展示会で成功する 出展戦略 にぎわいブースから学ぶ 商品魅力の伝え方~前半

展示会に行ったことがある、あるいは出展したことがあるなら、考えたことはないだろうか。いつも人がいっぱいのブースと、全く人が寄りつかないブースの差について。展示会において集客は肝であり、いつも担当者の悩みの種だ。SUPER PENGUIN・代表取締役の竹村尚久氏に、本当に成功するブースの作り方について話を聞いた。(前半)

人が集まるブースはどのように作られるのか

徹底的な来場者目線であること

ブースを造るうえでまず必要なのは、徹底的な来場者目線であることだろう。
来場者が展示会場で何を考え、どのように行動するかを研究すること。それがブースデザインや集客を考えるベースになる。

竹村氏は多くのブースデザイン・施工の経験を通じて、来場者の行動を見続けてきた。そこで掴んだ来場者の共通した行動パターンとは何かと問うと、「来場者は話しかけられることを避ける傾向にあり、ブースの前を歩く時間は1小間なら、わずか3から5秒ほどしかありません」という。

例えばA1サイズのパネルをブースに並べたとき、たいていの出展者はできるだけ多くの情報を詰め込みたくなってしまう。
しかし、来場者の立場に立って考えてみると、通り過ぎる時間は3秒から5秒という極めて短い時間である。万一、立ち止まってくれたとしても20秒ほどの時間でしかなく、その短時間で受け取れる情報の量はかなり限られてしまうことが分かる。

竹村氏は「空間デザインが心理学といわれるように、展示会のブースデザインも、来場者の心理を形にしたもの」と言い切る。来場者にブースを見てどんな印象を持たせ、どんな行動をさせたいか、それをブースのデザインや構造に反映させることができるかが集客を成功させるための絶対条件といえよう。

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