ライブ・エンターテイメントやイベントの産業展「第3回ライブ&イベント産業展」が7月6日から8日までの3日間、幕張メッセで開催される。
520社が出展し、25,000人の来場者が見込まれている今回、セミナーの内容がより充実するとともに企画イベントも増加し、ライブやイベント関係者からの注目が集まっている。
そこで、お薦めポイントをリードエグジビションジャパンの岡部憲士氏に聞いた。
1.2016年の見所について
出展企業数が増加したため、来場者の利便性を考えて見やすいように従来のゾーンを区分けし直し、さらに6つのゾーンを追加しました。
新たなゾーン展開で注目するポイントを挙げると、「セキュリティ・安全対策」ゾーンでは主催者にとって安全にイベントを開催するためのツールやサービスが一堂に集まります。また、イベントを開催するために集客をしなければ盛り上がりませんから、どのようにして集客するかということを支援する「集客プロモーション支援ゾーン」。さらに電子チケットなどの最新チケッティングサービスが集まる「チケッティング・決済サービス」や、様々なものが必要になるイベント運営で欠かすことができないサービスが会する「イベント運営本部支援ゾーン」。また、子供向けのみならず大人向けも充実した「アトラクション・遊具ゾーン」に加え、「空間デザイン・装飾ゾーン」ではディスプレイ・装飾の新たな手法や演出の提案に出会えるかと思います。
ネットサーフィンしながら欲しいサービスを探し出すことはたいへんな労力と時間を必要しますから、あらゆるものが一堂に集まり、見て回ることのできる同展をぜひ活用していただいた方が便利です。
2.主催者コーナーや関連セミナーの状況
今年のラインナップは力を入れただけあって、聴講希望者の方々からの反応がすごく良いです。6月3日現在で、昨年同日比すでに8倍の申込者数となっており、反響は大きいかと自負しています。
<セミナー>
基調講演の一部をご紹介すると、日産自動車の星野朝子氏が「技術の日産が人生を面白くする―やっちゃえNISSAN」をテーマに講演し、イベントを上手に使いながらプロモーションするノウハウをお話いただく予定です。また、コンサート業界の第一人者であるACPC会長・中西健夫氏や、コンサート演出の最新の見せ方をエイベックス・ライヴ・クリエイティブの石川淳氏とショーデザインの井實博昭氏による対談で語り合うなど、役立つ講演・セミナーが目白押しです。
違う視点では、文化庁長官官房の富田大志氏が「オリンピックまでに、史上最大20万件のイベントを!」というテーマで実例を兼ねたトレンドをお話ししていただきますが、最近は地方創生イベントを自治体で手掛けようとしている方々が増えているせいか、自治体の来場登録がすごく伸びています。
<新企画>
きゃりーぱみゅぱみゅさんの事務所として知られるアソビシステムと出展社による「スペシャル融合ステージ」では、出展している最新の機材・機器を使ってアソビシステムがプロデュースし、これまでなかった最新のステージを体感できるイベントを行ないます。
また、もっと若い人達にもこの業界に入ってほしいですし、ますます盛んになるこの業界を知ってほしいことから、「学生・若手向けライブ業界 若手座談会」を行ない、プロモーター、照明、音響、ステージといったそれぞれの現場で活躍する若手社員の方々にご登壇いただきます。若手社員の苦労話や仕事観が垣間見える機会はそうないかと思いますので、MICEや展示会、音楽ライブ・イベント産業に関わる若手の方々にも会場に足を運んでいただきたいです。
3.大規模出展と初出展
例年通り有力な企業が多いのですが、映像機器関連ではエルテック、シネフォーカス、映像センターが従来通り大規模で出展します。また、パナソニックが初出展し、最新製品を出展すると聞いています。また、プレハブ大手の三協フロンティアも初出展です。
面白い出展社としては、最新テクノロジーを使った演出が有名なチームラボが出展しますが、今回は子供が紙に描いたものをスキャンすると画面上に街や水族館が現れるような、最新のイベント演出を体感できます。
また、会場不足の問題はライブ業界もイベント業界も共通の悩みですが、初出展の滋賀県・奥伊吹観光は、東京ドーム13個分の広さのあるスキー場を夏の期間、公園として利用しませんかというPRが目的です。夏のスキー場は最高の公園になりますので、フェスの会場として利用できることで知られていますが、商談がまとまれば新しいフェスが誕生するかもしれません。会場では、みやこめっせ(京都)や赤レンガ倉庫(横浜)などが初出展します。
このように大規模出展社も初出展社もバリエーションが広がっているため、今後、いろいろな可能性がさらに広がると期待しています。
展示会:第3回 ライブ&イベント産業展
会期:2016年7月6日(水)~8日(金)
時間:午前10時~午後6時(最終日のみ午後5時)
会場:幕張メッセ
→この記事は「見本市展示会通信」第733号 2016年7月1日発刊 より一部抜粋