日本標準産業分類に「展示会(見本市を含む)の企画・運営業」が掲載

展示会(見本市を含む)の企画・運営業が4月1日、国の経済構造や経済波及効果分析の基礎資料として利用される日本標準産業分類に掲載されることが明らかになった。展示会産業の位置づけがようやく定まり、今後のステータス向上につながるものと期待される。

展示会産業はこれまで大きな経済効果を生む重要な産業であることを自主的にうたいつつも、産業としての位置づけが不明確だったが、今回、日本標準産業分類に「展示会(見本市を含む)の企画・運営業」が記載されることによって、展示会という事業が一つの経済活動をしている業種と客観的に認められたことになった。

日本標準産業分類は、「国の経済構造を総体的に明らかにするとともに、経済波及効果分析や各種経済指標の基準改定を行なうための基礎資料を提供することを目的に作成」(総務省)である。新たに産業分類に例示される展示会の企画・運営業は、中分類92に「その他の事業サービス業」があり、さらに929「他に分類されない事業サービス業」がある。この細分類の9299「他に分類されないその他の事業サービス業」で掲載される。

従来、展示会の関連業務と近しい分野としては、AからTまである大分類R「サービス業(他に分類されないもの)」の中分類92の小分類923「警備業」、929「他に分類されない事業サービス業」の細分類9291に「ディスプレイ業」があったのみで、ここまで産業分類を細かくしていっても展示会という単語が示されたことはなかった。

産業分類は現在、10府省庁の共同作業による産業連関表を5年ごとに改定している。