厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部は5月20日、マスクの着用の考え方および就学前児の取扱いについて明確な基準を示した。
以下、各都道府県と各市区町村に向けて送付された、事務連絡「マスクの着用の考え方および就学前児の取扱いについて」の内容をまとめた。
下の画像にあるように、屋内屋外問わず、2メートル以上を目安に「身体的距離が確保されている」と判断される。
➡イベント時のマスク着用についてはこちらの記事
<マスクの着用の考え方および就学前児の取扱いについて>
新型コロナウイルス感染症の基本的な感染対策として、マスクの着用は極めて重要であり、会話をする際等にはマスクを着用するよう、様々な場面で国民に発信してきた。
このマスク着用に関しては、どういった場面で外してよいのかという声や、マスク着用が長期化する中で表情が見えにくくなることによる影響を懸念する声があり、また、これから気温・湿度が高くなる季節になるため、マスクを着用していると熱中症のリスクも高くなることが懸念される。
厚生労働省アドバイザリーボードにおいても発達心理と保育の専門家から、屋外と子どものマスク着用についての考え方を示した。
こうしたことを踏まえ、基本的な感染対策としてのマスク着用の位置づけを変更するものではないが、今般、下記のとおり、
・身体的距離が確保できないが、会話をほとんど行わない場合のマスク着用の考え方を明確化
・現在、オミクロン株の特徴を踏まえ、一時的に、対応を強化してきた保育所等における2歳以上の子どものマスク着用について、オミクロン株への対応以前の取扱いに戻す
こととする。
1.屋外でのマスク着用について
・ ランニングなど離れて行う運動や、鬼ごっこのような密にならない外遊びなど、屋外で、2メートル以上を目安として他者との距離が確保できる場合はマスクを着用する必要はない。
・ 徒歩での通勤など、屋外で人とすれ違うことはあっても、会話はほとんど行わない場合は、マスクを着用する必要がない。
屋外であっても、近い距離で会話をするような場面では引き続き、マスクの着用を推奨する。
・ 夏場については、熱中症になるリスクが高くなるので、上記のマスクを着用する必要はない場面では、マスクを外すことを推奨する。
2.屋内でのマスク着用について
・ 他者との距離が確保できており、会話がほとんどない場合は、マスク着用は必要ない。
他方、会話を行う場合は、着用を推奨する。
・ 距離が確保できない場合で、会話を行うときはマスクの着用を推奨する。
加えて、通勤電車の中など距離が確保できない場合で、会話をほとんど行わないときについても、着用を推奨する。
3.子どものマスク着用について
・ 子どものマスク着用については、これまでも2歳未満については、マスク着用は奨めておらず、この取扱いに変更はない。
・ 2歳以上の就学前の子どもについては、オミクロン株への対応として、令和4年2月から、保育所等において、可能な範囲で、一時的にマスク着用を奨めてきたが、今般、この取扱いについて、2月の変更前の取扱いに戻す。
・ 具体的には、個々の発達の状況や体調等を踏まえる必要があることから、他者との距離にかかわらず、マスク着用を一律には求めない。
なお、施設内に感染者が生じている場合などにおいて、施設管理者等の判断により、可能な範囲で、マスク着用を求めることは考えられる。この場合でも、マスク着用を無理強いすることにならないよう、追って、留意点を子ども家庭局保育課より保育主管部(局)に対し示す予定。
(↓事務連絡「マスクの着用の考え方及び就学前児の取扱いについて」(別紙)より)
(↓厚生労働省リーフレット)