これからのJVRAに求めること
─協会へ求めること、また協会各社と協力したいことをお聞かせください
森谷 もっと会員だからこその特典を模索していくといいのかなと。例えば技術交流会のような、会員各社と話ができるイベントが増えるとありがたいです。機材のメーカーと製品の意見交換をするなど、情報共有の場があると、業界が盛り上がっていくと思います。
また社内でもJVRA の活動に触れる機会が少ない社員にはまったく協会のことが伝わっていないので、状況を改善していきたいです。そのためにもやっぱり参加するとためになって、かつ面白いイベントが増えてほしいですね。
会社内のコミュニケーションはもちろん大事ですが、他社とのコミュニケーション、近い仕事をする他社の人と話ができる機会もあるべきです。同じような立場の人間と話をすると、絶対に自分の会社も負けたくないぞ、という気持ちが社員に生まれると僕は信じている。だからこそ会員同士が会える場があれば、より多くの会員各社の社員がJVRA の意義を感じるようになるのでは。
飯野 森谷さんがおっしゃったように、技術の交流会や発表会で競争じゃないですけど、お互い技術力を高め合えるような場があると、すごく技術者も燃えるんじゃないかと。去年私も協会各社の倉庫を見学したんですが、技術者にもこうした外からの刺激があると、より業界自体が盛り上がると思います。
鵜澤 先ほど機材の進化で誰でも仕事ができるようになってきて、会社の色が薄れるという話がありましたね。だからこそJVRAの各社がそれぞれの得意分野、特徴を尖らせていくことも必要かと。そしてお互いに得意分野ができれば、困ったときにサポートし合えます。JVRAの関係性を大事にしつつ、機材だけでなく知見やノウハウの交換、協力を深めていきたいです。
永渕 お互いが競合でありながら助け合うJVRAという業界団体の形が、他業種から見たら珍しいですよね。設立当時の先輩たちも、きっと映像業界を次に進めたいという強い思いがあったのだと思います。
今後の万博や大規模なイベントの仕事を含め、自分たちの会社だけでプロジェクトが完結することが少なくなってきている。だからこそお互い協力し合うJVRA のスタンスは、これからも必ず受け継いでいきたいと思います。