eスポーツステージで海外向け実況など世界を意識「東京ゲームショウ2019」

コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は日経BP社の共催のもと、9月12日から15日までの4日間、千葉の幕張メッセで「東京ゲームショウ2019」(TGS2019)を開催するにあたり、2月21日から出展申込受付を開始した。

今回のテーマは“もっとつながる。もっと楽しい。”。テクノロジーの進歩により場所や時間を問わず世界中の人たちとつながれるようになったゲームにおいて、人と人との“つながり”をさらに強め、ゲーム本来の価値と可能性を伝えるというもの。

CESAの早川英樹会長は昨年の開催を「過去最多の出展社数、小間数、来場者数を記録し、来場者数は4万人増で30万人に迫った。TGSがアジア最大のゲームイベントとして広く認知された結果であり、ゲーム産業がまだまだ成長産業であることを示している」と振り返る。
また、2019年の開催期間が例年より1週間前倒しになることについて「出展者にとってはタイトなスケジュールにはなるが、各種イベントプログラムやeスポーツを前年より趣向を凝らして実施するので、期待してほしい。幕張メッセはTGS2019閉幕後に東京五輪の使用準備に入る。ゲーム産業の熱気をそのまま東京五輪にバトンタッチする意気込みで臨みたい」と話す。

日経BP社の新実傑社長は「今年もアジアNo.1ゲームショウとしての地位を強固にすべく飛躍したい」と意気込むとともに、「世界への発信力を高める。昨年は世界各地で誘致を行った海外出展者は300社を上回り、国際色が豊かになった。今年は初めてモスクワのゲームイベント『DEV GAMM! MOSCOW 2019』に参加する」と発表。
アジアでは中国(深セン、広州、香港)、タイ(バンコク)、マレーシア(クアランプール)、シンガポール(シンガポール)、インドネシア(ジャカルタ)でキャラバンを行い、メディアにもプロモーションをかけていく。インディーズゲームの登竜門として知られる「センス・オブ・ワンダーナイト」のリニューアルや、インターナショナルパーティの拡充により国内外のネットワーキングも強化する。

TGS2019では動画配信において従来のライブ配信に加えニュースなどの短編動画も打ち出し、メディアパートナーは欧米まで範囲を拡大。eスポーツ分野では、今年も大型ステージ「e-Sports X(クロス)」では会場配置やステージの見やすさなどでユーザビリティの向上を図るほか、海外向け実況を充実させる。また、ゲームを面白くする新技術としてブロックチェーン、次世代通信技術5G、人工知能(AI)に焦点を当て、TGSフォーラムで講演を行うほか、大手通信キャリアと連携した5Gの体験企画も予定している。

ゲーム産業では近年、カジュアルなものから競技性の高いeスポーツまでタイトルの幅が広がり、楽しみ方も多様なものになっている。昨年開催では過去最高規模の41カ国・地域から668社・団体が出展し、同じく過去最多の29万8690人が来場した。