8月6日から7日まで、シンユニティグループはオンライン発表会「SYMUNITY xR HYBRID EVENT 2020」を開催中だ。新型コロナウイルスの影響によってイベント実施が困難になった状況下でも開催するための方法のひとつとして「バーチャルイベント」を提案する同グループは今回、新しいイベント形式の道筋を示す。
取締役プロデューサーの長崎英樹氏は開催の経緯を「バーチャルイベントはイベント業界にとって新しい試みであるため、何ができるのかを想像しづらい。バーチャルの可能性と魅力を、われわれがいち早く披露したかった」とコメントした。
「SYMUNITY xR HYBRID EVENT 2020」は「バーチャルソリューション」「バーチャルセミナー」「バーチャルエンターテインメント」の3部構成となっている。
|| 第1部「バーチャルソリューション」
新製品発表会やコンベンション、展示会、株主総会など、これまではライブで行われてきたものをバーチャル上で再現し、バーチャルでしかできない表現・演出を提示しながらプレゼンテーションを実施。バーチャルイベントは仮想空間であるため、イベントの内容に応じたステージを用意したり背景を切り替えることが可能なほか、多彩な盛り上げエフェクトを活用できるのが特徴である。
バーチャル展示会のプレゼンでは、シンユニティグループのタケナカとシムディレクトが今年3月に出展予定だった「JAPAN SHOP」(新型コロナにより開催中止)のブースを再現。バーチャル展示会のメリットとして挙げたのは①人が集まらなくても開催可能、② 制約にとらわれない自由なデザイン、③バーチャルならではの演出、④アーカイブ化することで会期外での体験が可能など。
今後はさらにバーチャルならではの演出を追求し、従来のWEBページを超えるものを目指していく。
|| 第2部「バーチャルセミナー」
6日に実施したセミナーでは『ウィズコロナのコミュニケーション設計 J-WAVEにおけるCCP戦略』と題して、テクノロジーと音楽のフェス「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA(イノフェス)」の総合プロデューサーを務めた小向国靖氏(J-WAVE i 代表取締役)と長崎氏のセッションが行われた。
コロナ禍でイベント開催が困難になった結果、バーチャル開催への関心が高まりつつある。現在のバーチャルイベントは映像配信が中心となっているが、次のステップとして、今回の発表会で披露したような演出面での進化が予想され、バーチャルならではの演出のためには、あらゆる情報がデータとして数値化・収集される。さらにその先の展開として、集めたデータをどのように活用していくかという点に意識が向く。
今回出演した小向氏の提唱するCCP(カスタマーコミュニケーションプラットフォーム)の考え方は、さらなるイベント価値向上のためにデータを活用していく発想だ。それぞれの顧客に最適なコミュニケーションを行うことを目的としたデータベースであるCCP内の顧客情報にはさまざまな属性情報が紐付けられカテゴライズされている。そのため、例えばアーティストAのファンにのみ、アーティストAのイベント出演情報を配信することが可能だ。そしてその際の顧客の行動データがさらにCCPに蓄積されていく。必要な人に必要な情報を最適なタイミング・手段で提供することで、顧客満足度は上がり、リピーターを増やすことにつながる仕組みだ。コロナ禍でバーチャルイベントの価値を高めていき、バーチャルイベントのスタイルを確立していくためには、さらなる有効活用が求められる分野であろう。
|| 第3部「バーチャルエンターテインメント」
第3部では「Vチューバー」や「バーチャルイマーシブシアター」、「バーチャルマッピング」といったエンタメ分野との相性の良い映像コンテンツを披露し、BtoBイベントからBtoCイベント演出まで、幅広い対応力をアピールする。
「SYMUNITY xR HYBRID EVENT 2020」は本日18時20分までオンライン上の特設サイトで開催している。参加費は無料。
「SYMUNITY xR HYBRID EVENT 2020 Online & Offline」
■開催日時 8月6日(木)・7日(金) 14:00~18:20
■参加費:無料
■主催 :シンユニティグループ(シムディレクト、タケナカ、アークベンチャーズ、タスクサービス、東京企画装飾など)