京都文化交流コンベンションビューローは6月10日、2019年に京都で開催された国際会議の実績を発表した。国際会議の基準は日本政府観光局(JNTO)が示す、主催者が「国際機関・国際団体(各国支部を含む)」または「国家機関・国内団体」、参加者総数が50人以上、参加国は日本を含む3カ国以上、開催日数1日以上という4項目をすべて満たすもの。
2019年の京都の国際会議開催件数は府全体で405件と初めて400件を上回り、6年連続過去最高となった。「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第49回総会」、「ICOM(国際博物館会議)」、「第4回国連世界観光機関(UNWTO)/ユネスコ 観光と文化をテーマとした国際会議」など国際的に影響力のある会議が多く開催され、京都市域では391件(前年比43件増)と過去最高を記録。総参加者数も19万3,585人(前年比3万7,509人増)と大きく増加した。
分野別では「芸術・文化・教育」分野が文化庁の京都移転決定以降、毎年増加傾向にある。ICOM関連会議が多数開催されたこともあり、開催件数91件(前年比22件増)と大きく増加し、京都市域における開催件数全体における構成比率が23.3%となった。
京都市域では国際会議協会(ICCA)統計において過去最高となる67件を記録し、世界都市ランキングが35位と前年の41位から上昇。2014年に策定した京都市MICE戦略2020の数値目標を1年前倒しで達成し、東京(131件、世界10位)に次ぐ国内2位を堅持した。
京都市では今年猛威を振るった新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、会議・宿泊施設と連携を深めるとともに、オンラインやICTを活用することで中止・延期となった案件を取り戻し需要回復に努める方針だ。