日本イベント産業振興協会(JACE)は、「2019年イベント消費規模推計報告書」を発表した。2019年の国内イベントの全体消費規模金額は、17兆4890億円(前年比100.8%)。8年連続で前年を上回る結果となった。
調査は2019年1月から12月まで国内で実施されたイベントの来場者による消費額を対象にしたもので、そこから国内イベントの消費規模を推計。消費額の数値はイベントへの出発前、交通費、宿泊費、会場外、イベント後といった支出が含まれる。
カテゴリー別では消費規模の大きい順に、興行イベント/6兆1,156億円、フェスティバル/2兆7,060億円、スポーツイベント/2兆4,339億円、文化イベント/2兆3,845億円、会議イベント/2兆2,329億円、見本市・展示会/1兆672億円、販促イベント/5,358億円、博覧会/131億円の順となっている。
昨年よりも大幅に増加したカテゴリーは、スポーツイベントの前年比149.1%で、「ラグビーワールドカップ2019」など2019年度の特徴的なイベントばかりでなく、市民マラソンなどの自己参加型やプロスポーツチームのファン感謝デーなど、エンターテイメント性の強いスポーツイベントも多く開催された。
また、「イベント会場内の消費規模金額」に関しても3兆3,623億円(前年比110.7%)と伸長。同協会はイベントの会場で十分にイベントを楽しもうとする生活者の行動の表れだと推測する。
JACEは、Withコロナ・Afterコロナ時代のイベントを再認識・再定義をするとともに、人が集まる臨場感、同時性などの特徴、「人の心を動かす」といったエモーショナルな価値を提供する手法であるという原点を捉え直して今後も活動を行い、より実態に即したデータを収集しつつ、年次データを蓄積していく方針。
調査結果の詳細なデータを掲載している「2019年度イベント消費規模推計報告書」は協会ホームページ(http://www.jace.or.jp/)から購入できる。