【連載】経営視点から見る展示会活用法 第9回 展示会を主催する!~大型集客を実現するIT経営フォーラム~

連載:経営視点から見る展示会活用法

第9回
展示会を主催する!~大型集客を実現するIT経営フォーラム~

柴崎 智弘氏(船井総合研究所)

みなさん
こんにちは。船井総合研究所の柴崎です。

いよいよこの連載も、残すところ2回となりました。

これまでは、東京ビックサイトや、幕張メッセといった、もしくはその他の大きな会場における展示会に出展する際の、準備からアフターフォローまでの成功のポイントをお伝えさせていただきました。

いかがでしたでしょうか?

今まで、この展示会での成功する方法、手法をお伝えさせていただきましたが、この展示会というのは、あくまでも、マーケティング施策の一つである、ということを覚えておいていただきたいと思います。

よくコンサルティングの現場で聞こえてくる内容としては…

「毎年出ているから、今年はどうしよう」
とか、
「とりあえず、展示会には出よう」

という声が、度々聞こえてきます。
しかし、これでは、展示会そのものを成功させることもできないし、展示会の効果を最大限に活かしきることもできません。

東京ビックサイトで行なわれるような大きな展示会では、多数の集客が見込めます。

その大きな点である、収穫を線にしていかなくてはいけません。

マーケティング・セールス計画の中の一つという位置づけにしなくてはいけないのです。

展示会というイベント企画を点とするならば、これにさらに点をつなげ、線で結んでいくのです。

たとえば、ある企業の例ですが

4月:展示会の準備スタート
6月:展示会
7月:展示会の名刺交換先に、クロージング&セミナー誘導
8月:セミナー(20名~30名程度)
9月:セミナー客のクロージング&ミニセミナーへ誘導
10月:ミニセミナー(5名程度を数回)
11月以降:クロージング

といったように、展示会で即成約できなかった見込み客を
Web→展示会→セミナー→ミニセミナー→Web→インサイドセールス(長期フォロー)

といった具合に、展示会を起点として、マーケティング施策をうっていく。

これが、点を線で結んでいくということです。

ですから、展示会の準備の段階から、展示会の後に何をするかを考えて、計画していただきたいのです。

そうしないと、せっかくコストをかけて展示会に出ても、収穫がありません。

そうした意味で、もう一つ、IT企業の事例をお伝えしたいと思います。

この会社は、地方都市で、地域密着型で営業を行なっている会社さんです。

こうした会社は、東京や大阪での展示会に出展する効果はあまり大きくありません。

では、この会社さんでは、どのようなことを行なっているかというと
「IT経営フォーラム」という名称で、展示会併設型のセミナーを行なっています。

基本的には、弊社のようなコンサルタントや、東京等にある有名なメーカー企業から、講師を呼んで、そのセミナーでお客様を集客してしまい、その集客したお客様を展示会で実際に商談化していこうという企画です。

いわば、東京のような展示会を、自社が主催企業となって、地方でも行なってしまおう!
というものです。

地方だからといって諦めることは何もありません。

ちなみに、この会社では

IT経営フォーラム(120名規模)→ミニセミナー→営業→ITサミット(80名規模のセミナー&展示会)→ミニセミナー→営業

というかたちで、Web以外に、こういったマーケティング施策を年間でしっかりと組んで行なっています。

そうすることで、営業が訪問する先としてリストが枯渇しません。

常に新鮮なリストを会社としてつくことが重要です。

そのために、常にマーケティング施策をうっていく必要があります。

このIT経営フォーラムは、船井総研のお付き合い先様で、全国各地で行なわれております。

沖縄、鹿児島、熊本、福岡、松江、島根県益田市、大阪、岡崎、名古屋、静岡、宇都宮、仙台等々。

従業員規模も、5名の会社さんから、80名規模の会社さんまで、本当にさまざまな会社さんが、実施し、ほとんどの会場で、1日で100名以上。多くて180名の集客を成功されています。

このIT経営フォーラムは、IT企業以外にも応用できるセミナー&展示会です。

実際の実施方法や、IT経営フォーラムについての詳しい内容等は、私、柴崎までご連絡いただければと思います。

そして、今回のまとめですが、
1.マーケティング施策は、点で終わらせてはいけない。点と点を線で結ぶことが重要
2.地方で営業している会社であっても、展示会はできる!
大都市の展示会に出る意味がないからといって諦めないで下さい。
ぜひ定期的な実行をオススメします。

もし、何かご不明な点等あれば、facebookも「柴崎智弘」で行なっておりますので、お気軽にご連絡ください。

今回のお伝えした内容が、皆さまの今日からのビジネスにお役に立てますこと、心よりお祈り申しあげます。

是非、ワクワクするマーケティング施策、イベントを企画しながら、業績を上げていきましょう!

では、また次回!

連載:経営視点から見る展示会活用法(全10回)バックナンバー

第1回:事前ミーティング~成功の鍵は社内の一体感~

第2回:目標設定~マーケティング施策の中の展示会~

第3回:コミュニケーションの重要性~成功している会社のルールとは?~

第4回:ブース設計~成功するブース装飾のポイントとは?~

第5回:第5回 オペレーション~成功するオペレーションと、失敗するオペレーション~

第6回:ブース内へ呼び込む方法と効果的なノベルティとは?~お金をかければ良いというものではない!~

第7回:アフターフォロー ~マーケティングからセールスへ その1~

第8回:アフターフォロー ~マーケティングからセールスへ その2~

 


Profile

 

柴崎 智弘

船井総合研究所

 

大學卒業後、大手金融機関にて営業を担当。
2006年より、インサイドセールスの部署の立ち上げに参画。
上場企業や中小企業を常時600社担当し、会わずしてキーマンとの関係構築をし、案件を引き出すという、法人営業、特に金融サービスとしては新しい試みを担当。
2011年10月船井総合研究所に入社。
IT企業ビジネスコンサルティングチームにて、展示会で集客した後の、電話営業でクロージングさせる営業の仕組みを得意とする。
特に、展示会のオペレーションには、成果に直結すると定評があり、展示会をテーマに、約30社のコンサルティングの実績がある。