「ナノ・マイクロ ビジネス展/ROBOTECH」出展者対象にフォーラム開催

「ナノ・マイクロ ビジネス展/ROBOTECH」を主催する(一財)マイクロマシンセンターとオーガナイザーのメサゴ・メッセフランクフルトは、10月31日、東京・千代田区のホテルグランドパレスで、出展者および出展検討者を対象にしたビジネスフォーラムを開催した。

フォーラムの開催挨拶をしたマイクロマシンセンター専務理事の青柳桂一氏は見本市コンセプトとMEMS市場について「MEMSは年間8000億円、毎年2桁成長をしている市場。MEMSそのものも進化を遂げているが、応用分野の広がりに相まって、複合機能のMEMS、ナノテク、バイオ技術などの異分野との開発が進んでいる。また、応用分野では、最近話題のインフラ老朽化や高齢化を解決するツールとして、MEMSセンサーやセンサーネットワークサービスが先進的に取り組まれてきている。こうした進化を続けているMEMSセンサー技術やデバイスを総称して2014年は「ナノ・マイクロ ビジネス展」と改称した。来年は、光技術の総合展示会OPIEとの同時開催になり、親和性高い技術がそろう。同時期にMIG日本会議開催も決定し、海外からもビジネスエグゼクティブやVIPの来場も予想される。こうした展示会・国際会議の連携を含めMEMS市場を大いに盛り上げていきたい」と語った。

その後、ビジネスフォーラムとして3つのテーマで展開。

はじめに東京大学IRT研究機構機構長で、情報理工学系研究科知能機械情報学専攻教授の下山勲氏が登壇。「MEMSが求められる社会ニーズと条件」をテーマに、建機ロボットや送電線メンテナンスロボットなどを例に社会資本のエイジングに対応するロボット技術を紹介し、現在社会課題としてどんなことがあり、特徴は何か、そのソリューションとしてどのようなことがあるのかなどについて講演した。

 

 

 

その後、日経BP社で「Tech-On!」の副編集長を務める三宅常之氏は、「社会インフラでのセンサー・ネットワークの事例と傾向」と題し、社会課題とセンシングについて解説、課題を解決することで関わってくるベンダー、メーカー、材料メーカーなどにビジネス・チャンスが生まれるとして、7月に開設したソーシャルデバイスサイトで紹介した事例をもとに開発例やプロジェクトなどを実例を出した。

 

 

最後に東日本高速道路(株)管理事業本部で管理事業計画課長(兼)SMH推進チームリーダーの松坂敏博氏が「高速道路メンテナンスの高度化を図る『スマートメンテナンスハイウェイ』構想」として、自身が携わっている高速道路のメンテナンスについて解説した。そのなんかで松坂氏は高速道路の建設は現在、ピーク時の半分になっており、今後は管理の時代へ入ってくる。そのなかで新たな取組みとして土木建築物を情報管理できるものに近づけようというのがスマートメンテナンスハイウェイ構想だとし、その組織体系や内容について解説した。

 

 

3者の講演後、第2部では三宅氏をファシリテーターに下山教授と松坂氏が「社会インフラ・センサー・ネットワークの現状と将来像」をテーマにパネルディスカッションが行なわれた。

フォーラムには「ナノ・マイクロ ビジネス展/ROBOTECH」の出展者や出展を検討中の企業を含め約100名が集まり、熱心に耳を傾けていた。