日展協AWARDS2010、グランプリに「エコプロダクツ」(6/25)

 日本展示会協会は6月2日、幕張メッセで「展示会大賞-日展協AWARDS2010-」の表彰式を開催した。

 同表彰制度は、展示会産業の振興と活性化を目的に、2002年から「日展協AWARDS」という名称で展示会および展示会実務分野で活躍する企業や個人を表彰しているもの。2008年からは「展示会大賞-日展協AWARDS-」の新名称のもと枠組みを刷新し、さらに今回2010年は表彰対象また表彰部門のリニューアルを行なった。

 新たな表彰部門は「新規開発部門」「環境貢献部門」「業界貢献部門」の3部門で、それぞれの部門で「最優秀賞」を選出するとともに、選出された最優秀賞のなかからグランプリ(日展協大賞)を決定した。

 表彰式には、約260人の日展協会員および展示会産業関係者が参加。

グランプリには、(社)産業環境管理協会と日本経済新聞社が主催する「エコプロダクツ2009」が選出され、記念のトロフィーともに賞金20万円が贈呈された。

 なお、それぞれの部門の最優秀賞(表彰理由)は以下の通り。

 ●新規開発部門

  1.「今治海事展/BARI-SHIP」(主催:UBMジャパン)

 <受賞理由>初開催となる同展は、西日本の海事都市・今治で開催する業界トレードショー。日本が誇る造船、海運、舶用機器メーカーなど179社が出展。地元企業が一堂に集結し「今治パビリオン」を形成し地域情報の発信を行なうなど、地域に貢献する展示会としても開催されたことなどを評価した。

 2.「リビング&デザイン」(主催:(社)大阪国際見本市委員会)

 <受賞理由>これからの暮らしを提案する国際見本市として、経済状況の厳しいなかで創設・開催。「規模よりも質を高く」という観点から、5000平方メートルの会場全体の空間づくり、出展者の小間にいたるまで、空間提案の見本市を会場全体で演出した。これまでのインテリア・住空間の見本市としては、あまり展示会に出展しない中小企業や海外からの出展もあり、初回展から国際的で質の高い見本市として評価した。

 ●環境貢献部門

 1.「エコプロダクツ」(主催:(社)産業環境管理協会、日本経済新聞社)

 <受賞理由>第11回目を迎える同展は環境と経済の両立、循環型社会の構築を基本コンセプトに展開(721社の出展、来場者数は18万2510人)。展示ブースでやむを得ず廃棄しなければいけない展示資材を一括廃棄するリサイクルプログラムの導入、会場内のゴミを11分別するリサイクルへの取組み、展示会全体(会場・出展者・来場者・主催者それぞれ)で排出するCO2の排出量の算定を行なうなど、展示会ステークホルダーに環境負荷低減を促すと同時に、削減効果の大きい改善項目を抽出することで具体的なガイドライン作りにも取り組んでいることなどを評価した。

 ●業界貢献部門

 ☆業界貢献部門【地域貢献の部】

 1.「おおた工業フェア」(主催:大田区、(財)大田区産業振興協会、(社)大田工業連合会)

 <受賞理由>工業集積地・中小企業集積地の大田区のモノづくりを強力にサポート。地元中小企業の企業活性化に大きく貢献している同展は、地域貢献の部の最優秀賞にふさわしい。

 ☆業界貢献部門【展示会サポートの部】

 1.「サクラインターナショナル(株)」

 <受賞理由>リユース可能な独自の木工システムパネルを使用した展示ブースの提案で、廃棄物の削減をはかっていること、LED照明採用のブースの提案で電力消費の軽減を図っていること、主催者また出展者の費用負担軽減とともに、環境保護に力を注いでいることなどを評価した。

 *なお、業界貢献部門【国際貢献の部】業界貢献の部【人材育成の部】については、今回は該当がなかった。

 ●グランプリ<日展協大賞>

 「エコプロダクツ」   

 「エコプロダクツ」展は、環境貢献部門の最優秀賞受賞理由である数々の環境負荷低減に関する取組みが、他の展示会では類を見ない画期的なものであり、グランプリに選出された。