【レポート】アジアホテル産業のキーマンが集う「AHICE Far East Asia」ローンチイベントが開催

オーストラリア・ニューサウスウェールズ州に拠点を持つトラベルビジネスメディアは2024年9月5日、東京エディション虎ノ門でアジアホテル産業カンファレンス&展示会「AHICE(Asia Hotel Industry Conference & Exhibition)」の極東アジア版「AHICE Far East Asia」ローンチイベントを開催した。

 

基調講演では STR 地域ディレクターのマシュー・バーク氏と、西武プリンスホテルズ社長 兼 CEOの金田芳樹氏が登壇。マシュー氏はホテル産業では地政学リスクとサステナビリティが重要な課題となっていることを挙げ、日本においてもエネルギーコストをいかに削減するかが重要であると強調した。また、日本は円安の追風を受けてADR(客室平均単価)が2桁成長している一方、東京・大阪・京都のビッグ3以外は海外からの旅行者数が少なくなるので、国内で格差が生まれている状況を指摘した。

金田氏は日本政府が観光産業を地方活性化の要として見ているとして、ホテル・旅行業界が一致団結して観光客の地方誘導を行わなくてはならないと語った。同時にホテルスタッフのクオリティも課題であると指摘し、ホテル業界の労働環境改善、大学や海外と提携したインターンシップの実施が重要であると示唆した。

また、主催者であるAHICE グループ プレジデントのジェームズウィルキンソン氏が本誌のインタビューに応じた。

ジェームズ氏

ーーなぜ「AHICE Far East Asia」を日本で開催することにしたのか
ホテル業界にとって日本は非常に関心の高い国だ。投資も活発で新しいホテルの開業が続いており、IHGなどグローバル展開するホテルも日本を最重要視している。
ーー日本のホテル業界の印象は
とてもワクワクする動きが出てきている。新しいプロパティが出ているのに加え、パークハイアットなど伝統的なホテルでも革新的な改修が進み変化が生まれている。
ーー今回はローンチイベントだが、2025年の開催はどのようなものになるか
9月の頭に2日間かけて東京で開催し、500~600人ほどが参加する内容となるだろう。また、2026年には京都で開催する予定だ。様々な都市で開催することで人を動かす。