸とY軸に加えZ軸のあるボクセルになっていて、奥行きのある映像を表現することが可能です。

よくある裸眼立体システムの弱点として、正面から見るとしっかり3Dに見えるのに、少し横にずれると途端に3Dに見えなくなるという点があげられます。それに対し、brightvox 3Dが描く3D映像は上から見ても下から見ても、回り込んで見てもちゃんと3Dに見えるのが画期的です。

映像の向こう側も透過して見えるため、例えばアニメキャラクターのようなIPコンテンツを会場に登場させることにより、現実と一体化したような映像演出で盛り上がりを生み出すことが可能となります。

―活用シーンについて、具体的にお聞かせください

現在は展示会や遊園地に置かせていただき、効果計測を行っています。最も期待される効果はプロモーション効果で、それほど大きくない両手で持ち運べる程度のサイズでも、設置することで多くの方が足を止めて見入ってくれました。

似たような3D体験としてはヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着するXRがあり、視界いっぱいに広がる大迫力の映像による臨場感はほかの追随を許さないほどですが、数万人が訪れるような展示会やイベントではごく限られた人数しか体験できないのがネックです。brightvox 3Dならデバイスの装着が不要で、近くを通った人全員が体験できるという即時性を有しているのも強みです。

 

大規模言語モデルによって
3Dキャラとの対話を実現

―今後の展望についてお聞かせください

最近の面白い事例として、3Dアバター店員による接客というものがあり、大規模言語モデルを作り、音声認識を行うことで対話ができるというデモを制作しました。プリセットではなく、こちらの言葉に対し回答を生成しているので、3Dキャラクターと本当にコミュニケーションをしている実感を現実空間と同じ3D演出で体験することができます。

そのほかにもバーチャルタレントやeスポーツ、スポーツなど幅広い分野に対し、brightvox 3Dによる新しい体験を提案できると考えています。映像のサイズは現在高さ20㎝程度ですが、最近の調査でもっと大きいものや小さいものの需要があることも分かってきましたので、ニーズを見定めて最適なソリューションを提供していきたいと思います。

「スズモフェア2023大阪」9月マイドーム大阪で~おむすび試食展示「鈴乃家」復活~

鈴茂器工(本社:東京都中野区、代表取締役社長:鈴木美奈子)は2023年9月13日、14日の2日間、マイドームおおさか1階展示ホールAで「スズモフェア2023大阪」を開催する。8月7日より来場事前予約の受付を開始した。

今年5月に新型コロナウィルス感染症が第5類に移行したことで経済活動が活発化し、インバウンド需要も増加。外食産業をはじめとした“食の提供”に関わる市場も活気を取り戻しつつある。同フェアではアフターコロナだからこそ、実際に見て・触れて・食べて・体験できる展示を実施する。

「スズモフェア2023東京」のようす

過去に大盛況だった、おむすび試食展示 “鈴乃家(すずのや)” が復活
以前のスズモフェアでは、同社機械を活用したメニューの提案と共に、その美味しさを実感するための試食も行っていた。その代表的な例が“鈴乃家”だ。しかし、2020年以降のスズモフェアでは、新型コロナ対策のため、鈴乃家を含む試食を自粛していた。

今回、衛生面に十分に配慮した上で“鈴乃家”が復活する。トレンドを加味した明日から使えるアイディアとしてFuwarica+オプションを使用して作るおむすび等のご提案・試食を実施。実際に見て・触って・食べて、Fuwaricaで作るおむすびの美味しさを感じてもらうことで、顧客の新しい価値発見に結び付ける。

実際のオペレーションに則した機械のデモンストレーションを体験可能
スズモフェア2023大阪では、ユーザーのオペレーションに則した機械のデモンストレーションも体験できる。同社営業担当者がアテンドし、機械の説明を行う。実際に機械を操作し、使い勝手などを確認することも可能。

会場内は外食業態ゾーン、小売業態ゾーン、Fuwaricaゾーン、海外ゾーン等、業態別にエリアを構築。それぞれスズモの機械を活用して作ることができる新メニューや販売方法などを提案する。大小40台以上の米飯加工ロボットがデモンストレーション付きで、見て、触れて、体験できるため、さまざまな業態のユーザーの“カチ”発見を促進する。

新たな来場者事前登録システムの活用
スズモフェア2023大阪では、新たな来場者事前登録システムを導入している。来場者の待機時間を最小限にし、スムーズに案内を行う。

また、ウェイティングゾーンでは会場案内図や鈴茂器工の歴史、SNSで話題となった記事・動画などさまざまな展示を行い、待機時間も楽しい時間を過ごしてもらえる工夫をほどこしている。

スズモフェア2023 コンセプト ―― カチをカタチに / Value Creates Win ――
“カチ”という抽象的であいまいなものを、スズモグループおよび出展協力企業の製品・サービス・そしてヒトやノウハウを通じて、できうる限り可視化・具現化していくことにチャレンジする。スズモフェアという空間が、「食の提供」に関わる企業の課題や想いに向き合い、更に新しい“カチ”を創造していく場となるようにとの想いがコンセプトに込められている。