オリンピック後の北京 (4/10)

私は1月29日から2月1日まで、北京を訪ねた。今年2009年の春節は1月26日で、中国では旧正月を祝うため、毎晩花火の音が鳴り響いていた。夜、街を歩いていると、花火の大きな音で、思わず身をすくめてしまう。2月9日には花火が原因と見られる火災で、国営中国中央テレビ(CCTV)の新社屋敷地内で建設中だった高層ビルが全焼した。

◎鳥の巣
「鳥の巣」は8万人を収容できるスタジアムとして、ただ大きいだけでなく、1辺が1メートルを超える構造体が48本、編むように組み合わされている。そのため、管理費は、4000万元から5000万元とも言われている。特に3月から5月は黄砂にも悩まされる季節であり、清掃はたいへんであろう。見学料金は大人が50元で、年間100万人と仮定すれば、5000万元の収入となる。北京の観光名所の一つとして、一見の価値はある。開会式と閉会式のDVDもお土産になる。

◎水立方
また、「水立方」は水泡をイメージした大小約3000のフィルムで覆われている。見学料は30元。チケット売り場が入口の反対側にあり、建物の周囲を一周させられた。周辺には大きな空き地があり、ショッピング・センターが建設される予定である。北京オリンピックでは、競泳、飛び込み、シンクロナイズド・スイミング、水球などの競技が行われた。夜、生の演奏とプールの中に配置された噴水と照明演出による「夢幻水立体」というイベント会場として利用されていた。

◎観光都市 北京
北京は、万里の長城や故宮、北海公園などの歴史的な建造物や公園、繁華街も魅力であるが、のんびりと胡同を散策するのも楽しい。胡同でちょっと心配になるのがトイレである。しかし、北京オリンピックの開催で、観光客のために町の中に数多くのトイレが整備された。トイレの心配をせずに観光を楽しめる。
タクシーも安くて便利だが、地下鉄もとても便利になった。一律2元という値段もうれしい。空港からの機場線も2号線の東直門駅に25元で直結している。環状線の2号線と東西に走る1号線、南北に走る5号線は、駅のサイン計画はわかりやすく、乗り換えも便利である。(4/10)