対象を拡大し国際競争に名乗り ~第4回ユニークベニュー利用促進協議会~

観光庁は10月8日、「第4回ユニークベニュー利用促進協議会」を開催。今年度の事業内容や取組み方法について議論した。協議会はユニークベニューの対象となる施設関係者や、国際会議運営、旅行・観光、ホテル、コンベンションビューローのほか、行政から観光庁以外にも文部科学省、文化庁などユニークベニューに関わる幅広い分野の専門家で構成されている。

同協議会はMICE誘致において重要な要素となっている、文化施設、歴史的建造物、公共空間をイベント・賓客のおもてなし空間として活用する、ユニークベニューの開発・利用促進のために昨年8月に発足した。MICE誘致において諸外国に遅れを取っている現状を打破するため、昨年度は3回の協議会を開催したほか、三菱一号館美術館など3か所でモデルイベントを実施。また、利用促進円滑化を図るために「ユニークベニューHANDBOOK」を取りまとめた。

今年度は6月に制定された「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」にもユニークベニューの取組みが明記されたこともあり、質・量の拡大、制度運用上の課題解決を図る事業を実施する。

昨年度の事業が博物館や美術館が事業の主な対象としていたことに対し、歴史的建造物、神社仏閣、城郭、庭園・公園などを含めた施設に拡げた。また、昨年度の東京を中心とした施設調査から、今年度は各地のコンベンションビューローや、運輸局との連携によって、より多くの施設に深く調査やユニークベニューとして開放することを働きかけるという。また国際会議だけでなく企業ミーティングやインセンティブトラベルに関する事例も調査する。
今後の活動として10月から利用開放意向調査を開始し、12月に中間報告、2月下旬に最終報告を行なう。来年3月には、第3回国連防災世界会議でユニークベニュー活用イベントを開催するほか、ユニークベニューの意義や制度運用上の課題、開発のノウハウの提供などを盛り込んだ事例集を発行する。