出展物を「触れる」「覗く」特性がリスクに CP+中止でCIPAが会見

2月14日、CP+2020の開催中止が発表された。中止の理由は新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を懸念したもので、主催者のカメラ映像機器工業会(CIPA:代表理事会長 真栄田雅也)は同日、都内で記者会見を実施した。

(左から)CIPAの広瀬行哉CP+実行委員長、真栄田雅也会長、伊藤毅志事務局長
はじめに中止の理由について真栄田会長が発言し、「CP+はメインの出展物であるカメラを来場者が”触る”、ファインダーを”覗く”、説明を”近距離で聞く”ことが大きな特徴で、約7万人が来場する。この特性を考慮した上で感染拡大を防げるという確証がないことからリスクを考え中止に至った」と説明した。
開催延期の意向はなく、「いろんな意見があった」というCIPAの理事会で中止の決断を下したことを明かし、中止に踏み切った理由として、13日に神奈川県で新型コロナウイルスの感染によって女性が死亡したことや、MWC(Mobile World Congress)などの中止や延期を表明している他のイベントの影響ではないと否定。カメライベントが一般の商品よりも近接する特性を持つことが一番の要因であることを強調した。

 

CP+ではワールドプレミアが多いことから、会見では業界団体としてメーカーの新製品発表の場を今後どのように提供するのかという質問が飛び、CP+実行委員長の廣瀬行哉氏は、中止によって起きた課題として捉え「対応を検討している」と述べ、さらに出展料金など出展者へのフォローについて「規定に従い進めていくが、具体的には申し上げられない」とコメントした。

 

CP+は2010年から開催しており、これまで2014年の大雪による開催日程の短縮はあったものの、開催自体の中止は今回が初となる。
連携イベントで1月から3月にかけて開催する「PHOTO YOKOHAMA(フォト・ヨコハマ)」は現在も開催中。