「CEATEC 2019」特別企画で公道での自動運転実証実験が開始

CEATEC実施協議会(電子情報技術産業協会、情報通信ネットワーク産業協会、コンピュータソフトウェア協会)は10月15日から18日にかけて千葉・幕張メッセでCPSとIoTの専門展「CEATEC 2019」を開催する。

会期前日の14日には20周年特別企画「スマートモビリティイノベーション」に先駆けて、自動運転実証実験の運行セレモニーが行われた。企画は千葉市、幕張メッセ、SBドライブ(ソフトバンク子会社)協力のもと、ハンドルのない自立走行小型バスが一般車両や歩行者の通る幕張新都心の公道約1,500mを、1周15分、時速約18kmで走行するもの。会期中の4日間、1日6回運行する。車両は仏Navya社製の「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」で、ラッピングスポンサーはTDK。

左から鹿野清CEATEC実施協議会エグゼクティブプロデューサー、鈴木達也千葉市副市長、藤野達夫幕張メッセ社長、佐治友基SBドライブ社長兼CEO

セレモニーに登壇した鹿野清CEATEC実施協議会エグゼクティブプロデューサーは「自動運転技術はトラックドライバー不足など社会的課題の解決につながるとともに、CEATECが掲げる“つながる社会、共創する未来”の典型例になるもの」と発言。千葉市の鈴木達也副市長は、千葉市が国家戦略特区であることを背景に「公道での自動運転実証実験は未来社会の実現、ひいては千葉市の発展につながる大きな第一歩だ」とこれを評価した。

今回技術協力を行ったSBドライブの佐治友基社長兼CEOは「世界の大規模展示会や国際会議では会場周辺での自動運転が行われているが、国内ではCEATECが初となる」として、無事故で4日間を乗り切りたいと語った。SBドライブでは今年7月に都内の公道でNAVYA ARMAの自律走行実証を行っており、同社の自動運転バス運行プラットフォーム「Dispatcher(ディスパッチャー)」と連携させることで遠隔地から走行の監視や車両の停止・発進、運転手への指示などを行うことが可能。日本信号とも協力し、信号協調にも対応する。

公道を走るNAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)