日本政府観光局(JNTO)は4月17日、3月の訪日外客数などを発表した。
<発表の要点>
●3月の訪⽇外客数は、3,081,600人となり、前年同月比では69.5%増、2019年同月比では11.6%増となった。
桜シーズンによる訪⽇需要の高まりに加え、今年はイースター休暇が3月下旬から始まったこともあり、単月として過去最高を更新するとともに、初めて300万人を突破した。
●東アジアでは台湾、東南アジアではフィリピン、欧米豪・中東地域においては米国などで訪⽇外客数が増加したことが、今月の押し上げ要因となった。
●昨年3月に策定された第4次観光⽴国推進基本計画では3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅⾏消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標が掲げられているところ、これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪⽇旅⾏プロモーションに取り組んでいく。
<2023年4月~2024年3月訪日外客推移(2019年同月⽐)>
●韓国は、日本各地へのチャーター便を含む地方路線の増便等の影響もあり、訪日外客数は663,100人(対2019年同月比113.2%)だった。
仁川~大分間の増便、仁川~新千歳間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。なお、仁川~福岡間、仁川~鹿児島間などでチャーター便の運航もされた。
●中国は、中国の水際規制緩和※、地方路線の増便等の影響もあり、訪日外客数は452,400人(対2019年同月比65.4%)だった。
北京~羽田間の増便、無錫~関西間の増便、杭州~成田間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。
博多港、石垣港、佐世保港などにクルーズ船の寄港があった。
※2023年8月9日まで中国文化旅游部より日本行き団体旅行・パッケージツアー商品の販売禁止措置が継続されていた。
●台湾は、旅行代金の高騰等があるものの、日本各地へのチャーター便を含む地方路線の増便・復便等の影響もあり、訪日外客数は484,400人(対2019年同月比120.4%)だった。
地域別訪日旅行市場の概況
台北桃園~松山間の復便、台北桃園~中部間の増便、高雄~関西間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。
なお、台北桃園~鳥取間などでチャーター便の運航もされた。那覇港、平良港、佐世保港などにクルーズ船の寄港があった。
●フィリピンは、直行便数が2019年の水準近くまで回復していること、イースター休暇等の影響もあり、訪日外客数は78,800人(対2019年同月比163.2%)だった。
マニラ~成田間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。
●米国は、直行便数が2019年水準までほぼ回復しているなか、イースター休暇や米ドル高による海外旅行需要の増加等の影響もあり、訪日外客数は290,100人(対2019年同月比164.3%)だった。
ホノルル~成田間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。
平良港、大阪港、石垣港などにクルーズ船の寄港があった。