神戸観光局、神戸新交通協力のもと駅にMICEメッセージを掲出

神戸観光局は8月28日、コンベンションセンターの利用者に歓迎の意を表すメッセージをポートライナー「市民広場(コンベンションセンター)」駅と「神戸空港」駅に設置した。

コロナ禍で落ち込んだMICE振興を目的としたもので、ポートライナーの運営者である神戸新交通が協力した。ホームを中心に「Welcome」のメッセージと、今春に神戸コンベンションビューローが新しく制定した神戸MICEロゴを装飾。「KOBE for Change Makers」というコンセプトが書かれたイラストもデザインし、市民のMICE都市・神戸に対する認知を高める工夫を凝らした。また、MICE主催者・参加者からの「国際会議場の場所がわかりにくい 」という声に応え、駅のデザインに合わせた案内表示を制作し、市民広場駅を出た歩道橋に設置した。

左から笹間氏、黒田氏、山﨑氏

 

 

神戸観光局 神戸コンベンションビューロー MICE誘致部長の黒田美香氏は「これを見た市民はもちろん、初めて訪れる方、再び訪れる方すべてに私たちの想いが伝わり、ここ神戸から出会いやイノベーションが生まれ、笑顔が広がっていくことを願っている」とした上で、他都市で新施設建設や施設増床等の変化があることを受け、「現在は誘致も激戦になってきている。そんな中、神戸の中核施設は40年目を迎えたが、もう一度長年培ってきた経験と知識をブラッシュアップし、神戸市に貢献できるMICE誘致にさらに尽力する」と話す。

神戸コンベンションセンター 施設運営担当部長 山﨑新太郎氏は「神戸コンベンションセンター設立40周年を機に、さらに神戸MICEの振興、また市民にもより身近に感じていただけることを目指し、コンベンションビューローと連携のもと、メッセ ―ジを掲出した。学会や展示会に参加される方はもちろん、市民の目にも留まり、MICE振興につながることを願っている」とコメント。

神戸新交通 地域連携企画室長 笹間浩則氏はコロナ禍で昨年からポートライナーの利用者が激減してるとして、「沿線地域とは運命共同体であり、地域の賑わいなくして当社の発展もない。今年ポートライナーと神戸コンベンションセンターは40周年を迎えたので、これを機に両社で協力し、MICE誘致に向けてのおもてなしを強化したいと考えた」と話す。

神戸ではコロナ禍以前、国内外から年間約120~130万人のMICE主催者・参加者がコンベンションセンターを利用していた。昨年は1年で138件のMICEがキャンセルになり、現地参加者数は約1/4の28万人に減少。オンラインやハイブリッドMICEが増えたことで来訪者が減り以前ほどの経済波及効果を見込めない状況となっていたことから、開催地としてのプレゼンス向上や国内インセンティブ旅行への助成金を打ち出すとともに、MICE誘致・開催支援に努めている 。