宮地先生のワンポイント・アドバイス 展示会の壷
Vol.7 ワンポイント・アドバイス
イベントの本質を理解する
イベントは演じる人と、それを見る人とに分かれて発達する。イベントにおける非日常的な状態に身をゆだねることによって、普段の生活の中では味わうことができない感動も得られる。しかし、さらに見せる、見られるという行為が徐々にエスカレートすることによって、事故が発生する危険性が高まっていく。
すべてのリスクを抽出する
主催者や出展者は、まず、想定できるすべてのリスクを出しきらなければならない。リスクを抽出するために「発散的思考法」が有効であり、その一つが「ブレインストーミング(Brainstorming)/ブレスト」である。
スタッフ全員でリスクについて考える
イベントの企画段階で関係者が集まり、リスクについて一緒に考える機会を設けてほしい。リスクに対する認識をしっかりと共有することが大切である。(展コミ vol.7)
イベント開催におけるリスク・マネジメント
イベントの開催においても危機管理(リスク・マネジメント)は重要なテーマであり、さまざまな視点からの研究や議論が必要である。イベントは社会に新しい風を吹き込み、人々の精神を活性化したり、人と人との絆を深めたりする。
その一方で、社会に悪い影響を与えたり、人身事故が発生したりするなどの危険性を併せもっている。したがって、主催者や出展者は、企画から実施・運営、終了まで、リスク・マネジメントに関する知識をもち、細心の注意を払わなければならない。(展コミvol.7抜粋)
危機管理産業展(RISCON TOKYO)
2008年10月8日(水)から10日(金)までの3日間、東京ビッグサイト西ホール・会議棟で「危機管理産業展2008」(RICON TOKYO)が開催された。出展規模は315社・556小間となり、来場者数は延べ5万7,729人であった。
プロフィール
宮地 克昌(みやち かつまさ)1958年東京生まれ 1980年早稲田大学 理工学部 建築学科卒。(株)乃村工藝社、(株)博報堂を経てフリーに。現在、福山大学人間文化学部人間文化学科メディアコミュニケーションコース客員教授。 (社)日本イベント産業振興協会主任研究員。イベント学会会員 |