さきドリ「“不機嫌な職場”をゴキゲンに!」に河村氏の研修風景が登場(10/30)

10月30日、午前8時25分から放送されたNHKの情報番組「サキどり」に、展示会とMICEカフェ第2回講師として登壇した河村甚さんが登場。

今回は“不機嫌な職場”をゴキゲンな職場に”をテーマにした内容で、河村さんが職場のチームワークに力を入れている企業の例として、保険会社の営業所長60人を対象に行なった研修のようすが紹介された。実施企業の専務は「お互い胸襟を開いて汗をかいて、支社の壁を超えて一日いろんなことを体験することで、共通体験のなかから新しいプラスアルファがうまれてくると期待している」と話す。チームワークづくりのための研修を実施する企業は去年に比べ2倍以上にふえているという。
そのほか、番組ではコミュニケーション改善に取り組む企業の事例を紹介。
IT企業では、感謝の気持ちを言葉に表すためにサンクスカードを導入し、交流のツールに活用していた。
また、人材紹介会社では、自然と人が集まり知恵を出し合う職場を目指し『自然職ちゑや』というコミュニケーション改善のための専門部署を立ち上げた。ベテラン社員2名が専属でコミュニケーションパトロールを行なうというユニークな事例だ。
「くだらない雑談のなかで人となりがわかり、それがわかると仕事の情報流通の密度やスピードが劇的に変わることは誰でも知っていることです」(ちゑや つなぎビルダーN氏)
発足のきっかけはもともと営業担当だったN氏が、現場で感じていた違和感だったという。5年前に会社の事業拡大で中途採用者や派遣社員が一気にふえ、互いによく知らないひとが多くなり、職場で気軽に相談できる雰囲気がなくなっていた。放っておくと孤立していくひとが出てきてしまうと感じたN氏は声かけや社員の交流会を自主的にはじめ、その活動の必要性を会社も認めて3年前に正式な部署になったのだという。

ちゑやで月1回開催している交流会に参加したある営業部を統括する部長は、日頃モチベーションが低いと感じていた社員たちが交流会で仕事に対する本音を話すのを耳にし、その情熱を知って意識が変わったという。「“場を与えると人間って変われるんだな”とそのとき発見した」と、その後は部下の話をじっくりと聞くようになった。
企業VTRの紹介後、スタジオでは、中川家の中川礼二さんと経営コンサルタントで著書「不機嫌な職場」がベストセラーとなっている河合太介さんが、自身の会社員時代の悩みや不機嫌な職場にありがちな現状についてコメントした。

河合さんは、なぜ不機嫌な職場がふえているのか、という原因として、1.成果主義の広がり、2.雇用形態の多様化、3.人員の削減を挙げ、いまなぜ企業が課題として取り組みはじめているのかについて、次のように説明を加えている。
企業側のリスクとして、1.うつ状態になる人が増える、2.競争力の低下、3.人を育てなくなる、4.偽装・情報漏えいに気づかない。不機嫌な職場のままでいることでこうしたリスクが生まれるのだと言う。いずれも企業の存続に大きく関わるものだ。
続いて、さまざまな視点から社内関係改善の取組みを行なう企業についても番組では紹介。
大手菓子メーカーでは、移転を機に社内レイアウトを一新し、社員は毎日座る席をパソコンでアトランダムに決めるシステムに変更した。以前は部署ごとに固定されていたが、さまざまな部署の社員たちが一緒に仕事をすることで風通しのよい職場をつくることを目的に変更したもの。また、会議室には壁をつくらず、通りかかった社員が誰でも自由に会議に参加できる環境をつくっている。

取材中には、ほかの社員と同様に机を並べていた会長が登場し、「一番いいのは、すべてのディシジョン、決定のスピードが上がること」と“いいことはすぐやろう”という社風を実際にレイアウトを変えることで実現していた。このようにコミュニケーション環境の改善を目的にレイアウトを変えたいというニーズは高まっており、大手オフィス家具メーカーでは、レイアウト全体を設計する事業に力を入れているという。
いきいきと働ける“ゴキゲンな職場”が企業の底力となっていく、と番組は伝えた。(10/30)

 

▽10月30日放送分の情報はこちら

http://www.nhk.or.jp/sakidori/backnumber/