タイ王国におけるMICE事業を牽引する政府組織、タイ・コンベンション&エキシビション・ビューロー(TCEB)は3月2日と3日、ANAインターコンチネンタルホテル東京でMICE産業のプロモーションイベント「ThailandCONNECT: Japan BusinessEvents Road Show2017」を開催。タイと日本の修好130周年を記念し、また2カ国の過去10年間におよぶMICE事業におけるパートナーシップを称え〝タイ・日本間の10年間のMICEの素晴らしい道のり〞をテーマに行われた。
バンサーン・ブンナーク駐日タイ王国特命全権大使(=写真左)は、タイと日本の近代外交樹立130周年の記念すべき年に両国間でさまざまな事業・イベントが予定されており、同イベントをそのハイライトの1つに位置づけた。「タイのMICEビジネスはタイの経済成長に大きく貢献している」として、新たなキャンペーンにより観光地のみならずビジネスにおいてもグローバルハブであることを訴えていくと語ったほか、3月3日のタイ展示会協会と日本展示会協会の相互支援強化に関する覚書(MOU)締結についても言及したうえで「タイは皆さまにとって理想的な目的地だ」と強調した。
ノパラット・メタヴィクンチャイTCEB代表(=写真右)はタイと日本のMICE産業の実績について解説。タイは過去10年間に850万人のMICE旅行者を受け入れ7825億9400万バーツ(2兆5043億円)の収益を生み出しており、うち4・9%にあたる41万人が日本人となっている。タイのMICE市場の上位10位、アジア市場の上位5位にあたるもので同氏は「今年はさらに5%の増加を期待している」と語り、全体では110万人のMICE旅行者から1010億バーツ(3232億円)の収益を見込むと述べた。
スパワン・ティララットTCEB副代表は新ブランドキャンペーン「ThailandCONNECT: Your VibrantJourney to Business Success」をタイのMICE産業における多彩なデスティネーション、無限のビジネスチャンス、タイの人々という3本柱の実績に基づいたものと説明。タイ政府の経済モデルであるThailand4.0の原則を採用し将来的な産業のターゲット市場を特定する〝CONNECTIndustry〞、日本政府機関および民間セクターとのコラボレーションに取組む〝CONNECT Partner〞、企業や協会、主催者など主要意志決定者に対しタイの選択を促すマーケティング活動〝J Marketing〞、MICEイベントに対し最高200万バーツ(640万円)の助成金で包括的支援をアピールする〝J CONNECTPromos〞の4つの戦略で日本MICE市場との結びつきを強めていく。