首都大学MICE講座受講募集はじまる

東京都は首都大学東京と連携し、11月15日から12月10日にかけて8回にわたり「観光とMICEの見方・考え方」の講座名で「平成25年度MICE人材育成講座」を開講する。

MICE人材育成講座は平成24年度から東京都と首都大学東京が連携して開催しているもので、MICE誘致実務者のみならず、大学生から社会人までの幅広い層を対象にしたオープンユニバーシティ講座として実施されている。MICE業界の最前線で活躍する講師陣が、MICEに関する知識や実践的な事例を伝えるとともに、首都大学東京などの講師陣が、観光の基本的な見方や考え方や観光におけるコミュニケーションの重要性について、分かりやすく解説する。

■開催概要

講座名:観光とMICEの見方・考え方
実施期間:2013年11月15日 ~ 2013年12月10日
曜日:火、金
時間:19:00~20:30
定員:20名
会場:首都大学東京 飯田橋キャンパス
受講料:12,000円

■講座スケジュール (講師名は敬称略)

実施日 講座内容 担当講師
1 11月15日(金) 観光の見方・考え方: 観光の基本的な従来の視点を踏まえながら、MICEや着地型観光などの新しい観光の捉え方を説明する。 菊地 俊夫
2 11月19日(火) 観光まちづくりの考え方と実践: 着地型観光を進めるために配慮すべき、観光対象地の市民や企業が取り組む観光まちづくりの意識や実践を解説する。 川原 晋
3 11月22日(金) 観光と政策: 安倍政権の発足後、観光立国に向けた動きが加速化されており、これまでの国の取組みと今後の展望について解説する。 本保 芳明
4 11月26日(火) 観光とMICEに役立つコミュニケーション学: 観光やMICEに従事する者が、外国からの観光客とより良い人間関係を築くためのコミュニケーションの基礎概念を学ぶ。 荒木 晶子
5 11月29日(金) 新たな観光戦略としてのMICE ~MICEの市場規模、MICEビジネスの実際とその効果、MICEデスティネーションとしての東京~ 奥山 隆哉
6 12月3日(火) 香港に学ぶMICEプロモーション ~アジアをリードするMICE先進都市香港の戦略と取組を分析 ~ 古谷 剛
7 12月6日(金) MICE 事例研究1 ~東京で開催されたコンベンション(C)や展示会(E)の具体的な事例研究~ 前原 俊幸
8 12月10日(火) MICE 事例研究2 ~実際に開催された企業ミーティング(M)やインセンティブ(I)を例に戦略的誘致手法を分析~ 浅井 新介

■講師プロフィール (敬称略)

菊地 俊夫(きくち としお)
首都大学東京教授 都市環境科学研究科

筑波大学大学院博士課程地球科学研究科修了。理学博士。専門は地理学(農業・農村地理学、観光地理学)、自然ツーリズム学、環境資源管理・保全学、オセアニア・ヨーロッパ地域研究。東京都観光審議会審議委員や日本ジオパーク委員会委員などを歴任。著書は「観光を学ぶ」(二宮書店)や「日本農業の維持システム」(農林統計出版)、「都市空間の見方・考え方」(古今書院)など多数。

川原 晋(かわはら すすむ)
首都大学東京都市環境科学研究科准教授

早稲田大学大学院修了。博士(工学)。専門は都市地域計画、観光まちづくり。賑わいを生み出すソフト事業形成と空間計画、観光手法を活用したエリアマネジメントの方法を実践・研究する。「中心市街地に様々な活動やアクターを呼び込む空間整備と組織づくり~鶴岡市山王商店街の取組み」で、2012年日本都市計画家協会の楠本洋二賞・優秀賞を受賞。近著に『都市の祝祭空間』、『まちづくり市民事業?新しい公共による地域再生』等。

本保 芳明(ほんぽ よしあき)

首都大学東京都市環境科学研究科教授。
東京工業大学社会工学研究科修了。運輸省、国土交通省で、観光行政、海陸空の交通行政に従事。日本政府観光局ジュネーブ事務所等海外勤務6年。2008年観光庁設立とともに初代長官に就任。多数の観光関係委員会の委員等に従事。

荒木 晶子(あらき しょうこ)

桜美林大学リベラルアーツ学群教授。
サンフランシスコ州立大学大学院で修士号取得(異文化コミュニケーション)。スタンフォード大学教育学部客員研究員。Intercultural Relations InstituteでCross-Cultural Trainerとして異文化研修を担当。帰国後、NHKの国際放送に従事するとともに、外資系および日本企業の異文化研修担当。1990年から桜美林大学に勤務、現在に至る。著書『自分を活かすコミュニケーション力』、『異文化コミュニケーション・ワークブック』、『自己表現力の教室』、『異文化接触の心理学』他。

奥山 隆哉(おくやま たかや)

一般社団法人MICE総研 統括部長 上級研究員。
JTB出身、日本旅行業協会 前・事務局長
2005年沖縄での米州開発銀行(IDB)年次総会の開催にあたって沖縄県側の事務局長を務め、誘致から運営までを手掛けた。JTBでは、国際及び事業開発畑に勤務し、英国法人社長、ホテル会社役員、アジア訪日旅行会社社長などを歴任後、日本旅行業協会理事・事務局長として、JATA国際観光会議・世界旅行博の企画運営をはじめ、地域観光、訪日旅行、海外旅行など旅行業全般の振興に携わった。

古谷 剛(ふるや ごう)

香港政府観光局 シニア マーケティング エグゼクティブ・東日本。
異業種での営業経験を経て、1999年より香港観光協会(現・香港政府観光局)に勤務。2008年11月香港政府観光局内にMICE専門部署「ミーテング&エキシビション香港(mehk)」が発足したのを機に、MICE専属となり、日本における香港へのMICEプロモーション全般を受け持つ。情報ツール制作、キャンペーン立案・実施、メディア展開からセミナーや現地研修旅行まで担当し、毎年数十名から数千名規模の香港MICE渡航を手掛ける。

前原 俊幸(まえはら としゆき)

株式会社東京国際フォーラム 営業部門 営業一部 セールスグループ チーフ・マネージャー。
1999年東京国際フォーラム入社。ホール、会議室等の管理運営及び営業担当として勤務。多数の医学会、周年イベント及び国際会議を手掛ける。2011年は第24回世界建築会議やIWAアジア太平洋会議、創立60周年全日本手をつなぐ育成会全国大会を担当。2008年~2010年は事業開発部で自主企画事業「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」、「ストラスブールのマルシェ・ド・ノエル」の事務局長を務める。

浅井 新介(あさい しんすけ)

MPI Japan Chapter 名誉会長、MICE Institute代表
1979年ウェスティン・ホテル(現・スターウッド・ホテル&リゾート)極東地区セールスオフィスで韓国担当セールスマネージャーに専任。その後、北米アジア担当リージョナル・セールス・マネージャーに就任。1984年ユナイテッド航空に移籍、日本地区旅客営業部長。2003年シェラトン・リゾート・フェニックス・シーガイア セールス・マーケティング本部 営業統括部長としてリゾートの再生に従事。2005年Mice Plus Institute,Inc.を設立。