HIKKYは、4月29日から5月10日の12日間、バーチャルリアリティ(VR)空間上で行う世界最大級のイベント「バーチャルマーケット」を開催する。
この「バーチャルマーケット4」では、バーチャル空間上にある会場(ワールド)で企業や個人(サークル)の出展者と来場者が、3Dアイテムやリアル商品までさまざまなアイテムを売買する。また、バーチャルの乗り物に乗ったり、映像を見たり、コミュニケーションを楽しむこともできる。
今回は、企業出展ブースが集まる「パラリアルトーキョー」ほか全36会場(VR空間上で訪れることができるさまざまなコンセプトのエリア)に、企業40社、一般クリエイター1400サークルが出展予定。
企業出展会場となるゾーン「パラリアルトーキョー」では、バーチャル空間内に街を作り上げる。東京都のランドマークである東京タワーや歌舞伎座、東京スカイツリー、東京駅舎、秋葉原ラジオ会館などを模した建造物も設置し、バーチャル空間上でリアルな建物を眺めたり、建物内に入って遊んだりすることができる。
■「バーチャルマーケット」とは?
「バーチャルマーケット」は、VR法人HIKKYの「動く城のフィオ」の掛け声のもと、さまざまな個人クリエイターの協力によって2018年夏に発足した、バーチャル空間上で使用できる「3Dアイテム」を売り買いするマーケットフェスティバル。バーチャルリアリティ向けヘッドマウントディスプレイなどのVR機器、PCから誰でも参加可能。
2019年9月に開催された「バーチャルマーケット3」は、出展企業30社のほか、約600サークルが出展し、延べ71万人が参加。参加ユーザーの多くは、海外からの参加者となっており(「バーチャルマーケット3」では約70%が外国からの参加)、国際的なイベントであることも特徴。
■「バーチャルマーケット」に出品される商品(3Dアイテム)について
バーチャル空間では「アバター」と呼ばれる3Dモデルを使用して他者とコミュニケーションを取ることが一般的で、商品としても人気。来場者は、会場に展示された3Dアバターや3Dモデルなどを自由に試着、鑑賞、購入できます。ほかにもアバターに個性を出すのアクセサリーや衣装、バーチャル空間上の家や部屋など、あらゆるものが出品される。
■「個人(サークル)」出展ブース
個人(サークル)の出展者は、企業出展会場以外の35会場のいたる場所にブースを構える。出展者は、アバター(バーチャル空間上の自分に当たる3Dモデル)やアバターに個性を出すためのアクセサリー、衣装、バーチャル空間上の家や部屋などの3Dモデルのほか、出展者が自作した同人誌やイラスト、音楽などを出品。3Dアバターや3Dモデルは会場に展示され、自由に試着、鑑賞、購入することができる。
■企業出展ブースについて
今回は、40社(2020年4月21日時点)が、「バーチャルマーケット4」のメイン会場(ワールド)「パラリアルトーキョー」に集結。出展企業と出展内容の一部を紹介する。
ソフトバンクは、5G時代ならではの臨場感あふれる視聴体験を実現するコンテンツ配信サービス「5G LAB」を紹介するブースを展開。バーチャルマーケット公式キャラクターと一緒にダンスを楽しめるほか、バーチャル空間上でタブレットをかざして巨大な昆虫を探すイベントなどを実施。
パナソニック・ネクティッドソリューションズ社は、会場の「パラリアルトーキョー」内を見渡せる展望ブースを出展。実店舗で活用している「在席検知技術」(人の数や「集まっている場所を検知」をバーチャル空間で再現し、会場内の盛り上がりをリアルタイムに検知してヒートマップで表示する。ヒートマップは、パナソニックの「シースルーデバイス」を再現したシステムによって展望ブースの窓に投影される。
セブン&アイ・ホールディングスとスクウェア・エニックスは共同コンテンツとして、実在するセブンイレブン千代田二番町店をバーチャル会場に完全再現。スクウェア・エニックスとのコラボレーションにより、同社のアイドル「GEMS COMPANY」の中の4人が店員として登場するほか、大人気ゲーム「ニーア オートマタ」の人気キャラクター「2B」と「9S」のアバターが展示され、3Dデータの販売を行う。
アウディ ジャパンは、自動車業界から初のバーチャルマーケット出展。Audi初のEVで日本未発売の「e-tron」をバーチャル空間内に複数出現させる。来場者は「e-tron」にタッチすると、巨大なアウディブースへワープ。車に乗ってコースを走るテストドライブ体験や経験豊富なスタッフから接客を受けることができる。
Netflixブースでは、Netflixオリジナルアニメシリーズ「攻殻機動隊 SAC_2045」が登場。ブースでは、設定画やイメージイラストを展示するほか、第一話を楽しめるスクリーンや劇中のキャラクター「タチコマ」も登場する。第一話は日本語に加えて、英語字幕、韓国語字幕でも上映され、海外ユーザーも楽しめる。
日本HPは、プロシェッショナルクリエイター向けワークステーション「HP Z8 G4 Workstation」を模したブースを展開。ブース内では、HPのワークステーションを使用して制作された映画やアニメを紹介。ブースの横には、「機動戦士ガンダム」からRX-78-2ガンダム、「ハクション大魔王2020」のあくびちゃんが登場。また、HPのワークステーションとヘッドマウントディスプレイのセット販売も実施。
三越伊勢丹ホールディングスは、パラリアルトーキョー内に仮想伊勢丹新宿本店を再現。実際に伊勢丹新宿店で出店しているメンズファッションブランド「MINOTAUR INST.」やレディースシューズブランド「NT」の3Dデータ を購入することができる。さらに、文化服装学院専任講師高橋優氏のデザインによるジャケットが3Dデータとして展示・販売されるほか、伊勢丹の象徴ともいえる紙袋“タータン「マクミラン/イセタン」のショッピングバッグ”の3Dデータを無料配布する。MINOTAUR INST.のアイテムは、バーチャル空間上のブースから 実在の商品も購入することができる。
SEGAブースでは、人気キャラクター「ソニック」の巨大スタチューが出現。ブースから訪問可能なバーチャルマーケット公式の3DモデルECサイト「バーチャルマーケットβ」では、セガの人気格闘ゲーム『Virtua Fighter™』から「結城晶」と「パイ・チェン」、VR展開で話題の音楽ゲーム『スペースチャンネル5 パート2』より「うらら」の3Dモデルを販売する。
CG 制作スタジオのAJISAIは、前回に引き続き出展。アーティスティックで摩訶不思議なブースがパラリアルトーキョーに登場。イラストレーター寺田克也氏とのスペシャルコラボレーションによるアバターや細部までこだわったブースデザインが特徴。
第一回からバーチャルマーケットが実施されてきたプラットフォームVRChatは、今回から出展企業にも名を連ね、バーチャルマーケットのパラリアルトーキョーにワゴン型のブースを出展する。
■「バーチャルマーケット4(VIRTUAL MARKET 4)」開催概要
主 催:VR法人HIKKY
会 期:2020年4月29日(水・祝)11:00~5月10日(日)23:00(12日間)
参加方法:公式サイト「バーチャルマーケット4 VRChatでのアクセス方法」から確認
会 場:VR会場内の特設ワールド(バーチャル空間)