震災に負けない会議誘致 その4 東京
東京観光財団 TOKYO MICE TEAM
世界最大の建築会議である「UIA2011 TOKYO第24回世界建築会議」が9月25日(日)~10月1日(土)の7日間、東京国際フォーラムで開催。海外からの1,900人を含む約5,100人の参加者が集い、盛況のうちに閉幕しました。
1999年に名古屋が、2002年に東京が立候補して敗退。3度目の正直で、2005年に東京が再度立候補してようやくつかんだ日本・東京での開催。震災の影響を受けたのは、UIA東京大会も例外ではありませんでしたが、いまこそ建築家の役割が問われる時、と日本組織委員会・国際本部の強い団結力のもと東京開催続行を決定。東日本大震災という災害を機に、大会テーマである「Design2050」に「災害を克服し、一丸となって、新しい未来へ」を加え、いまの日本の現状を世界と共有し、災害と復興について、おおいに議論できる建築家の祭典という新たな意義をもちました。
9月26日、天皇皇后両陛下もご臨席された開会式には、3000人が参加。石原都知事も駆けつけ、壇上から参加者に歓迎の意を表しました。UIA会長のルイーズ・コックス氏は、建築家と私たちの生活の未来のつながりを考えることが大会目的であることを強調。その言葉のとおり、大会には400人以上の学生ボランティアが運営に協力し、大会会場となった東京国際フォーラムをはじめとして、国立青少年記念総合オリンピックセンター、丸の内エリアの商業ビル各所で70におよぶ関連イベント、展示会、シンポジウムが併催されるなど、一般市民を巻き込んだ、まさに東京ならではの開かれたイベントとなりました。
東京都は、大会会場と丸の内仲通りを中心にフラッグを掲出し、街をあげてUIA東京大会を歓迎。大会会場内には、東京ホスピタリティーチームを派遣し、「東京の建築を見て回りたい」「郊外へ足をのばしたい」という海外からの参加者に対し最新の東京観光情報をご案内しました。また、安心・安全な東京をPRするため、主会場の国際フォーラムから浅草、隅田川クルーズ、浜離宮をめぐる東京シティツアーを提供。ツアーに参加した各国の参加者からは、「道ひとつ、公園ひとつ、どこを切り取っても繊細な配慮が行き届いている東京らしさがすばらしい」「家族をつれてもう一度訪れてみたい」という声が聞かれました。
家を、街を、都市を創造する建築家のつくり上げたUIA東京大会。1万人を集めた公開プログラムに象徴されるように、従来の「国際会議」の枠にとらわれない一般市民を巻き込んだその形は、今後のMICEホストシティとしての東京の在り方にも影響していく要素のつまった、そんな大会でした。