観光庁は6月1日、「MICE人材育成事業『海外研修』参加者報告会・CMP保有者講演会」を開催した。報告会は昨年度のMICE人材育成事業参加者が、海外のMICEイベントや講習に参加、また海外MICE企業行なった研修について報告し、今年度の同事業への参加検討者にその効果を伝えた。CMP保有者講演は、Convention Industry Council (CIC)が公認するMICE業界の国際資格であるCertified Meeting Professional(CMP)取得者がそのメリットについて講演した。
一部の海外研修参加者報告会では、パシフィコ横浜のチーフコーディネーター武澤桂一氏が、インドのハイデラバードで開催された第41回ICCA総会についてその体験を説明。併催セミナーで欧米の誘致戦略のノウハウについて学んだことや、国際会議を支える普段の役割とは異なり会議出席者として参加した体験で得たことなどを説明
(株)コングレの千葉義之氏はIAPCOのセミナー、(株)コンベンションリンケージのギブス高志エリック氏がIAPCOミーティングマスタークラス、(株)室町屋の長崎洋二氏がフロリダ大ホスピタリティ経営学部(ローゼンカレッジ)での研修体験を報告した。
そのほか派遣元調整コースで、the International Association of Congress Centres(AIPC)アカデミーを受講した(公財)国立京都国際会館の中嶋優希氏と、韓国の展示会主催企業KOTFAで業務体験を行なった(株)JTBコミュニケーションズの宮崎薫氏も実務に直結した実践的な研修内容を紹介した。
第二部では日本で唯一CMPを保有する日本マイクロソフト(株)の田中裕一氏が登壇。CMPは1985年に創設され、25年の歴史をもつMICE業界でもっとも権威ある資格一つで、現在36か国140,000人以上が取得していること。欧米での認知度が高く、資格をとることでミーティングのプロフェッショナルとして認められ、海外との商談や担当者との打ち合わせにパートナーから高い信頼を得られること。企画や運営だけでなく、予算管理や契約など総合的なマネジメントを体験的に学習することができる。認証取得のために学んだノウハウを活用し、社内のセミナーやトレーニングなど、関連部署へサービスモデルを提供したり、アドバイスを行なっている。
観光庁は今年度も同事業を開催し、参加者を募集している。受講者募集要項は下記を参照のこと。