ドイツメッセは11月28日、世界最大級のIT技術展「CEBIT」の産業関連テーマを「ハノーバーメッセ」に統合し、CEBITのそれ以外のテーマについても垂直統合型企業の意思決定層に対象を絞った内容にするなど、内容の見直しを進めていることを公表した。
これにともない、「CEBIT2019」の開催は中止となる。見直しは出展申込減少を受けてのもの。近年、デジタルエコノミー分野のテクノロジー発展により、CEBITのような水平分業型企業を対象とした展示会の需要が縮小。デジタル化による技術革新の影響は産業応用分野の業界で特に顕著に見られており、従来の中核的出展企業の多くが、新たなビジネスを生み出すデジタル業界向けイベントへの出展に切り替えていた。
ドイツメッセCEOのヨッヘン・ケックラー氏は「ドイツ産業界ではハノーバーメッセとCEBITでテーマが重複していると何度も話題になっている。製造、エネルギー、物流に関するテーマをハノーバーメッセに統合する時期が来た」と話し、CEBIT従来のテーマのうち、どのテーマについて新イベントを企画するか決めるため、デジタル市場の調査を進めていると明らかにした。
「見本市展示会通信」792号より抜粋(2018年12月15日発行)