日本コンベンションサービス(JCS)とMCI-JCS Japanは欧州を中心に、観光やイベントの視点から都市のサステナビリティ度を数値化し、持続可能な都市づくりのコンサルティングを行うGDS-Index(Global Destination Sustainability Index)と、戦略的連携協定を締結した。
日本の各都市で国際的指標を適用することで、世界基準で都市のサステナビリティ度を可視化する。海外から多くの訪日客を呼び込む国際会議や大規模イベント誘致の可能性が高まり、持続可能な都市作りを基本にしたポストコロナの観光・観光都市再生にも期待がかかる。
GDS-Indexは国連のOne Planet Sustainable Tourism Programのオフィシャル パートナーで、スペイン・バルセロナに拠点を置く。SDGsの17目標を都市運営に取り入れることを世界の主流とすべく活動している。調査項目は環境実績、社会発展度、サプライヤーの実績、都市運営の実績の4つで、既に世界65都市が参加しており、日本ではこれまで札幌と京都が独自に参加。それぞれ達成度51%、59%と全体の中で中位となっている。
協定締結について、JCSおよびMCI-JCS Japanの近浪弘武社長は「ポストコロナの世界でさらに重要な価値となるであろう持続可能な社会の実現に向け、非国家アクターとして重要な役割を担うであろう都市に焦点を当てた取り組みとなり、日本の観光戦略にも貢献するものと考えている。国際会議やイベント運営というコミュニケーションビジネスを生業とするJCSの活躍の場を、さらに大きく拡大するものとなるだろう」とコメント。
GDS-Indexのガイ・ビッグウッド代表は「新型コロナウイルスがもたらした危機は、観光やイベント業界に大きな影響を与えている。ただそれはネガティブなものだけでなく、業界としてよりしなやかな強さをもち、サステナブルで社会に存在感を示すために、私たちが今なすべきことは何かを考える機会を与えてくれる。今必要なのは、業界の在り方を考え直し、再構築していくことだ」として、今回の連携により、日本都市再生にサステナビリティを取り入れるサポートをする姿勢だ。