(社)日本ディスプレイデザイン協会・デザイン賞委員会は、6月に審査会を行ない、「ディスプレイデザイン賞2010」受賞作品を決定した。
今回「ディスプレイデザイン大賞2010」に選ばれたのはミュージアム作品の「予科練平和記念館」(応募者:乃村工藝社)。「予科練平和記念館」は太平洋戦争末期に特攻による戦死者の多くを占めた予科練とその時代の歴史を通し、命の尊さと平和への認識を深めてもらうことを目的に2010年2月、茨城県阿見町にオープンした。
阿見町の依頼で設計をした乃村工藝社・吉永光秀氏(総合ディレクション、建築・展示デザイン)は、「“命の尊さを伝える”をテーマに、展示室という枠組で縛られた従来型の展示ではなく、展示のストーリーを建築の空間構成の骨格とし、歩みを進めるなかで理解ができ、施設全体でメッセージを感じ取れるデザインとした」としている。
ディスプレイデザイン賞は、(社)日本ディスプレイデザイン協会主催で、空間環境系(エキジビション、コミュニケーションスペース、ミュージアム、ショーウインドウ、商業施設、複合施設など)の優秀な作品を評価、公表し、表彰を行なう総合コンテストとして30年以上にわたり開催。毎年6月に審査が行なわれ、12月に入賞・入選作品が収録された年鑑の刊行と贈賞を行なっている。詳細についての問合せは事務局(TEL:03-3259-1661)まで。