政府 9月19日からイベント人数規制を制限緩和 コロナ感染防止策と経済活動の両立を

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西村康稔経済再生相は9月11日、新型コロナウイルス感染症対策分科会後の会見で9月19日からイベントの人数制限緩和することを発表し、その詳細を述べた。

今後都道府県に通知が送られ、9月19日から11月末までは以下の内容で運用される。

① 収容率要件については、感染リスクの少ないイベント(クラシック音楽コンサート等)については100%以内に緩和する。その他のイベント(ロックコンサート、スポーツイベント等)については50%以内(※)とする。

(※)異なるグループ間では座席を1席空け、同一グループ(5人以内に限る)内では座席間隔を設けなくともよい。すなわち、収容率は50%を超える場合がある。

② 人数上限については、5,000人を超え、収容人数の50%までを可とする。

人数上限及び収容率要件による人数のいずれか小さい方を限度とする。

〇 今後、一週間程度の周知・準備期間を考慮し、9月19日より施行する。

〇 地域の感染状況等に応じ、都道府県知事の判断でより厳しい制限を課すことも可能である。また、大規模なイベント(参加者1,000人超)の主催者等は各都道府県に事前に相談し、各都道府県は感染状況やイベントの態様等に応じて、個別のイベント開催のあり方を適切に判断する。入退場や共有部、公共交通機関の三密回避が難しい場合、回避可能な人数に制限する。

〇 全国的な感染拡大やイベントでのクラスターが発生した場合、政府は、感染状況を分析し、業種別ガイドラインの見直しや収容率要件・人数上限の見直し等適切な対応を行う。

〇 12月以降のあり方については、感染状況、イベントの実施状況等を踏まえ、改めて検討を行う。







西村大臣は「これまで踏んできたブレーキをゆっくりゆっくりと慎重に上げていく。そういう思いで感染防止策と経済活動の両立を図っていく。

様々な対策を取り国内外で研究を重ね、どこでどうクラスターが発生しているかもわかってきた。また、スパコンによるシュミレーションなどで、飛沫の範囲や何メートル空ければ大丈夫かわかってきており、それらこれまでの経験知見を踏まえて判断した。

特に大声と換気が大きな影響を与えるので、そこで区別している。今後も研究などを踏まえて、今以上に緩和できるかどうか判断していく」と述べた。

内閣官房HPより↓

 

9月19日から11月末までのイベント開催制限の緩和

人数上限及び収容率要件による人数のいずれか小さい方を限度とする。

 

コンサート・演劇・スポーツイベント等の収容率目安

〇 当面11月末まで、観客に大声での歓声・声援等がないことを前提としうる場合、感染防止策の徹底等を前提に100%以内の収容を可能とする。それ以外の場合、異なるグループ(又は個人)間では座席を1席は空けることとしつつ、同一グループ(5名以内に限る。)内では座席等の間隔を設ける必要はないこととする。すなわち、収容率は50%を超えることとなる。これらは、「新しい生活様式」に基づく行動、基本的な感染防止策が徹底・継続され、イベント主催者や出演者が「業種別ガイドライン」 等に基づく行動(※下記「収容率及び人数上限の緩和を適用する場合の条件について」等の整備及び遵守を前提)を行うことが前提。
〇 地域の感染状況等に応じ、都道府県知事の判断でより厳しい制限を課すことも可能。また、大規模なイベント(参加者1,000人超)の主催者等は各都道府県に事前に相談し、各都道府県は感染状況やイベントの態様等に応じて、個別のイベント開催のあり方を適切に判断。
入退場や共有部、公共交通機関の三密回避が避けられない場合、回避可能な人数に制限。
〇 全国的な感染拡大やイベントでのクラスターが発生した場合、政府は、感染状況を分析し、業種別ガイドラインの見直しや収容率要件・人数上限の見直し等適切な対応を行う。
〇 大声での歓声・声援等がないことを前提としうる環境で、座席等により参加者の位置が固定される他の施設(映画館等)についても同様の考え方を適用することとし、関係業界における感染拡大予防ガイドライン改定を呼びかける。

 

展示会・お祭り・野外フェス等の収容率目安

〇 当面11月末まで、入場者に大声での歓声・声援等がないことを前提としうる場合、感染防止策の徹底等を前提に人と人が接触しない範囲で収容率を100%以内とすることを認める。それ以外の場合、当分の間、収容率を50%以内、又は十分な人と人との間隔を要することとする。これらは、「新しい生活様式」に基づく行動、基本的な感染防止策が徹底・継続され、イベント主催者や出演者は「業種別ガイドライン」 等に基づく行動(※下記「収容率及び人数上限の緩和を適用する場合の条件について」等の整備及び遵守を前提) を行うことが前提。
〇 地域の感染状況等に応じ、都道府県知事の判断でより厳しい制限を課すことも可能。また、大規模なイベント(参加者1,000人超)
の主催者等は各都道府県に事前に相談し、各都道府県は感染状況やイベントの態様等に応じて、個別のイベント開催のあり方を適切に判断。入退場や共有部、公共交通機関の三密回避が避けられない場合、回避可能な人数に制限。
〇 全国的な感染拡大やイベントでのクラスターが発生した場合、政府は、感染状況を分析し、業種別ガイドラインの見直しや収容率要件・人数上限の見直し等適切な対応を行う。
〇 大声での歓声・声援等がないことを前提としうる環境で、参加者が自由に移動できる他の施設(美術館、博物館、動植物園、遊園地等)についても同様の考え方を適用することとし、関係業界における感染拡大予防ガイドライン改定を呼びかける。

 

