ケルンメッセは世界的カメラ産業見本市「フォトキナ」を当面中止にすることを発表した。
カメラ・画像産業の市場規模が年間2桁のペースで減少しており、2020年には50%の範囲での減少が報告されるなど世界的に縮小していること、新型コロナウイルスの影響により、関連産業との新たな連携や世界的な見本市としてのプラットフォームの再構築が困難になったことを中止の理由としている。
フォトキナは1950年の初開催以降、隔年で開催していたが、2018年には毎年開催への変更を試みるなど、新たな方針を模索していた。ケルンメッセの取締役会メンバーで最高執行責任者を務めるオリバー・フレーズ氏は「開催間隔の変更などの企画・方針変更はイベントの状況を根本的に改善しなかった」と述べている。
今回の発表以降、開催に関する通知が行われるまで開催されないため、フォトキナは事実上終了となる可能性が高い。共催のドイツ写真産業協会のカイ・ヒルブラント会長は「残念ながら避けられない一歩を踏み出した」と声明を発表するとともに、70年間ともに開催していたケルンメッセに感謝の意を表明した。
直近の開催となったphotokina2018では39ヵ国から812社・団体が出展し、132ヵ国から17万4,328人が来場していた。