-これから皆さん女性が長く働き続けるためにはどんな環境になったらいいと思いますか
東江 今までは男性中心で重労働というイメージだったと思いますが、そこに女性が入ってきたからといって、男性と全く同じ仕事をしたいかというと、そうではないのです。重たい機材は持ってくれるのであれば持っていただきたいと思うし、細かい部分のケアは女性が得意だと思うので、そこに注力すればクライアントの痒いところに手が届くようになると思います。うまく分業できれば効率化に繋がり、それぞれの労働時間も短縮でき、もっと働きやすくなると思います。
但木 今、女性の立ち回り方という部分が曖昧な状況だと思うので、例えば、プロジェクターを出していただいているときに配線をするなどの動きをしていけば、業務自体が迅速に効率的に回ると思います。自分の判断で、手探りで何をするか探している今の状況から、きちんと分業のシステムを構築することが大切です。男性の仕事という常識だった世界に、常識ではなかった我々女性が入ってきて、全く同じことをする必要はないのです。その点の男性の理解と、女性の働き方の道筋を創っていかないと後が続いてこないと思います。
土屋 確かにその道ができていれば自分もやりやすかったな、と思います。同期の男性が先輩から男性としてのしごかれ方をしているなかで、女性の先輩がいない私は自分で判断するしかないので、仕事の面でも置いていかれるという不安がありました。
大高 現場で長く働く女性、という前例が男性に比べてまだまだ少ないので、これからどうなるのだろう、と不安に思うこともあります。この世代が開拓していくには大きすぎる問題ですが、これからこの業界に入ってくる女性たちのためにも取り組んでいかなければいけない課題だと思います。
-ありがとうございました。皆さんの意志の強さがこれからの業界のあり方を変えていく原動力になることを期待します
(掲載誌:平成29年2月28日発行 EventBiz vol.6)
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