【詳細】政府がライドシェアを酷暑とイベント開催に対応しバージョンアップ

国土交通省の斉藤大臣は2日の会見で、夏の酷暑や、イベント開催に対応するための「日本版ライドシェア」のバージョンアップを行うことを発表した。

斎藤大臣は以下のように述べ、今後も利用者のニーズに合わせた「日本版ライドシェア」のバージョンアップを進め、「移動の足」不足の解消・「交通空白」の解消を目指していくと述べた。

「現在、地域交通における「担い手」や「移動の足」不足への対応として、「日本版ライドシェア」を4月に開始し、7月1日からは、バージョンアップの第一弾として、天気予報で一定の強さの雨が予測される時間帯に使用可能な車両数を増やすといった運用を開始しています。

今年の夏も酷暑となっており、厳しい暑さの中で「移動の足」の確保が重要になっていることから、更なるバージョンアップとして、35℃以上の気温が予報される時間帯にも、雨天時と同様に、使用可能な車両数を増やすこととします。

また、花火大会のような、一時的な移動需要の増加が見込まれるイベントにも対応するため、イベント開催時にはタクシーや「日本版ライドシェア」の供給を拡大するための仕組みを導入します」

日本版ライドシェアの酷暑に対応したバージョンアップ

酷暑が予想される日の気温が35℃以上予報されている時間帯に、日本版ライドシェアの車両の使用を可能とする。

<使用可能な時間について>

①前々日の10時時点で気温の予報が35℃以上となった時間帯

②その前後1時間においては、日本版ライドシェアの車両使用が可能。

※1回の使用可能時間が3時間以下となる場合には、当該時間帯の前後いずれか 1時間まで追加して使用が可能(計4時間まで)

<使用可能な車両数について>

【これまでは使用不可であった時間帯】
各営業区域において使用できる日本版ライドシェア車両の最大までを使用可能とする。

【これまでも使用可能であった時間帯】
各営業区域において使用できる日本版ライドシェア車両の最大の2倍までを使用可能とする。

<対象の営業区域>

大都市部(12地域)
以下の都市及びその周辺のエリア

東京都特別区、横浜市・川崎市、名古屋市、
京都市、札幌市、仙台市、さいたま市、
千葉市、大阪市、神戸市、広島市、福岡市

※他の地域については今後検討

イベント開催時における輸送能力向上に係る方策

・一時的な移動需要の増加が見込まれるイベント開催時においては、タクシーの営業区域外運送制度や貸切バス及びタクシーによる一時的な乗合旅客運送制度が利用可能。
・4月から開始した日本版ライドシェアについても、イベント開催時において、使用可能時間帯及び車両数を拡大可能とする。

日本版ライドシェアが導入されている地域において、イベント主催者又は開催地周辺自治体から要請書 が提出された場合、下記の通り柔軟な運用を可能とする。

使用可能時間帯:一時的な需要の増加が見込まれる時間帯
使用可能車両数:要請書に記載されている不足車両数の範囲内

※要請書には、イベント名、開催日時・期間、開催場所、車両の不足が見込まれる時間帯、不足車両数及び他の交通機関との分担率を踏まえた合理的な算出根拠を記載する。