個人情報漏えいの防止策を考えるセミナー開催 ~会議室.COM~

会議室.COMを運営するアスノシステム(株)は8月26日、港区高輪の同社オフィスで貸会議室やホールの運営会社向けセミナーの第1弾として「これだけは押さえておきたい個人情報保護~事故を未然に防ぐためには~」をテーマに開催した。

セミナーは2部制となっており、セッション1は「個人情報保護~今、何が起きているのか?~」と題して、日本個人情報管理協会理事長の中島洋氏が登壇。セッション2は同協会の専務理事を務める内山和久氏が「実務に役立つ個人情報保護~リスク管理と利活用~」をテーマに講演した。

中島氏は、個人情報は情報を集めた企業・団体のものでなく、情報本人に帰属するという、個人情報保護法の誤解されやすいが根本的なポイントを解説。一方、米国などの知られては困る情報つまりプライバシーを守る法体制と、個人に関するすべての情報を保護する日本の違いを語ったほか、名刺は情報公開するためのツールだが、名刺情報も保護すべきと個人情報保護法を拡大解釈する日本の現状と、個人が特定できない情報であれば活用可能とすべきという方向で法改正が検討されていることなどを明らかにした。

内山氏は、最近のベネッセの会員情報漏えい事件のほか、パナソニック、三菱UFJニコス、角川書店、国税庁などの具体事例をあげ、それぞれの流出した情報や原因、お詫びの方法、直接被害額、防止策などを語った。流出の経路として、ウィルス、サイバー攻撃、従業員による持ち出し・過失をあげ、特に重要な対策については、パスワード・IDの使い回しをやめること、SQLインジェクション対策などを提案。また、参加した貸会議室運営者に顧客情報管理について具体的な措置を説明した。