バーコード、QRコード、Suica、クレジットカードなど、身近な生活の場に当たり前のように使われている「自動認識技術」。
1980年代に普及したバーコードは、レジや商品管理の効率化に大きく寄与し、また最近では電波を用いてRFタグのデータを非接触で識別・管理するRFIDシステムの導入がアパレル分野で進んでいるという。複数商品の情報を一括で読み取れるだけでなく、商品棚からの移動などの情報も管理できるためマーケティングへの活用も可能となる。自動認識は技術の向上はもとより、いかに応用できるかがカギとなる。
日本自動認識システム協会(JAISA)は、自動認識技術やソリューションが一堂に介する「自動認識総合展」を9月14日から16日までの3日間、東京ビックサイトで開催する。前身の任意団体が「SCAN-TECH JAPAN」を1987年に初開催してから通算で30回目の開催となる今回のテーマは「IoT時代のテクノロジー」。
JAISAの横田修治・常務理事は「省力化・効率化のみならず、安心・安全、見える化が求められる今、自動認識技術が寄与できる部分は大きい」と話す。
今回展では、モノのインターネット「IoT」や、工業のデジタル化「インダストリー4.0」が注目を集めていることから特別セミナー「インダストリー4.0と自動認識」を開催する。海外企業の動向や日本の製造業の今後の展望のほか、パナソニックAVCネットワークス社が自社工場で実践しているIoTを活用した事例(現場改善方式と画像解析組み合わせ工場のデータ活用や、ウェアラブル端末やビーコンなど新技術を活用)を紹介する予定。
会場内は「モバイル&ウェアラブル」「画像認識」「センサネットワーク」の3つのゾーンを設置し、会場入り口付近には出展企業のパネル展示を行なう。また、同展では出展者の技術を来場事前登録時に採用。登録時に二次元シンボルが発行され、来場時にリーダー機で自動発行することで、名刺が不要になるとともにスムーズな入場が可能となる。
バーコードの普及であまり使用されなくなったOCR(光学的文字認識)は、パスポート番号を読み取ることができることから、インバウンドの増加により再び脚光を浴びているという。機器の処理能力がますます向上するなか、シーンに合わせた応用が望まれており、さまざまなソリューションが紹介される同展に注目したい。
展示会:「第18回自動認識総合展」
併催事業:BTSpice自動認識セミナー
同時期開催展:国際物流総合展2016
会期:2016年9月14日(水)~16日(金)
時間:午前10時~午後5時
会場:東京ビッグサイト東4ホール