東京ディスプレイ協同組合(東デ協)人材開発委員会は9月12日、東京屋外広告ディスプレイ健康保険組合内の会議室で、“女性リーダー行動革新研修”と題して9月度の「ディスプレイ塾」を開催した。
今回の研修は、積極的な女性登用が企業の活性化に欠かせなくなっている状況のなかで、日本企業にはまだ女性管理職のロールモデルが少なく、行政・企業の環境整備、家庭との両立、リーダーシップのとり方など、女性が活躍する環境づくりを目的に企画された。講師は、CS対応教育の専門家で、数多くの企業研修を手がける(株)マネジメントサポート代表取締役の古谷治子氏が務め、東デ協の会員約40人が出席した。
古谷氏は、日本企業に女性リーターが少ないことを、入社試験では知識や意識面で女性の方が優秀な人材が多くても、3~4年後には男性が急性長して逆転している現象から説明。入社後に女性のスキルが伸び悩んでいるのは、女性を戦力として活用できていない企業風土と、自身の役割をアシスタントやサポートに限定してしまう女性の意識と、双方に問題があるとした。
そのような現状に対して古谷氏は、女性は多様な価値観があってよく、家庭中心の人のほかに、企業で管理職を目指すようなライフプランも選べるようになるべきと提唱する。
また女性が活躍する日本企業の具体的な取組みをあげながら、福利厚生や雇用形態など女性が働く環境づくり、細やかな感性など女性の強みを活かせる商品開発部門などへの配属、働く女性のイメージ向上とロールモデルをつくることなどをあげた。
また、女性の部下をマネジメントするための、同調・共感・受容とアドバイスや、褒めて伸ばすPNP法(Positive Negative Promise)など、ゆとり世代との接し方など具体例をあげて解説した。
参加者は「部下が期待通りのパフォーマンスを発揮できないのは、自分のコミュニケーション力不足が原因と言われ、目からウロコが落ちた」、「リーダーは何をすべきなのかわかった」といった感想を述べていた。