イベントの人数上限の目安

〇 イベントにおける感染リスクは、イベント開催中に加え、その前後(入退場時、トイレ、売店、イベント前後の会食・交通機関の利用等)にも存在。こうした感染リスクは、ある人数(例えば、5,000人)を境に突然増大するものではなく、参加人数が増えるにつれて連続的に増加するものと考えられる。
〇 具体的には、段階的に人数上限を引き上げることとすることで、感染状況に応じた対応が可能になると考えられる。通常は共有部(入退場時の通路やトイレ等)のキャパシティが収容人数を踏まえて設計されていると考えられることを踏まえ、基本的な感染防止策の徹底及び「業種別ガイドライン」等に基づく行動(※下記「収容率及び人数上限の緩和を適用する場合の条件について」等の整備及び遵守を前提)を行うことを前提に、人数上限は、当面11月末まで、収容人数の50%(収容人数10,000人以下のときは、5,000人)として上限を設定することとする。また、12月以降のあり方については、感染状況、イベントの実施状況等を踏まえ、改めて検討を行う。
〇 地域の感染状況等に応じ、都道府県知事の判断でより厳しい制限を課すことも可能。また、大規模なイベント(参加者1,000人超)の主催者等は各都道府県に事前に相談し、各都道府県は感染状況やイベントの態様等に応じて、個別のイベント開催のあり方を適切に判断。入退場や共有部、公共交通機関の三密回避が避けられない場合、回避可能な人数に制限。
〇 全国的な感染拡大やイベントでのクラスターが発生した場合、政府は、感染状況を分析し、業種別ガイドラインの見直しや収容率要件・人数上限の見直し等適切な対応を行う。
〇 また、全国的又は広域的な人の移動が見込まれる祭り等や参加者の把握が困難なイベント等については、クラスター対策が困難であることから、引き続き、中止を含めて慎重に検討するよう促すこととする。

内閣官房HPより

 

※「収容率及び人数上限の緩和を適用する場合の条件について」

<イベント開催制限の緩和に伴うリスクを軽減するための措置>

・消毒の徹底(感染リスクの拡散防止)

・マスク着用の担保(感染リスクの拡散防止)

マスクを持参していない者がいた場合は主催者側でマスクを配布し、着用率100%を担保

・参加者及び出演者の制限(感染リスクの拡散防止)

有症状者の出演・入場を確実に防止する措置の徹底(検温の実施、有症状の出演者は出演・練習を控えること、主催者が払い戻しの措置等を規定しておくこと等)

・参加者の把握(感染リスクの拡散防止)

事前予約時又は入場時に連絡先を確実に把握することや、接触確認アプリ(COCOA)や各地域の通知サービスのダウンロード促進等の具体的措置を講じること(例:アプリのQRコードを入口に掲示すること等)。

・大声を出さないことの担保(大声の抑止)

大声を出す者がいた場合、個別に注意、対応等ができるよう体制を整備(人員を配置する等)

スポーツイベント等では、ラッパ等の鳴り物を禁止し、個別に注意、対応等ができるよう体制を整備

・密集の回避(イベントの入退場や休憩時間における三密の抑止)

入退場列や休憩時間の密集を回避する措置(人員の配置、導線の確保等)や十分な換気

休憩時間中及びイベント前後の食事等での感染防止

入場口・トイレ・売店等の密集が回避できない場合はそのキャパシティに応じ、目安の人数上限等を下回る制限の実施

・演者・観客間の接触・飛沫感染リスクの排除

演者・選手等と観客が催物前後・休憩時間等に接触しないよう確実な措置を講じるとともに、接触が防止できないおそれがあるイベントについては開催を見合わせること

・催物前後の行動管理(交通機関、イベント後の打ち上げ等における三密の抑止)

公共交通機関・飲食店等での密集を回避するために、交通機関・飲食店等の分散利用を 注意喚起、可能な限り、予約システム等の活用により分散利用を促進

※催物等におけるクラスターの発生があった場合、都道府県は、目安及びガイドラインの遵守状況その他の実態を把握するとともに、主催者に感染防止対策の徹底、催物等の無観客化、中止又は延期等の協力を求める。







内閣官房HP(https://www.cas.go.jp/index.html)より

なお、会見では最近の感染状況等についても報告された。

〇新規感染者数の動向
・全国の発症時点で見た感染状況は、7月末がピークになっているように見え、東京、大阪、愛知、福岡、沖縄などの実効再生産数は、足下(8月22日時点)で1を下回っている。
・接待を伴う飲食店などハイリスクの場における積極的な対応や都道府県による自粛要請への協力、市民の行動変容の影響などもあってか、新規感染者数は全国的に減少しているが、感染者数の動向は地域差がある。

重症者数は7月上旬以降増加傾向が続いていたが、8月下旬以降減少傾向となっている。
・重症者数(9/2):全国 324人↓(10.0%)、東京都 101人↑(20.2%)、愛知県 16人↓(22.9%)、 大阪府 61人↓(32.4%)、福岡県 14人↓(23.3%)、沖縄県 20人↓(40.8%)

〇検査体制
・検査件数に変動はあるが、直近の検査件数に対する陽性者の割合は2.9 %であり、前週差1.1%ポイント減少し、緊急事態宣言時(4/6~4/12の8.8%)と比較すると引き続き低位である。
・検査数(8/31~9/6) :全国 136,868 件↑、東京都 37,362 件↑、愛知県 4,110件↓、大阪府12,294件↑、福岡県 8,702件↓、沖縄県 3,513件↑
・陽性者の割合(8/31~9/6) :全国 2.9%(前週差1.1%ポイント↓)、東京都 2.8%(1.0%ポイント↓)、愛知県 5.0%(1.5%ポイント↓)、大阪府4.5%(1.7%ポイント↓)、
福岡県 2.9%(2.2%ポイント↓)、沖縄県3.0%(5.8%ポイント↓)