Interop Tokyo 実行委員会は6月12日から14日まで「Interop Tokyo 2024」を幕張メッセで開催した。
同展はインターネット技術の総合展で今回はテーマに“AI社会とインターネット”に掲げ、社会に生成AIが普及していく中で、インターネットが果たすべき役割や必要なネットワーク、運用、リスクとその対策についてイベントを通して探り、最新情報を発信した。
同時開催展は「デジタルサイネージ ジャパン」、「APPS JAPAN」、「画像認識 AI」の3展で、出展者数542社1,664小間で展開し、前回から会場を1ホール拡大。
来場者は124,482人となった。(去年は119,108人)※同時併催展イベントを含む
「デジタルサイネージ ジャパン」では大型LEDディスプレイや、球体や曲面のLEDディスプレイを提案したほか、特別企画として会場内にデジタルAIアバターやデジタルツインを取り上げる「Digital Human Expo」を設置。
「Interop Tokyo」を象徴する恒例の企画「ShowNet」も実施。「ShowNet」は出展者が持ち寄った製品で、実際にエンジニアがイベント会場内にネットワークを構築し、出展者や来場者含む会場のユーザーにインターネット環境を提供するもの。現在の最新技術を使って、将来のインターネットの姿をユーザーに体感してもらうことがコンセプトとなっている。今回のテーマは“Inter * Network”で、「*(アスタリスク)」は、この部分にどのような単語が入り得るという意味を込めた。
ShowNetを取りまとめるNOCチーム・遠峰隆史氏は「昨今のインターネットはインフラとして在るだけではなく、さまざまなものを相互に接続することを役割として期待されている。今回のテーマは、まさにこの役割を一言で表している。多種多様な企業活動やインフラ、生産活動をつなぎ、将来的には惑星と惑星をつなぐであろうインターネットの可能性をお見せできれば」意気込みを語った。
かつては各国で開催されていたInteropと Show Netをリアル開催しているのは現在では日本のみだ。インターネット分野の機器が組み合わされ、動いている様を実際に会場で見られるのは、Interop Tokyoの強みだ。インターネットを構成する機器は、異なるメーカーの機材同士をつなげると動かないことも多かったという。技術の標準化が比較的進んだ現代でも、つながるはずの機材を実際につなげてみると、うまく接続しない場合もある。Interopと Show Netの魅力は、会場内でこうした接続の試行錯誤の跡や結果を肌で感じられる点にもある。
イベントの運営を担当するナノオプト・メディアの大嶋康彰代表取締役社長は、イベントについて「インターネットは社会的なインフラとして成長しているが、同じインフラの電気やガスと異なり、今なお著しいスピードで技術が進化し続けている。そのためInteropの開催と活動は、引き続きニーズがあると考えている。ぜひ会場で機器が動き、ネットワークが機能している様を体感してほしい」とPRした。
次回は2025年6月11日から13日の開催を予定している。