国際観光コンベンションフォーラム2015 in 金沢 レポートその2 ~パネルディスカッション「インバウンドとMICEを考える」

2015年2月17日・18日の2日間、、石川県政記念しいのき迎賓館で開催された「国際観光コンベンションフォーラム2015 in 金沢」。 その2日目のようすをレポートする。

■パネルディスカッション 09:30~
会場:ガーデンルーム
テーマ:「インバウンドとMICEを考える」

コーディネーター:
廣江 真 氏
日本コンベンションサービス(株)執行役員
MICE都市研究所 所長

パネリスト:
ポール・ハガート氏
ニセコ町役場商工観光課戦略推進係主査

山崎 道徳 氏
JNTO理事

松田 美幸 氏
福岡地域戦略推進協議会 シニアフェロー

廣江氏の提案で、パネルディスカッションはより活発な意見交換ができるように、プレゼンやスライドを用いずに、パネリストが随時発言する形式で進められた。

 

松田氏は、国際競争力の強化による福岡都市圏の持続的な成長を目指し2011年に設立された福岡地域戦略推進協議会の取組みを説明。アジア太平洋こども会議やアジア開発銀行年次総会など、MICEを核にして国際化のための人・街・インフラ整備を進めた手法などを説明した。また、UFIやICCA総会への日本人・日本の団体の参加が少ないことを挙げ、国際化の遅れについて警鐘を鳴らした。

 

ハガート氏は、ニュージーランド人やオーストラリア人がニセコのリゾート開発、海外PRに深く関わってきた経緯から、国際化が進んでいる事情を説明。WIFIの設置によるSNSでの発信強化や、ATMや両替所の充実や、免税プログラムの充実など、観光客の購買力を地域経済に波及するために必要なインフラ整備について言及した。

 

山崎氏は豊富な中国での観光プロモーションの経験に基づいて、SNS対策や銀聯カードの取扱いの必要性、外国人向け定額ETCカードなど具体的な提言を行なった。また、地域ブランディングとグローバル向けのブランディングの違いを挙げ、焦点を絞った訴求の重要性を述べた。今年度から、ビジットジャパン事業など多くの事業が観光庁からJNTOへ移行されることについては、訪日客の個性やサイクル分析を行なうことなど、無駄遣いのない効率的な事業展開に意欲を見せた。

次回は、エクスカーションやMICEサロンミーティングのようすをレポートする。