【創立40周年記念座談会】展示会産業の歩みと展望

創立40周年を記念して、ピーオーピーは「見本市展示会通信」で座談会を計画。

展示会産業の変遷とグローバル化を視野にいれたこれからの展望について、長年にわたり展示会産業の発展に貢献してきた日本包装技術協会の越野滋夫・専務理事、ビジネスガイド社の芳賀信享・代表取締役社長、ボックス・ワンの豊田悦夫・代表取締役に語っていただいた。司会はピーオーピーの坂本映二・代表取締役社長。

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(左上)ビジネスガイド社の芳賀信享・代表取締役社長、(左下)日本包装技術協会の越野滋夫・専務理事、(右下)ボックス・ワンの豊田悦夫・代表取締役、(右上)司会のピーオーピーの坂本映二・代表取締役社長

<目次>
☞ITや情報通信技術の発展にともなう変化
☞海外との比較
☞人材の確保・育成
☞将来を担う人々へのメッセージ

 

ITや情報通信技術の発展にともなう変化

司会 近年のITや情報通信技術の進歩を見ていると、ひと昔前には考えられなかったようなことが実現できるようになっています。展示会における見せ方の変化はいかがでしょう。

豊田 今から20年ほど前、デジタル技術が急激に発展し、我々のプレゼンテーションの方法も大きく変わりました。ドラフターで描いてきた図面はCADに代わり、手書きのパースは3Dソフトにより写真の様に表現することができます。そして、それらの伝達手段は電話、ファックスや宅配便からインターネットやメールにとって代わりました。今ではメール1本で簡単に用件を済ませられるようになり、便利な時代になったと感じています。

越野 最近ではタブレットや小型のパソコンを持ち歩けば、その場でデータも見られるし加工もできるからありがたいです。以前はチップを置いてやっていた小間割りも可視的にできるようになりました。IT技術の進歩はすごいと常々感じているところですが、ギフト・ショーはいち早くITを活用した映像配信などを実現していましたよね。

芳賀 そうですね。今は出展者も来場者もネットで出展資料や招待状を請求するので、ホームページを見たときにインパクトが求められると考えています。動画配信を取入れ、展示会で生放送を配信したこともあります。
ITの活用事例としては検索サイトを立ち上げて商品を検索できるようにしたり、スマートフォン用の電子書籍を配信したり、オリジナルアプリで出展者の小間位置情報や企業情報を参照できるようにしたりしています。

越野 日本のIT活用は台湾やタイをはじめとしたアジアの展示会と比較して遅れているように感じられるので、もっと積極的にならないといけませんね。

司会 ITや情報通信技術の発展にともない、会場もWi-fiスポットを増やしたりしていますが、現在の使い勝手はいかがですか。

越野 東京ビッグサイトは晴海から移転して環境がぐっと改善されたのですが、移転直後は西ホールで携帯がつながらないこともあり、出展者から電波を強くするよう求められ困ったのを覚えています。そう考えると、最近は本当に快適です。

豊田 晴海時代は色々大変でしたね。私は幕張メッセができたとき、ホールがそれぞれ繋がっていて搬出入が楽になったのには驚きました。晴海ではホールがそれぞれ独立していて、ほかのホールに行く時は一旦、外に出なければなりませんでした。

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